北川景子が味わった二度の挫折 仕事の間にロケバス内の猛勉強で明治大商学部に合格した努力家

更新日:2025-06-11 17:03
投稿日:2025-06-11 17:00

【あの有名人の意外な学歴】#5

 北川景子(女優/38歳)

  ◇  ◇  ◇

「頭がいいのはもちろんだが、ものすごい努力家」

 現在、「あなたを奪ったその日から」(フジテレビ系)で主役を務める北川景子(38)をこう評するのは映画プロモーター。ネーティブが近くにいる環境で育ったタレントを別にすれば、英会話の実力は芸能界でもピカイチといわれる。米カーアクション映画「ワイルド・スピードX3」に出演した時のことだ。流暢な英語を話していたが、自身の日本人特有のアクセントが気になりだした。明治大商学部1年の北川は撮影が終わると、ロサンゼルスで2カ月間のホームステイを体験。英語に磨きをかけた。

「徹底した完璧主義者なんです。自分に妥協を許さず、何事にも全力投球する。DAIGO氏と結婚してからは関西人らしいおちゃめな面を見せるようになったが、以前は人を寄せつけない雰囲気があった」(芸能関係者)

 そんな北川も挫折を何度か味わっている。1度目は中学受験の時。第1志望に合格できなかった。とはいえ、彼女が入ったミッション系の大阪女学院も非常にレベルの高い中高一貫校だ。高校に進学すると2度目の挫折に襲われた。理系コースに入り、国立大を目指していたが、成績が思うように上がらない。模試でもA判定がなかなか出なくなった。

■仕事急増で通信制のクラーク記念国際高校に転校

 思い悩んでいた頃、地元の神戸市の街を歩いていると、芸能事務所のスカウトから声をかけられた。高校2年の時だった。このまま机に向かっていても成績は上がりそうにない。気分転換に事務所に行き、レッスンを受けると、わずか1週間後にティーン誌の専属モデル、さらにドラマ「美少女戦士セーラームーン」(TBS系)の出演が決まった。

「事務所に所属する際、大学に入ってちゃんと卒業すると両親と約束している。しかし、仕事のたびに上京していたら受験どころではなくなる。高校3年になると東京に引っ越し、通信制のクラーク記念国際高校に転校するんです」(芸能記者)

 神戸と東京を行ったり来たりする手間は省けたが、受験勉強に没頭する時間を確保するのは大変だった。セーラームーンは1回の放送が30分で全49回。長期にわたった。早朝にロケ地に向かう日々が高3の夏まで続いた。勉強する場所はロケバスの中しかなかった。撮影の合間を見つけて、オープンキャンパスにも足を運んだ。そして、しっくりきたのが明治大だった。地味な校風に好感を覚えた。政治経済学部か商学部かで迷っていたが、マーケティングの勉強ができることに魅力を感じ、後者に決めた。

「偏差値的には一般入試でも合格できる実力はあった」(前出の記者)といわれる北川だが、結局AO入試(現総合型選抜)での合格を目指した。「北川さんが入学した(05年度)前後から明治大の志願者数が右肩上がりで増え、AO入試のハードルも高くなっていた」と同大の教授は話す。

 商学部に無事合格したものの、最初のうちは苦難の連続だった。今や大女優の風格も備わった北川だが、受けるオーディションはことごとく落選した。その数は100回にも及んだという。

(田中幾太郎/ジャーナリスト)

エンタメ 新着一覧


スズ子ご懐妊! 山下&坂口“おじさん応援隊”のワナワナ顔が必見すぎる
 病状が落ち着いた愛助(水上恒司)とスズ子(趣里)は、2人きりで湖畔に旅行に出かける。  そこで将来の家族のこと、...
桧山珠美 2024-01-25 15:50 エンタメ
口をプーっ! 草彅剛演じる羽鳥の駄々っ子な表情に注目して
 トミ(小雪)から伝言があると、社長秘書室長の矢崎(三浦誠己)が、スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)のもとにやってくる。 ...
桧山珠美 2024-01-22 15:35 エンタメ
宮沢氷魚の文面にデキ婚とは言わせない圧…イケメン続々“獲られる”幕開け
「まさかやー」と思わず声をあげてしまいました。そうです。宮沢氷魚(29)と黒島結菜(26)の事実婚発表です。 「か...
元モー娘。加護亜依様の“セクシー女優匂わせ”が冗談に聞こえないワケ
 モーニング娘。黄金期の人気メンバーだったものの、現在はお騒がせタレント化してしまっている加護亜依。昨年も週刊誌やネット...
堺屋大地 2024-01-20 11:16 エンタメ
シン・スズ子誕生!タナケンに「面白いね」と言わしめたヒロインの魅力
 喜劇「舞台よ! 踊れ!」の幕が上がる。タナケン(生瀬勝久)に稽古ですべてを受け止めると言われたとおり、スズ子(趣里)は...
桧山珠美 2024-01-19 14:45 エンタメ
タナケン(生瀬勝久)の決め言葉、「どうだろうね」に込められた真意
 スズ子(趣里)は、不安を抱えたまま喜劇王・タナケン(生瀬勝久)との舞台稽古を続けていた。  なんとかしようと、ス...
桧山珠美 2024-01-22 15:16 エンタメ
ブギウギ新章、タナケン役生瀬勝久の“顔芸”と「3枚の張り紙」が見もの
 小夜(富田望生)が付き人をやめると言って姿を消してから3カ月、愛助(水上恒司)は大学を卒業し、村山興業で働き始める。 ...
桧山珠美 2024-01-17 15:49 エンタメ
5年ぶり「おっさんずラブ」にコレジャナイ感?それでもいいと思うところ
 あの「おっさんずラブ」が5年ぶりに帰ってきました。2018年4月期にスタートした同作は、ピュア過ぎるおっさんたちの恋愛...
小夜(富田望生)の食い意地は国境を越えた!愛か、餌付けされただけか
 復学した愛助(水上恒司)は、スズ子の公演に触発され、いっそう勉学に励んでいた。  そして、公演が再開して以来、ス...
桧山珠美 2024-01-12 16:05 エンタメ
任侠ドラマ出演の高岡蒼佑様…小栗旬&芸能界批判に“かわいいチワワ”か!
 アウトローな役柄などで人気を博していた元俳優の高岡蒼佑。役者引退宣言をしていたものの、今年2月にリリースされる任侠ドラ...
堺屋大地 2024-01-11 06:00 エンタメ
朝ドラ名物の闇市、小夜の食い意地はタダモノじゃねえ!
 戦争が終わって3カ月、世の中の混乱は続き、スズ子(趣里)たちは未だ公演ができずにいた。  愛助(水上恒司)の病状...
桧山珠美 2024-01-09 14:50 エンタメ
歯に衣着せぬ小夜のキャラを生かしたブギウギ流「玉音放送」シーン
 終戦の日。スズ子(趣里)たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子(菊地凛子)は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。  ...
桧山珠美 2024-01-08 15:50 エンタメ
原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ