タイプロ候補生で話題に…“歯ブラシ1時間”は有意義か?【歯科医監修】40代女性「正しい歯磨き」の方法

コクハク編集部
更新日:2025-04-10 06:00
投稿日:2025-04-10 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人です。タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けていて…。
 そんなえりのボスのもとには今日も悩みを抱えた女性が立ち寄ったようですよ。お悩みの内容は「歯磨き」について。話題を呼んだオーディション番組では、1時間かけてブラッシングするという“美意識高い系男子”もいましたが…。

1. 歯磨きって長時間やらなきゃダメ!?

 今回は、トモミさん(43歳/仮名)からのご相談です。

「えりのさん、教えてください。最近、あるオーディション番組ですっごく綺麗な出演者が“歯磨きを1時間している”って話していたんです。でも、私は今までそんなに歯磨きをしたことがなくて…。スマホを見ながらぼーっと10分くらい続けることはあるんですけど…」

 トモミさんの発言に、えりのボスは心配そうに言います。

「あら、スマホを見ながらの歯磨きはおすすめしないわ。磨いているつもりでも磨けていなかったり、同じ場所だけを磨いてしまったり、力を入れすぎて歯茎を傷つけたりするリスクがあるの。

 そういった歯磨きを続けると、虫歯はもちろん歯肉炎や歯周病を引き起こす可能性もあるわ。面倒でも歯磨きは正しい方法を続けないと、将来的に歯が抜けて食事がしにくくなり、認知症のリスクを引き起こすこともあるのよ」

 えりのボスの言葉に、真っ青になるトモミさん。

「歯磨きって毎日のことだから適当でもいいやって思っていたんですけど、軽く見るとそんなに怖いリスクがあるんですね…。でも、正しい歯磨きの方法なんて小学校で習ったような気がするだけで、もう覚えてないです…。正直、見た目に気を遣う芸能人でもないのに1時間も集中して歯磨きをするなんて難しいですし…」

 どうやら、トモミさんは歯磨きに苦手意識を持ってしまったようです。

 これは放っておけません!

2. 正しい歯磨きの方法

「トモミさん、安心して。正しい歯磨きを始めるのに遅すぎるということはないわ。今から私が正しい歯磨きの方法を教えてあげるから、一緒に覚えていきましょう」

「はい、お願いします!」

 少し笑顔を取り戻したトモミさんに、えりのボスはゆっくりと説明を始めます。

「歯磨きをするときは、力を入れすぎないように注意することが大切よ。毛先を使って、歯と歯茎の間や、歯の間を優しく磨いてちょうだい。歯ブラシの毛先が広がらない程度の軽い力で磨くと、歯茎が傷つくリスクも低くなるわ」

「え! 汚れを取るためにゴシゴシ磨いていました!」

「そうすると、歯茎が後退したり歯茎に傷ができたりするかもしれないから、これからは軽い力で磨くことを意識してね」

 えりのボスの言葉に、トモミさんは真剣に頷きます。

歯ブラシは5~10mmの幅を目安に小刻みに動かすのよ。全体ではなく、歯を1本ずつ磨くことを意識するといいわ。毛先が歯と歯茎の境目に入るように斜め45度くらいの角度がいいと思うわ」

「それで…1時間くらい磨くんでしょうか?」

「親知らずを含めた全ての歯を丁寧に磨いても、かかる時間は3~5分だといわれているわ。長時間の歯磨きは歯茎を傷つけたり、歯の表面を削ってしまったりする恐れがあるから、毎食後3~5分を目安に磨いてね。スマホやテレビを見ながらなんとなく磨くのではなく、1本ずつ磨くことが大切よ」

「安心しました! それなら職場の昼休みみたいな短い時間で、私にもできそうです!」

【読まれています】アラフォーの性交痛 相性悪いから濡れない?【薬剤師監修】

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ライフスタイル 新着一覧


変わらず、光り輝いて
 街中にある機関車の車輪。  自分の背丈ほどの巨大な車輪を30年以上、1日も欠かさず磨き上げた人に出会ったのは、も...
【女偏漢字探し】「季」の中に紛れ込んだ漢字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
プライド高っ! マウントをとる女の闘志メラメラLINE3選。バッグの値段、婚活の人数、子どもの習いごと…
「あなたより私のほうがすごい」と相手より優位に立とうとする女。そんな“マウントをとる女”は、LINEでも闘志メラメラのよ...
無意識な「フキハラ&ちくちく言葉」で職場のモチベ下げていませんか?
 相手を遠回しに攻撃する人いますよね~。不機嫌な態度で周りを威圧する「フキハラ」に加えて、嫌味たっぷりの皮肉っぽい「ちく...
フジテレビ問題で物議…【弁護士解説】職場や取引先との飲み会、部下や後輩とトラブルにならない誘い方は?
 芸能界を引退した中居正広氏(52)の女性トラブルを巡って、幹部社員の関与が疑われているフジテレビ。トラブルが発生してい...
「寒い。めんどい。やる気でない」を打ち破れ! 40女が実践するランニング継続のコツ
 1月ももう終わり。2025年の抱負として「運動習慣を身につける」と掲げた方も多いのでは。  仕事前にちょっとひとっ走...
あわや一触即発と思いきや…お互いを褒めあう仲良し“たまたま”たち
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「金運を上げる玄関」って? お金持ち宅の“テクニック”も参考にした生花の選び方
「米の値段がまた上がる!」がSNS界隈でバズっております。ワタクシの唯一の癒しでもある大好物(甘いもの系)のサイズや数量...
圧強めのママ友、涙を飲んだ受験生にはどう返信する? お受験シーズンはLINE界隈もてんやわんや
 今年も受験シーズンが到来。自分の子供の人生を少しでも良くしようと必死の「お受験ママ」がいる一方で、不合格で落ち込む受験...
まさか痴漢に遭うとは…更年期真っ最中のおばさんの身に降りかかった「性的な危険」
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
経験値不足が招いた悲劇か? 恋人や家族の「仰天センス」にドン引きしたエピソード
 買い物をしている時やプレゼントをもらった時など「なんでそれを選んだの!?」と驚くような仰天センスの持ち主に出会うことが...
まるで物語のワンシーン! 静かに佇む美しきシルエットの“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
茜色の街に思うこと
 茜色の街はまるでスクリーンの中のようだ。  ほんの少し、立ち止まって、世界観に没入する幸せ。
【動物&飼い主ほっこり漫画】第89回「お散歩行くでゴザル」
【連載第89回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【女偏漢字探し】「嫐」の中に紛れ込んだ漢字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
LINEで話を聞いてほしいだけの人への対応3カ条。真剣に考えた時間の分だけガッカリしないために
 友人からLINEで相談を受け、親身になってアドバイスをしたのにまったく聞いてくれなかった…なんて経験はありませんか? ...