「あんぱん」のぶの決断に寅子を思い出す…朝ドラヒロインから現代女性へのメッセージか?

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-05-23 17:45
投稿日:2025-05-23 17:45

嵩の理解者はヤムさんだけ…

 唯一、ヤムさん(阿部サダヲ)だけが嵩を心配していました。パンの生地を作業台に叩きつける音が大きくなり、「あ~あ、アイツ、死なないといいけどな。大丈夫かな」と。子どもの頃から今まで、嵩の本当の理解者はヤムさんだけです。

 というわけで、のぶのお相手は嵩ではなく、次郎ということで、2人が結婚するのはまだまだ先のようです。それで思い出したのが、「虎に翼」の寅子(伊藤沙莉)です。寅子も最初、優三(仲野太賀)と結婚しましたが、彼が戦死し、のちに、航一(岡田将生)と再婚し、幸せに暮らしました。

 今回も、次郎との結婚生活がなんらかで終わりを迎え、その後、嵩と再婚するという流れのようです。

 史実もそうだからなのでしょうが、朝ドラヒロインが再婚して幸せになるというこの流れ、世の中のバツイチ女性、もしくは、結婚を躊躇う未婚女子たちに、結婚おそるるなかれ、失敗しても次があるぞ! というメッセージのような気がしてきました。

 来週は、嵩が絶望の淵に叩き落されそうですが、ヤムおじさんがきっとなんとかしてくれるでしょう。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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