更新日:2025-03-28 06:00
投稿日:2025-03-28 06:00
新宿のバーで出会った男
そんなある日、思いがけないことが起こった。
「いつものようにバーでひとりで飲んでいたんです。その日は、新宿にある外資系のホテルです。高層階にあるバーで夜景も美しく、ジャズの生演奏も聴ける贅沢な空間。私はカウンターで、人待ち顔で飲んでいました。週末でしたから、けっこう混雑していたでしょうか。
しばらくして、私の右隣にスーツ姿の男性が座ったんです。顔を見るより先に、左手の薬指を見るようになったのは習慣ですね(笑)。彼、結婚指輪は着けていなかったんです。
既婚者でも指輪は着けていない人もいますし、さりげなく彼の顔を見ようと視線を流した時です。
――もしかして…咲子?
――えっ?
私は目をしばたたかせました。女のどす黒いもくろみなど知るはずもない彼は、屈託のない笑顔で、
――覚えてるかな? 中学の時、同じクラスだった修二だよ。
あまりの唐突さに一瞬の間がありました。記憶をたぐり寄せ、彼がイジメから守ってくれたクラス委員の修二君だと思い出したんです。
正義感のある彼のお陰でどれほど救われたか…。彼はスーツが似合う都会的な青年に成長していました。
15年ぶりの再会
――ひ…久しぶりね。中3以来だから15年ぶりかしら。
私は動揺しながらも、笑みを返したんです。
――CAになって活躍してるって田舎では有名だよ。こんなところで会えるなんて奇遇だな。待ち合わせ?
――い、いえ…ひとりなの。待ち合わせていた女友達のお子さんが急に熱を出したそうで、ドタキャンされちゃって…。
私はいつの間にか何のためらいもなくウソが言える女になっていました。でも、この時ばかりは胸がチクリと痛んだのは確かです。
――じゃあ、隣に座ってもいいかな。
――もちろん。
――じゃあ、再会に乾杯!
ラブ 新着一覧
「今付き合っている人と、結婚してもいいのだろうか」
「次選ぶ人と結婚したいと思うけれど、どんな人がいいのだろうか」
...
普段からセックスレスの不満をSNSで発信している筆者ですが、自分にも原因があると認識しています。何でもそうですが、相手...
「授かり婚」や「おめでた婚」といわれるようになったのは少し前の話。それまでは「できちゃった婚」と呼ばれるケースが多く、マ...
40代で婚活中の女性は、できるだけ効率的に出会いから結婚までを進めたいですよね。実は、男性にも(!)「結婚したくなるタ...
昔から言われるのが、「女兄弟(女性のきょうだい)がいる男性はモテる説」です。実際に、特別優れた容姿でなくても、多くの女...
パートナーと喜びや悲しみを分かち合い、日々がキラキラと楽しくなる恋愛ですが、依存してしまうと話は別。「彼がいなければ生...
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
「冷酷と激情のあいだvol.133〜女性編〜」では、事実婚を6年間送ってきた夫・トシキさん(43歳・仮名)に別れを切り出...
離婚が珍しい出来事ではなくなった今、恋した男性がシングルファザーだったなんて女性もいるのではないでしょうか?
ただ...
プロポーズは、男性にとって人生で一番緊張するシーンかもしれません。そして、女性にとっても最高に幸せな瞬間でしょう! だ...
好意のある男性から、連絡がなかなか返ってこないと不安になりますよね。
「せっかくLINE交換したのに〜っ、全然返信が...
離婚歴がある人にとっては、新しい恋がはじまっても自分がバツイチだとは言い出しにくいですよね。でも、いつ伝えようか迷いな...
両親やきょうだいを大切にしている男性って、結婚したらいい旦那さんになってくれそうで惹かれますよね。でも、家族を好きすぎ...
「結婚したら夫婦同室が常識」という風潮がありますが、実は今、寝室別の夫婦が増えています。寝室別の夫婦でも、リスクを避ける...
「社会人になってから、まったく出会いがない!」「どこへ行けば、素敵な彼氏と出会えるの?」――今回は「出会いたいけど、アプ...
不倫といえば、離婚や親権問題、親族や社会からの信用がなくなるなどの大きなリスクが伴いますよね。W不倫となればなおさら、...