しつこいストーカーに反撃! 本当の“恐怖”はそこからだった。巻き込まれた20代女性の決断

中村未来 ライター
更新日:2025-07-15 11:45
投稿日:2025-07-15 11:45

全てが終わったはずだったのに

 S子から連絡が来たことをKに話すと、Kはマリカさんに「迷惑かけて申し訳ない」と頭を下げた。聞けば、別れてから1年以上経つのに、いまだにしつこく復縁を迫られており、困っているという。

「写真を見せてもらいましたが、S子は黒髪の可愛らしい女性。でも、Kに送るメッセージは、怒り狂って暴言を吐くときもあれば、ひたすら謝るときもあったりと、同じ人物が書いているとは思えませんでした。彼も本当に困っている様子で、その姿を見たら『私がなんとかしなきゃ』と思ってしまったんです」

 マリカさんは、彼を守りたいがあまり、S子さんに反撃のメッセージを送ってしまう。

「強く言わないと相手に伝わらないと思いました。なので、『私たちは今とても幸せ』『彼はあなたを迷惑に感じている』『もう私たちに付きまとわないでほしい』など、強いメッセージを一気に送りつけて、S子をブロック。彼にも連絡が取れないよう、すべての連絡手段を遮断させたんです」

「悪者を退治した気分だった」というマリカさん。これですべて終わったと安心していた。

会社にまで押しかけてきたストーカー

 結論から言うと、マリカさんの行動は逆効果だった。しばらくすると、マリカさんの会社に不審電話がかかってくるようになる。マリカさんへのクレームだった。内容は毎回、支離滅裂で、マリカさんを知る何者かからの嫌がらせであることは明らかだった。

「タイミング的にも、心当たりはS子しかいませんでした。SNSをブロックされる前に、私のことを徹底的に調べ上げていたのだと思います。でも職場はどこにも書いていなかったので、どうしてたどり着いたのか、今でもわかりません」

 しかし、本当の恐怖はここからだった。ある日マリカさんが出社すると、同僚から「今は来ないで!」と、トイレに追いやられてしまう。じつはそのとき、連日電話をかけ続けてきたクレーマーが、直接会社を訪ねてきていたのだ。

「隠し撮りしてきた同僚が、『この人見覚えある?』と言って見せてくれたのは、S子でした。『あなたと直接お話したいと言ってる』と聞いて、もう頭はパニックです。そのときは同僚が追い返してくれて何事もなく終わったのですが、『また来るかもしれない』という恐怖でいっぱいでした」

中村未来
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ライター
学生時代からライター業をはじめ、書籍や雑誌、パンフレットなど、ざまざまな媒体で執筆。現在は演劇や美術、漫画など、アートやエンターテイメント関連の取材執筆が中心。ライター業とともに、舞台やラジオなどのシナリオライターとしても活動中。
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