ダウンタウン「サブスク配信」の打算と勝算……地上波テレビ“締め出し”からの逆転はあるか?

更新日:2025-04-28 17:03
投稿日:2025-04-28 17:00

 お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)と浜田雅功(61)が独自のインターネット配信サービス「ダウンタウンチャンネル(仮)」を7月1日に開始することが明らかになり、話題になっている。

 松本は昨年11月、「性加害疑惑」を報じた週刊文春に対する訴訟を取り下げ、配信サービスに参入することをインタビューで語っていた。一方、今年3月から体調不良のため休養に入っていた浜田は、5月10、11日に行われる音楽フェス「ごぶごぶフェスティバル2025」で復活するという。これで松本が活動休止に入った2024年1月から、約1年半ぶりにコンビ揃っての活動が復活となる見込みだ。

「同チャンネルは定額のサブスクリプション制。数十億円規模とみられる費用は、吉本が昨年暮れに設立したファンドで賄うようです。松本はすでにAmazonプライムで配信中の『ドキュメンタル』などのフォーマット販売なども手がけていますから、世界進出も視野に入れていると見られています」(テレビ誌記者)

 すでに《松本のXのフォロワー数約964万人の1%が加入し、月額1000円としても毎月約1億円になる》などと、漫才コンビ・トミーズがレギュラーを務める「せやねん!」(MBS)でも試算が飛び出している。

 一方、ネット上では、《禊はまだ済んでいない》などと、松本に対する批判はいまだ根強く、各局とも地上波復帰に踏み切れない状態だ。地上波を締め出され、配信に懸ける“元お笑いの帝王”が手がける番組は、今後、内容&収益ともに、地上波テレビを脅かす存在になっていくのか。さるお笑いバラエティー番組関係者はこう話す。

「話題性もありますから、不相応な金額設定でない限り、加入者は1万人を軽く超えることは想像できます。スポンサーがつかない有料コンテンツであれば、率直に松本さんがやりたかったことを自由な人選で実現できるわけで、その内容に期待する方も多いはず。年々テレビの力が弱まってきている中、その是非はともあれ、成功すれば日本のエンタメ業界を揺るがすビジネスモデルになるんじゃないでしょうか」

 現在、2人の地上波でのレギュラー番組といえば、31年間続いた「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)は6月末で終了。残る2本は「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」(日テレ系)と「水曜日のダウンタウン」(TBS系)だが、継続するかは不透明だ。

「懸念されるのは、サブスクを中心にして中長期的にどれくらいのファンがついてくるのかということですね。ダウンタウンも還暦を超えていますから、若い世代やライト層が途中で離脱してしまうことも考えられます。加えて、ダウンタウンが成功した場合、吉本興業が同じ要領で所属芸人のチャンネルを次々に作ってブランド価値を下げてしまう可能性もありますよね。いずれにしろ、こうしたプラットフォームに長けた方の意見を取り入れるべきだと思います」(前出の関係者)

 このまま地上波とは完全に袂を分かち、配信に軸足をシフトするつもりなのか。

  ◇  ◇  ◇

 ダウンタウンをめぐるここ1〜2年の話題は■関連記事で詳しく報じている。

エンタメ 新着一覧


スズ子ご懐妊! 山下&坂口“おじさん応援隊”のワナワナ顔が必見すぎる
 病状が落ち着いた愛助(水上恒司)とスズ子(趣里)は、2人きりで湖畔に旅行に出かける。  そこで将来の家族のこと、...
桧山珠美 2024-01-25 15:50 エンタメ
口をプーっ! 草彅剛演じる羽鳥の駄々っ子な表情に注目して
 トミ(小雪)から伝言があると、社長秘書室長の矢崎(三浦誠己)が、スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)のもとにやってくる。 ...
桧山珠美 2024-01-22 15:35 エンタメ
宮沢氷魚の文面にデキ婚とは言わせない圧…イケメン続々“獲られる”幕開け
「まさかやー」と思わず声をあげてしまいました。そうです。宮沢氷魚(29)と黒島結菜(26)の事実婚発表です。 「か...
元モー娘。加護亜依様の“セクシー女優匂わせ”が冗談に聞こえないワケ
 モーニング娘。黄金期の人気メンバーだったものの、現在はお騒がせタレント化してしまっている加護亜依。昨年も週刊誌やネット...
堺屋大地 2024-01-20 11:16 エンタメ
シン・スズ子誕生!タナケンに「面白いね」と言わしめたヒロインの魅力
 喜劇「舞台よ! 踊れ!」の幕が上がる。タナケン(生瀬勝久)に稽古ですべてを受け止めると言われたとおり、スズ子(趣里)は...
桧山珠美 2024-01-19 14:45 エンタメ
タナケン(生瀬勝久)の決め言葉、「どうだろうね」に込められた真意
 スズ子(趣里)は、不安を抱えたまま喜劇王・タナケン(生瀬勝久)との舞台稽古を続けていた。  なんとかしようと、ス...
桧山珠美 2024-01-22 15:16 エンタメ
ブギウギ新章、タナケン役生瀬勝久の“顔芸”と「3枚の張り紙」が見もの
 小夜(富田望生)が付き人をやめると言って姿を消してから3カ月、愛助(水上恒司)は大学を卒業し、村山興業で働き始める。 ...
桧山珠美 2024-01-17 15:49 エンタメ
5年ぶり「おっさんずラブ」にコレジャナイ感?それでもいいと思うところ
 あの「おっさんずラブ」が5年ぶりに帰ってきました。2018年4月期にスタートした同作は、ピュア過ぎるおっさんたちの恋愛...
小夜(富田望生)の食い意地は国境を越えた!愛か、餌付けされただけか
 復学した愛助(水上恒司)は、スズ子の公演に触発され、いっそう勉学に励んでいた。  そして、公演が再開して以来、ス...
桧山珠美 2024-01-12 16:05 エンタメ
任侠ドラマ出演の高岡蒼佑様…小栗旬&芸能界批判に“かわいいチワワ”か!
 アウトローな役柄などで人気を博していた元俳優の高岡蒼佑。役者引退宣言をしていたものの、今年2月にリリースされる任侠ドラ...
堺屋大地 2024-01-11 06:00 エンタメ
朝ドラ名物の闇市、小夜の食い意地はタダモノじゃねえ!
 戦争が終わって3カ月、世の中の混乱は続き、スズ子(趣里)たちは未だ公演ができずにいた。  愛助(水上恒司)の病状...
桧山珠美 2024-01-09 14:50 エンタメ
歯に衣着せぬ小夜のキャラを生かしたブギウギ流「玉音放送」シーン
 終戦の日。スズ子(趣里)たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子(菊地凛子)は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。  ...
桧山珠美 2024-01-08 15:50 エンタメ
原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ