【おむすび】米田家4代食卓トークにモヤっ。盛り上がらないドラマで盛り上がらない万博の“宣伝”効果は?

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-02-24 17:30
投稿日:2025-02-24 17:30

第21週「米田家の呪い」#101

 福岡・糸島に住んでいる永吉(松平健)と佳代(宮崎美子)が神戸にやって来る。結(橋本環奈)はてっきり聖人(北村有起哉)の病状が心配で来たかと思いきや、永吉は太陽の塔をみんなで見に行くために来たという。

 また永吉は商店街の美佐江(キムラ緑子)に、自分のおかげで1970年の大阪万博が開催できたと自慢する。

【こちらもどうぞ】優秀ドクターと管理栄養士の描き方に違和感。次週予告編では喪服姿ちらり…

【本日のモヤっと】

前売り券が売れない「大阪・関西万博」の宣伝!?

 ※※以下、ネタバレあります※※

 永吉と佳代、聖人と愛子(麻生久美子)、そして、結と翔也(佐野勇斗)と娘の花(宮崎莉里沙)、米田家4代の賑やかな食卓からスタートしました。

 佳代に「花は好き嫌い、ないんやったっけ?」と聞かれて、「ない」と答える花。「結が小さい頃から工夫して食べさせてたからね」と愛子が言えば、「偉かねえ、結」と佳代。「大したことないよ~」と照れる結。

 今週もまた結ホメホメトークで始まりました。とはいえ、こちらはその“工夫”とやらを一切見ていないので、ちっとも共感できやしません。そんなことあったかな、と記憶を遡ってみても、そもそも描かれていないのだからどうしようもありません。

 そういう状況を心の中で苦々しく思っていたのでしょうか、翔也が「ただ最近はこういう酒のアテみてえのが好きで」と言います。これは、最近の花の好みを知っているのは、本当に子育てをしている自分だというアピールなのではないか、という気もしないでもありません。

 ところで、永吉と聖人って、聖人が糸島から神戸に戻る前に糸島の海辺で仲直りしていたのではなかったかと思うのですが、記憶違いでしょうか。明日(25日放送回)では愛子の口から不仲の原因について語られるようですが…。

 そういえばあの時、「夏休みもお正月休みも来るけん」と、永吉に約束していた結ですが、結局、翔也とけんか別れしたあの時以来、帰ってもいないような。そうでなければ、花ももう少し、ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんに懐いていても良さそうなものですが、とてもそうは見えません。

 で、永吉の唐突な「みんなで太陽の塔を見に行こう」発言。永吉は1970年の大阪万博を懐かしんでいるようですが、そんな永吉にかこつけて、開幕2カ月を切ったというのに、前売り券が余りに余っていると評判の「大阪・関西万博」の“宣伝”をし始めました。

 盛り上がらないドラマで盛り上がらない万博の宣伝!? 効果はあるのでしょうか。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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