G-cupグラドル清水あいりさん「この大きな胸が邪魔者で、ずっと切り落としたいと思っていたけど…」

更新日:2025-07-07 17:03
投稿日:2025-07-07 17:00

【その日その瞬間】

 清水あいり(タレント)

  ◇  ◇  ◇

 清水あいりさんのキャッチコピーは「グラドル界の坂田利夫」。悩みのタネがGカップの大きな胸だったというのは意外だが、そんなコンプレックスを払拭、胸が長所・武器に変わる転機になった出来事とは……。

■キャッチコピーは「グラドル界の坂田利夫」

 私が「グラドル界の坂田利夫」と言っていただけるようになったのは5年くらい前のことです。ダウンタウン浜田雅功さんの番組に出演した際、番組でそうキャッチコピーをつけて紹介してくださったのが最初です。坂田さんが「アホの坂田」と言われて人気なのは有名です。その頃の私はというと、「アホエロい」と言われていました。そのアホエロいキャラと坂田さんのキャラから「グラドル界の坂田利夫」とつけてくださったみたいです。

 私は大阪出身。関西人からしたら坂田さんて「神」のような存在じゃないですか。「グラドル界の坂田利夫」というキャッチコピーはそれ以来使わせてもらい、話題になったのですが、できれば私も許可を取りたいから坂田さんとご一緒できないものかと思っていた矢先に亡くなられてしまって。それはとてもショックでした。今も自己紹介の時にこのキャッチコピーを言っただけでフッと笑ってもらえたりするので、すてきなキャッチコピーをつけてもらったと思っています。実は私は顔も坂田さんと似てると思う時があるんです。タレ目やし。似てないですかね(笑)。

 私のコンプレックスは胸が大きいことでした。小学校から大きくなり始め、学生時代、男の子たちからずっと卑猥なこととか嫌なことを言われ続けてきたので、これ(胸)はいけないものなんだと思って生きてきました。そのために胸を隠そうとして猫背になってしまった。今もずっと猫背で悩んでいます。

 上京してからもバイト先で「初めまして」の挨拶よりも先に胸のことを言われるのが当たり前でした。18歳の時ですが、舞台で共演した役者さんたちと親睦会がありました。当時50代の俳優さんが私のことを指さして「あの子、ダッチワイフみたいだよな」と胸が大きいジェスチャーをしながら笑っていて、私は何のことかわからず、帰り道に調べてわかったのですが、まだ若かったこともあり、とてもショックを受けました。

 一生懸命なにかをしていても結局、そんな目で見られるのかと思ったら、自分の胸に嫌悪感しかなかったですね。これはいけないものだから切り落としてしまいたいと思いました。

 巨乳でも2パターンあって、自信があってすっごく堂々と歩けるタイプと、私のように恥ずかしくて胸を張って歩くことができないタイプがいます。いい思いをしたことが一度もないから、やっぱり胸が邪魔者のように感じて切り落としたいとずっと思っていました。

 そうやって何年か切除しようか、いやいや痛いし怖いしと悩んだ末に、グラビアモデルになろうと決めたんです。それは、コンプレックスを武器に変えるには、あえて世間にさらして武器に変えざるを得ない状況に持っていくしかないと思ったからです。でも始めた頃はなかなか武器に変えられず楽しめなかったですね。グラドルとして撮影会に出ても、違う事務所の子に「胸さえあればファンがつくからいいよね」と嫌みを言われたりして。

ピース綾部祐二さんのひと言で変わることができました

 そんな私にとっての転機は22、23歳の頃、「妄想マンデー」というAbemaTVのネット番組に出たことです。MCだったピースの綾部祐二さんが、「無理して頑張らなくていいからね」「リハーサルのままの感じでいいから」と言ってくださったんです。私は他のグラビアの子のように元気いっぱいのタイプじゃないし、いつも頑張って声を出すようにとか、元気がないとよく言われていたので、意外でした。

 それまで番組のオーディションを受けても、しゃべり方や声から服装、しぐさまで全部ダメ出しされ、初めて会った女性に「よくそれでオーディションに来たね」と存在そのものを否定されたことがあるくらいなので、綾部さんのひと言がうれしくて……。

 それで普段のしゃべり方のような、関西弁でセクシーに胸を強調しながらしゃべったのですが、それが受けて笑いになり、一気にモヤモヤが晴れた気分になりました。セクシーも笑いになるということに初めて気がつき、目からウロコでしたね。セクシーなこの胸で笑ってもらえるならもっといろんなことができそうと自信にもつながった。結果的にセクシー一本路線からほんの少しの笑いの要素という道が見つかり、要するに、胸もセクシーも笑いに変えちゃえば私は楽しめるんだということだとわかったんです。それまで胸が邪魔者で切り落としたいと思っていたけど、その瞬間から胸とひとつになったような気がしましたね。これからはずっとこの子と一緒だ、一緒に闘っている仲間なんだという感覚になりました。

 それ以降は無理して明るく振る舞うこともなく、お仕事も楽しくなっていきました。

 最近、やってみたことは、同じ大阪出身の幼馴染みと大阪を感じる旅に行ったことです。大阪を再確認するために、海原やすよともこさんの漫才を見ようと。それは予定が合わなくて見ることができず、代わりに吉本新喜劇を見ることができたのですが。終わった後、なんばの焼き肉屋さんに行ったら、店長さんが声をかけてくれたので、「新喜劇を見てきました」と言ったら、「何か得るものがありましたか。楽しみにしてますよ」と言ってくれた。セクシーなことではなく、もっと違う私に期待している人もいると思ったら、とてもうれしくなりました。

(聞き手=峯田淳)

♡清水あいり(しみず・あいり) 1992年12月、大阪府出身。2007年に映画デビュー、グラドルとして活躍する傍ら、バラエティー番組などで人気に。6月にアパレル「miacharme(ミアシャルム)」を立ち上げ展開中。

エンタメ 新着一覧


「GTOリバイバル」注目の新人イケメンは?松嶋菜々子は本当に出るのか
 反町隆史主演「GTO」が26年ぶりに帰ってきます。反町演じる元ヤン教師・鬼塚英吉がさまざまな問題を解決する学園モノで、...
ドヤ顔のアユミとヘイヘイブギー歌唱シーン温存の理由がわかる回だった
 昭和31年、大みそか。第7回オールスター男女歌合戦当日。スズ子(趣里)は、楽しみに会場へと向かう。スズ子が楽屋で支度を...
桧山珠美 2024-03-22 14:30 エンタメ
最終回秒読み…スズ子はブレずにお人よし、NHKと沼袋勉の手腕いかに!?
 愛子(このか)は、翌日の体育の時間に足の早い転校生と競争することになっていた。しかし、勝てる見込みがなく、愛子は学校を...
桧山珠美 2024-03-21 16:07 エンタメ
和田勉が転生したら中村倫也に!? 強烈インパクトで霞んだ礼子娘の初登場
 東京ブギウギのヒットから9年、ブギブームも下火になってきつつある中、スズ子(趣里)や羽鳥善一(草彅剛)のブギは古いとい...
桧山珠美 2024-03-18 14:30 エンタメ
「光る君へ」主人公バージン喪失!大石静氏が描く平安エロ&バイオレンス
 NHK大河ドラマ「光る君へ」は、平安中期の貴族社会を舞台に、吉高由里子演じる主人公のまひろ(紫式部)の生涯を描くもので...
沢尻エリカ不死鳥の如く女優復帰!大衆は真似できぬ人生転落リアルショー
 2月25日、沢尻エリカの女優復帰作となった主演舞台『欲望という名の電車』が千秋楽を迎えました。  「『残念プロフ...
堺屋大地 2024-03-16 06:00 エンタメ
NHK大阪が誘拐未遂事件をぶち込んだのなぁぜなぁぜ? かつ丼コント?
 誘拐犯が捕まってから、愛子(このか)は3日間も学校を休んでいた。スズ子(趣里)は、学校に行くようにと言うが、愛子は友達...
桧山珠美 2024-03-15 14:30 エンタメ
“テレ朝ドラマ”常連・ホンモノの刑事よりも刑事な内藤剛志、降臨!
 大野(木野花)が受けた電話は、3万円払わなければ、愛子(このか)を誘拐するという脅しの電話だった。そして、警察には伝え...
桧山珠美 2024-03-13 14:30 エンタメ
りつ子スパークのラインダンス必見!ワクワクズキズキと笑顔が溢れる回
 羽鳥善一(草彅剛)作曲二千曲記念ビッグパーティーの日が近づいてくる。羽鳥はスズ子(趣里)たちに、パーティーで余興をして...
桧山珠美 2024-03-11 15:30 エンタメ
“ユーミンドラマ”で見せたクソ女の夏帆、そして金子大地と中島歩に注目!
この投稿をInstagramで見る 【公式】「ユーミンストーリーズ」オムニバス夜ド...
真木よう子“まっけんセクハラ発言”はわざと?昭和の価値観をエンタメ化説
 ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』(2007年/フジテレビ系)や『最高の離婚』(2013年/同)などでの演技が好...
堺屋大地 2024-03-09 06:00 エンタメ
第111回ブギウギの“三大なぁぜなぁぜ”…畑仕事する農家の手じゃない!
 梅吉(柳葉敏郎)が亡くなった。葬儀では松吉(木内義一)が号泣しながら、遺影の自慢をする。  そんな中、スズ子(趣...
桧山珠美 2024-03-08 15:50 エンタメ
死の間際までユーモア忘れず、父娘で歌った「父ちゃんブギ」
 久しぶりに香川に戻ったスズ子(趣里)は、梅吉(柳葉敏郎)が写真館を切り盛りし、繁盛していた話を聞く。梅吉が大切にしてい...
桧山珠美 2024-03-07 15:40 エンタメ
NHKさん、経費削減のあおりですか?スズ子の米公演シーンは写真だけ
 アメリカ行きを決めたスズ子(趣里)だったが、愛子(小野美音)は置いていかれることにすねてしまう。  旅立ちの直前...
桧山珠美 2024-03-05 15:35 エンタメ
“電撃婚”大谷翔平の心を射止めた妻はプロ中のプロ彼女。目標はダル夫婦?
 2月29日16時42分のことでした。NHKで衆院政治倫理審査会(政倫審)の中継を見ていたら、<大リーグ・大谷翔平選手 ...
【台湾ルポ】台湾人の祈り方「拜拜」が酔狂的でエキセントリックすぎる!
 日本からのアクセスも良く、週末や連休を利用して旅行が楽しめる海外として人気の「台湾」。台湾グルメを満喫したり、観光スポ...
2024-03-07 18:24 エンタメ