すごい先輩ほど、人間性のすばらしさを感じる
そうなんです。今回、私も観に行く予定なのですが、稽古期間にお手紙を書いてお渡ししたんですけど、そのお手紙を持って「受け取ったよ」とお写真を送っていただいたんです。稽古で大変なときに、後輩に対するそうした気づかいをしてくださって。本当に感動しますよね。
すごい方になるほど、細やかなことができる、人間性のすばらしさを感じます。キラキラした吸い込まれるような眼力もすごくて、憧れと同時に、「私も頑張らなきゃ!」と思います。
――そうしたキラキラした先輩方が身近にいるのは大きいですね。
大きいと思います。20代のころに「どういう女性になりたいですか?」と聞かれたら、そのときも目の前に「40代、50代でステキな先輩方がいたので、そうした先輩たちのようになりたいです」答えてきました。
いままさに私が50代に入るタイミングで、仲代さんや、今回演じたヒロコ先生のようなすごい方々と実際にお会いして、また「自分もそうなりたいな」と思う。そうしたエネルギーが生まれるのが、出会いの素晴らしいことだと思います。
可能性のあることは続けていきたい
――とはいえ、40代、50代は現実には心身に大きな変化もあるので、少しふさいでしまっている人もいると思います。そうした人に何かひと言いただけませんか。
たとえば家に閉じこもり気味になってしまっていたとしたら、ちょっと散歩をしてみたり、行きたかった美術館に思い切って出かけてみるとか。それが難しくても家のなかで料理を極めて、スパイスを買いに行くとかね。もともと自分の好きだったものから派生して、少し足を伸ばしてみるのがいいんじゃないでしょうか。
お裁縫が好きなら生地を買いに行くとか。スパイスも生地もネットで買えるけれど、あえて少しだけ近所に出てみる。日光に当たるのも大事だし、場所を少し変えてみるだけでも気分が変わると思います。家の周りをちょっと散歩するだけでも。
――そうかもしれませんね。
私はガーデニングが好きなので、自然のある場所で過ごすことで、東京でのお仕事も頑張れていますし、家ではボールやバンドを使った軽い体操をしたりしていますよ。役者のお仕事も、自分にとって可能性のあることは続けていきたいですからね。
■映画ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯~は全国公開中
(C) 「ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯~」製作委員会オフィシャルサイト https://godmother-movie.com/
関連記事
- 鈴木拡樹「40歳ってもっと貫禄のある年齢だと思ってた」30代からの変化と“大人”として目指すもの
- 「性的合意」を描く舞台に主演俳優が思うこと。傷に蓋をしても「消える」わけじゃない【内田慈インタビュー】
- 大人に“ときめき”はいらない?『続・続・最後から二番目の恋』を見て感じた、私が中年恋愛に望むもの
- 「子どもがいない人生」は不幸なのか? SNSの“子持ちvs子なし”論争にアラフィフ独女の心がザワつく理由
- おばさん、「ストロング系」缶チューハイを初体験。悪い予感は的中…若者世代に人気でも中年は敵わない
- 永野芽郁が「清純派」って誰が言った? 批判するのはお門違いなワケ。江頭2:50への“涙”も大正解!
エンタメ 新着一覧