「おむすび」は朝ドラ歴代ワースト視聴率濃厚…NHKは橋本環奈で何を見誤ったのか?

更新日:2025-03-19 17:03
投稿日:2025-03-19 17:00

 橋本環奈(26)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「おむすび」が、歴代朝ドラ平均視聴率でワースト更新が濃厚となっている。

 3月28日に最終回を迎える今作だが、すでに3月13日放送回までの世帯平均視聴率は、13.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低迷の一途を辿り、最終回までに視聴率を回復させるのは絶望的な見込みとなっている。

「おむすび」は平成元年(1989年)生まれのヒロイン・米田結がギャル文化に出会い、栄養士となり、現代人が抱える問題を食の知識とコミュ力で解決していくオリジナル作品。1995年の阪神淡路大震災や2011年の東日本大震災、そして10日の放送回からは、新型コロナウイルスの感染拡大という実際に起こった未曾有の出来事も描かれたが、視聴者離れを止めることはできなかったようだ。

 そんな「おむすび」惨敗の敗因について指摘されているのが、NHKの数々の判断ミス。まず一つ目の見誤りとして挙げられるのが、世間の橋本環奈(26)に対する評価をしっかり把握していなかった点だろう。

「NHKは同局ドラマに出演がないまま橋本さんを紅白司会に抜擢し、その司会力に注目が集まりました。ただ、それはあくまで俳優としてではなく、タレントとしての橋本さんの評価を上げただけにすぎません。若年層に支持されている理由として、橋本さんの容姿などのアイコン力の強さが考えられますが、それが朝ドラにはマイナスに働いてしまった。主人公の米田結の物語ではなく『橋本環奈の話』にしか見えない朝ドラという評価を生んだ側面も否めません」(ドラマ制作関係者)

■パワハラ的な“圧”を感じさせてしまった「プロフェッショナルの流儀」

 ギャル要素の必要性の有無、脚本の破綻ぶりも指摘されているが、橋本を朝ドラヒロインに起用し、話題性を作れば、若年層の視聴者を捕まえられるというNHKの誤算も、今作の敗因の一つといえるだろう。

「無名の俳優であれば脚本の責任にもできますが、『おむすび』は、多忙な橋本さんを無理に起用し、橋本さんを起用したこと以外の面白みがないという点が、朝ドラワースト視聴率の大きな要因の一つとして考えられます。またパワハラ報道後の昨年12月30日に放送された『プロフェッショナル 仕事の流儀』で、橋本さんのプロ意識の高さを感じさせる見せ方を狙ったシーンが多く放送されましたが、あの映像によってパワハラのような圧を感じてしまったという視聴者もいました。『あれでかえって橋本さんへの反感が生まれたことを自覚してるのか?》とNHKのセンスを疑う声も上がっています」(同)

「おむすび」の視聴率や評価が、橋本にとってもNHKにとっても黒歴史となったと言っても過言ではない。橋本は、4月22日スタートのドラマ「天久鷹央の推理カルテ」(テレビ朝日系)で主演を務めることが発表されているが、すでに朝ドラの評価が次回作に暗い影を落とし始めているという。

「パワハラ報道があっても、朝ドラの視聴率がワーストであっても、橋本さんのアイコン力の強さは損なわれないと思いますが、俳優としての評価はまた別です。朝ドラ視聴者から《しばらく橋本環奈の作品は見たくない》という声もSNSで上がっています」(同)

 NHKとしては、知名度のある橋本を起用したことで、ギャルの朝ドラヒロインという冒険ができたともいえるが、橋本にとっては、"何をやっても橋本環奈"という悪印象を視聴者に根付かせるきっかけとなってしまったようだ。

  ◇  ◇  ◇

 朝ドラは女優の登竜門とも言われるが、ドラマがコケてそのままフェードアウトしてしまう女優も少なくない。■関連記事もご覧ください。

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