「大阪芸大にピアノ科はない」ことが話題だが…“音楽はお金にならない”は本当か? 芸大卒の意外な稼ぎ口

コクハク編集部
更新日:2025-07-19 13:48
投稿日:2025-07-19 08:00

自衛隊や警察も就職先になる

「私は喉を痛めたので諦めたが、大学の同級生160人のうち、それぞれ何らかの形で音楽に関わって生計を立てている。オペラ団体や合唱団に所属したり、音楽教師になったり、様々な働き口がある」

 音楽療法などを学び、病院や介護事務所などの福祉分野で活躍したり、自衛隊や警察などの音楽隊としての就職も音大卒ならではの就職先だ。

 実際OBには「千の風になって」を歌った秋川雅史さんもいる。「結局は本人の努力次第。一概に『食えない』とは言えない」と指摘する。

経済的には「元は取れない」が…

 では、費用対効果はどうか。西村氏は「経済的には元は取れない」と認めている。年間200万円を超える学費だけでなく、受験準備として島根県から毎月東京まで個人レッスンに通うなど、大学入学前から多額の出費があったからだ。

「音大の中でも特に高い部類で、経済的理由で入学できない学生も存在する」

 それでも西村氏は「大学で学べてよかった」と断言する。その理由は、現在の仕事への応用だ。

「言葉の解釈や表現力、感じたことを言語化する能力は声楽で培ったもの。常に点数で評価される厳しい競争環境での経験や、反復練習による地道な努力の習慣は、今のライターの仕事にも活かされている」

 確かに音楽教育には相当な費用がかかる。国の経済力が弱まれば、学びたくても学べない人が増えるのは事実だろう。だが、「食えるか食えないか」はその人次第であり、狭い世界だからこその稼ぎ口も存在する。

「食えない」などと決めつけられる業界ではない。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


【マジかよ】ごま油×ミルクコーヒーに反響。老舗メーカーの“推しレシピ”にネット困惑「ヤバそう」「勇気でない」
「金印純正ごま油」などで知られる老舗メーカー「かどや製油」。企業公式X(旧Twitter)が2025年10月1日に投稿し...
「夜職だって立派な仕事」それ、本気で言ってる? 水商売への “本心”に気付いてしまったスナック嬢の独白
 最近は本当に“キラキラ夜職”が表に出る時代になりましたね。が、私は本当に危ないと思っています。 「そんなことない...
私が『愛の、がっこう。』に重ねた親との苦しい関係。振り返ってわかる“完璧じゃない”からこそ得られたもの
 フジテレビ系で放送されたドラマ『愛の、がっこう。』を観ながら、ふと「わたしの親も、今で言えば“毒親”だったのかもしれな...
スター猫になれるかな? 夢見るハチワレ“にゃんたま”の練習風景をチラリ☆
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
浮気を警戒したら逆ギレ!?  私が「絶対に謝りたくない」と思った瞬間7選。何でこっちが悪者なの?
「仕方なく謝ったけど…これ私、悪くないよね?」誰しもそんな気持ちになったことがあるのではないでしょうか。  今回は...
30代はご褒美ボディケア、中年女は塗り薬まみれ。色気から進化した風呂上りの「おばケア」事情
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
定時で帰っていいよ→役立たずってことですか!? 職場で出会った「めんどくさい女」図鑑。扱いに困るよ~
 あなたの周りに“めんどくさい女”はいませんか? 今回は体験談を交えながら、接し方に困る女性の7つのケースをご紹介します...
女性の“性”は「下ネタ」なのか? タブー視する社会に言いたい、語り合うことで生まれる安心感
 性の話題は「恥ずかしい」「隠すもの」とされがちですが、思い切って触れてみると、不思議と距離が縮まります。普段は口にしづ...
45歳、いつになれば楽になる? 自由に生きてるはずの私が、定食屋の秋刀魚で涙を滲ませた理由
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
月経不調はストレスで悪化する? “脳疲労”と生理痛を軽くするセルフケア【専門医監修】
「生理痛はいつものこと、仕方ない」「PMSは気のせい」--などとガマンしてそのままにしていたり、鎮痛薬でやり過ごしたりし...
“推し”は最初から決まっていた…元芸能人が明かす「オーディション番組」の過酷な裏側と選ばれる子の共通点
 世間を揺るがす芸能界のさまざまな噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。現在は清浄化が行われて...
「お尻トントン、もっと~!」可愛すぎる“にゃんたま”の甘えに抗えない♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「寝てるカナ!」「ぁりがとぅ」それ、なんとかならん? Z世代が震えた“大人のクセ強”LINE6選
 流行り言葉は目まぐるしく移り変わりますが、やっぱり受け入れられない言葉はあるもの。今回は、どうしてもモヤモヤしてしまう...
「生理痛で婦人科に行くなんて大げさ」は間違い。月経不調の陰に潜む病気のリスク【専門医監修】
「月経前や月経中の腹痛がひどい」「頭痛や気持ちがわるくなったりする」「イライラが止まらない」…そんな月経にまつわる不調を...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第103回「みんなで百物語ニャーン!」
【連載第103回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽの...
【漢字探し】「鎌(カマ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...