2025年「冬ドラマ」を調査! 独走状態の『ホットスポット』、疲れた大人世代に『御上先生』は難しかったか

コクハク編集部
更新日:2025-03-27 06:00
投稿日:2025-03-27 06:00

 2025年1月よりスタートした冬ドラマ。惜しまれつつ最終回を迎えたドラマがあった一方で、期待されていたものの視聴率が振るわなかった作品も。

 そこで、今期見ていたドラマの感想を改めてリサーチ。絶賛の声から失望の声まで、さまざまな意見が届きました。

【関連記事】現役芸人が見た『ホットスポット』のすごさ。お笑いのテクをドラマに落とし込む「バカリズム脚本」の妙

『ホットスポット』は疲れた大人の癒しに

 前評判どおり、もっとも視聴者を惹きつけたのはバカリズム脚本のドラマ『ホットスポット』(日本テレビ系)。ダントツと言っても過言ではない投票数でした。

「多忙ななかでも『ホットスポット』は全話完走。もちろん話は面白かったのですが、頭からっぽで見られるばかばかしさもあって、リラックスできました。ロスです」(44歳・主婦)

「今までにない、スケールが大きいんだか小さいんだか分からない不思議なドラマ。脚本がよく練られていて、セリフが自然で、なにより面白かった」(64歳・会社員)


「ちょっとユルい感じのSFが意外で面白かった。宇宙人って事は内緒のはずが少しずつまわりにバレて、でも結果的にみんなで助け合う的な内容が良かった」(64歳・主婦)

 ほか「登場人物たちのかけあいが面白かった」(35歳・教師)、「都会のドラマではなくほのぼのしたおおらかな内容がいい」(67歳・自営業)と、バカリズム節の効いた内容に夢中になった人が多数。また、役者のファッションに注目する声も。

「ストーリーはさることながら、回を増すごと気になったのが衣装。主人公の市川実日子さんら幼馴染3人が集まるときは決まって同系色の服装でしたが、しまいには角田晃広さん演じる中年男の高橋も同系色となり、年齢や性別、生命体の垣根を超え、仲間になったんだなって感動ですらありました(笑)」(47歳・企画)

「SNSでも話題になっていましたが、市川実日子さんの付けているピアスの位置が、90年代を思い出してときめいちゃいました。元オリーブ少女にはたまりません」(41歳・金融)

『御上先生』のテーマに称賛。一方、否定派も

 次にコメント数を獲得したのは日曜劇場『御上先生』(TBS系)。ですが、その感想は意外にも賛否両論まっぷたつでした。

「同居人がハマっていたので私も見るように。“個人的なことは政治的なこと”がキーワードになっていて、学生時代に社会学やフェミニズムを学んでいた私には胸アツでした! 全体的なストーリーにこの精神が貫かれていて、見応えがありました」(43歳・語学)


「7話、御上先生が生理用品について聞くシーンが印象的でした。女性に対してそんな質問をするなと止められた際に、怒るのも答えるのも女生徒自身が決めていいという台詞が良かったなと。女性にもいろいろいるんですよね。守ろうとして言っていても“役割”で括った瞬間に個人がこぼれ落ちてしまう…そんな危うさを突いた印象的なシーンでした」(42歳・コンサル)

 ほか、「今までとは違う学園もので重厚な物語が良かった。また俳優が素晴らしい」(45歳・自営業)など、骨太のストーリーが視聴者に絶賛されていた様子。

 ただし、「頭でっかちな理屈ばっかりで、途中から筋を追うのもめんどくさくなった」(64歳・会社員)「ちゃんと見なきゃいけないから疲れている時はしんどい」(25歳・ネイリスト)という言葉も多く寄せられました。

「いろんな問題を入れ込みすぎて、かつ全編通して無駄に暗いのが気になる。残念ながら演技も誰もいいと思えない。だから演技とかも含めて無駄に暗く感じて苦痛。そんなに暗い必要あるの? って。暗いドラマを見る気が起こらないのは私が更年期世代だからかもしれませんが(笑)」(44歳・建築)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


朝ドラ名物の闇市、小夜の食い意地はタダモノじゃねえ!
 戦争が終わって3カ月、世の中の混乱は続き、スズ子(趣里)たちは未だ公演ができずにいた。  愛助(水上恒司)の病状...
桧山珠美 2024-01-09 14:50 エンタメ
歯に衣着せぬ小夜のキャラを生かしたブギウギ流「玉音放送」シーン
 終戦の日。スズ子(趣里)たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子(菊地凛子)は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。  ...
桧山珠美 2024-01-08 15:50 エンタメ
原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ
【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった
【「残念プロフェッショナル」の流儀】  2023年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大き...
堺屋大地 2024-01-02 11:44 エンタメ
辻希美&杉浦太陽はニベアのCM…仲良しラブラブ芸能人夫婦はお金を生む
 元モーニング娘。のなかで1番の勝ち組は、やっぱり辻ちゃん(辻希美)でしょう。  先日も元モー娘。の中澤裕子、保田...
スズ子と愛助の無償の愛、平和ボケの今とは違って生きるも愛するも命がけ
 東京に戻ったスズ子(趣里)は、空襲で一面ががれきになっている惨状を目の当たりにする。  スズ子が三鷹の家に戻ると...
桧山珠美 2023-12-28 14:10 エンタメ
東京大空襲、愛し合うスズ子と愛助の運命は…金曜放送回を前におさらい
 トミ(小雪)の許しが出て、山下(近藤芳正)が正式に楽団のマネージャーとして加わることになった。  スズ子(趣里)...
桧山珠美 2023-12-27 17:40 エンタメ
コワモテ黒田の起用は大正解! スズ子派に寝返り、顔芸と手振りが秀逸
 結核が再発した愛助(水上恒司)の看病を、三鷹の家で続けることになったスズ子(趣里)は、日々愛助のために身を尽くしていた...
桧山珠美 2023-12-26 15:50 エンタメ
藤井風「いちすき」で見せた弾き語りに惚れ惚れ、黒髪に代わってホッ
 21日、木曜劇場「いちばんすきな花」(フジテレビ系)が最終回を迎えました。  昨年、社会現象を巻き起こした目黒蓮...
平野・神宮寺・岸のNumber_iデビュー間近 24年は注目多数の群雄割拠
 滝沢秀明氏創設のTOBEに合流し、本格始動が待たれている元King & Princeの平野紫耀(26)・神宮寺勇太(2...
こじらぶ 2024-02-16 10:40 エンタメ
朝ドラでは珍しい正面からの接吻!愛助ママ(小雪)来襲で“恋の炎”燃ゆる
 愛助(水上恒司)は母・トミ(小雪)に呼び出される。トミからは、スズ子(趣里)に会うのはやめるように言われ、山下(近藤芳...
桧山珠美 2023-12-22 14:40 エンタメ
北川景子に長澤まさみ…SNS離れの深層、イメージ戦略には逆効果?
 12月16日、女優の北川景子(37)の写真集『『「37」 20th anniversary』公式アカウントがInsta...
東京コミコン2023は大盛況 ひときわ異彩を放った“大衆演劇”
 千葉・幕張メッセにて、12月8日(金)~10日(日)に開催されたポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション20...
熊田曜子のSNSが放つ鋼のメンタル ハレンチ不倫疑惑もよき母アピール
 プロデューサーとの不倫疑惑と元夫とのドロ沼離婚裁判を経て、離婚成立後はSNSでたびたびセクシーな姿を披露している熊田曜...
堺屋大地 2023-12-20 06:00 エンタメ