「色白のお肌がいっそう映えますね」呉服屋・イケメン若旦那は熱海の旅館でマクラ営業? #2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2025-04-11 06:00
投稿日:2025-04-11 06:00

これまでのあらすじ

 静香さん(35歳・茶道講師/既婚子供アリ)は、祖母、母と3代にわたり、都内の邸宅で茶道教室を開いている女性だ。彼女は懇意にしている呉服屋Aの若旦那・航平さん(40歳/既婚子供アリ)に一目ぼれ。長身で甘く整った面差しの彼の「特別な存在になりたい」と、商品購入にお金を使う。

 そんな折、VIP客を対象にした着物の展示会が熱海の老舗旅館で開催される。憧れの航平さんと個室で2人きりになった静香さんの心は乱れて――。

 気になる続きの前に、第1話はコチラからお読みいただけます。

くすぐられる恋心

 静香さんは語る。

「憧れの航平さんと2人きりになった私は、展示された豪華な訪問着を見て、熱いため息をつきました。華やかな桃紅色(とうこうしょく)の地に、絵羽模様で風に揺れる御簾(みす)と橘(たちばな)を描いた春向きの訪問着です。着物の美しさはもちろんですが、別室で2人きりというシチュエーションに、息が乱れるほど緊張してしまって…。

 私の恋心をくすぐるように、彼はまっすぐな視線を向けてきたんです。

――いかがですか? 静香さんの奥ゆかしい雰囲気をそのままに、華やぎを添えた新作です。金銀を用いた袋帯との相性もいいですよ。あなたに一番最初に見せたかった。

彼の手が私の帯を解き始め

 営業トークと分かっていても、魅力的な男性に言われると、つい頬が緩んでしまいます。

――す、素敵です…祝い事やパーティにもぴったりですね。

――はい、ミセスの社交着には最適かと。静香さんの色白のお肌がいっそう映えますね。

――あの…試着してもいいですか?

――もちろん。

 そう言って、航平さんの手が私の帯を解き始めたんです。呉服屋では何度か着付けをしてもらっていますが、ここは熱海の老舗旅館。あえて大胆な行動に出たことを、彼はこの時はまだ知りません」

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「隣に座ってもいいかな?」ゆきずり不倫沼にハマる女を救った意外な人物 #3
 咲子さん(30歳日系CA/独身)は、子供時代から「かわいい」と言われて育った美女だ。大学卒業後、大手エアラインのCAと...
蒼井凜花 2025-03-28 06:00 ラブ
恋愛にどっぷりハマる依存体質な女性の特徴4つと抜け出す方法。“彼色”に染まらなくても大丈夫!
「恋愛すると彼に依存して、彼が全ての人生になっちゃう…」「どうしても恋愛に依存してしまう」このように悩んでいる、“恋愛依...
恋バナ調査隊 2025-03-28 06:00 ラブ
女風で“新人すぎる”セラピストで失敗しないために…指名時、ルックス以上に大事なこととは?
 女性用風俗が話題です。ドラマでも、セックスレスの人妻が衝動的に呼んでしまうシーンをよく見かけるようになりました。  ...
内藤みか 2025-03-27 06:00 ラブ
同棲解消後の正直な男の気持ちは…? アラフォーの恋愛は駆け引きひとつとっても難しい
「マンネリしてきたから一度離れたほうがいいのかな」「なかなか結婚に踏み切ってくれないから危機感を持たせよう」と、彼との同...
恋バナ調査隊 2025-03-27 06:00 ラブ
見た目重視で後悔ばかり…ルッキズム恋愛をやめたい人への5つの処方箋
「恋人を顔だけで選んで、いつも後悔する…」「顔がいい人としか恋愛をしたくない…でもこんな自分が嫌だ…」と、男性の見た目重...
恋バナ調査隊 2025-03-26 06:00 ラブ
【実録】地獄のラブストーリー開幕! 米国では二股デートは当たり前? 一線を越えるのはいつなんだ
 アメリカ人の恋愛事情って、日本人からするとちょっと理解しがたいところがありますよね。「アメリカ人はオープンで、すぐ付き...
2025-03-25 06:00 ラブ
新入社員と既婚社員による職場不倫のリスク。春の人事はとりわけ要注意
 春になると新入社員が加わり、人間関係がガラリと変わりますよね。すると途端に増えるのが「不倫」です…。なぜかって? 社内...
恋バナ調査隊 2025-03-25 06:00 ラブ
お花見で彼氏ができた女性たちの体験談4つ。おひとり様にチャンスあり?
 友達などから「お花見に行かない?」と言われて迷っているそこのあなた。もしかしたらそのお花見には、未来の彼氏が待っている...
恋バナ調査隊 2025-03-24 06:00 ラブ
40代の合コン、若者との違いは? 物足りない判定を回避するポイント5つ
「40代になったけど、久々に合コンに誘われちゃった…!」「十数年ぶりの合コン、どうしたらいいかわからない!」と40代の合...
恋バナ調査隊 2025-03-23 06:00 ラブ
「育児疲れかな? ま、そんなもんでしょ」妻の異変を軽く受け流す37歳男のお気楽思考
「冷酷と激情のあいだvol.238〜女性編〜」では、離婚となる“決定打”はないものの、結婚4年目の夫に不満な妻・奈緒さん...
並木まき 2025-03-28 17:25 ラブ
「発達遅めの我が子を横目に、夫はまだ独身気分…」離婚の決定打はなくても夫婦関係が苦痛な35歳女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-03-22 06:00 ラブ
《この男を落とすわ…》同期CAの夫だと知って罠を張り、寝取った証拠を自撮りする女 #2
 咲子さん(30歳日系CA/独身)は、子供時代から「かわいい」と言われて育った美女だ。大学卒業後、大手エアラインのCAと...
蒼井凜花 2025-03-21 06:00 ラブ
未来の義母に難あり! 彼氏の親が原因で破局を決めた4つのケース。別れて悔いなし
 彼氏の母親は、結婚すればあなたの義母になります。その義母が癖のある人でも、彼氏と結婚したいと思えますか?
恋バナ調査隊 2025-03-21 06:00 ラブ
マッチングアプリの狙い目は「地方男子」!本当の恋を求めたい、じっくり仲を深めたいなら…
「マッチングアプリはやりたくない」という女性が少なくありません。カラダやお金が目的の男性が多く、本気の恋愛を求めている人...
内藤みか 2025-03-20 06:00 ラブ
既婚者はスッキリ、未婚者はウジウジ? 不倫相手と別れた後の男性心理
 不倫していた彼に未練がある女性もいるのではないでしょうか? でも彼はすでに気持ちを切り替えているかも。不倫相手と別れた...
恋バナ調査隊 2025-03-20 06:00 ラブ
【女性200人調査】元彼との復縁、言い出したのはどっち? ヨリを戻した理由は「愛を囁かれているうちに…」
 誰しも一度は「別れた恋人とヨリを戻したい」と考えたことがあるのではないでしょうか。ですが、壊れてしまった関係を修復する...