更新日:2025-08-06 11:45
投稿日:2025-08-06 11:45
5万円のエフェクターに堪忍袋の緒が切れた
ユカが休日に掃除機をかけていると、「その音、魂に刺さるからやめて」と真顔で言われたときは、さすがにブチギレそうになったという。
それでもユカは、どこかで彼の“可能性”を信じていた。彼が「音楽一本で生きる覚悟がある」と語る姿は、現実を見ようとしない分、ある種の強さのようにも見えたのだ。
だがある日、彼がネットで買った5万円のエフェクター(音響機材)が家に届いたとき、何かがぷつりと切れた。
「仕事もせず、家賃も光熱費も払わず、私の家で寝転んでるだけの人間が、何を贅沢してるのか」と問うと、「君には僕の魂が見えてない」と言い返された。
魂より、現金が大事だ。少なくとも、今は。
その日のうちにユカは彼に荷物をまとめさせ、玄関先で別れを告げた。泣かれることもなく、「わかった。きっといつか、この日を歌にする」と言われただけだった。
夢を追うのは素敵だけれど
後日、共通の知人から「今は“自分探し”をしてるらしい」と聞いた。どうやら音楽もやめ、最近は俳句にハマっているらしい。もちろん、いまだに働いてはいない。
ユカは最後にこう語った。
「夢を追うのは素敵なこと。でも、誰かに寄りかかって成立する夢は“ただの甘え”なんだよね」
夢と現実のバランスを崩したとき、周囲の人間が犠牲になる。夢を語るなら、自分の足で立った上で語ってほしいものだ。表現は自由でも、生活は現実。
芸術の名の下に逃げ続けたその先に、誰かの未来まで巻き込むような夢なら、それはもう“夢”とは呼べない。
ラブ 新着一覧
素敵な出会いを求めて合コンに行ったのに、失礼なタイプの人に出会ってしまった時、本当に嫌な思いをしますよね。今回は、女性...
結婚している女性を「羨ましい」「勝ち組」と思う人もいるでしょう。でも、現実はそうでもないようです。
結婚相手に妥協...
旅行クーポンなども発行され「彼と旅行したい!」と考える女性が増えています。
「でも女性から旅行に誘えない」などと迷っ...
「あの人は自分と住む世界が違う」。そう感じる男性を好きになった経験はありませんか? 無理目な男性に恋をしたとき、なにもせ...
いかなる恋愛においても、お互いにとって「居心地がいい存在」になるのはとても重要です。
どれだけ愛していてもどちらか...
大好きだったはずの彼と結婚したにも関わらず、結婚後「実は、クズ夫だった……」と後悔する女性は意外に多いです。「私は大丈...
「ダメな恋」とわかっていながらも、不倫を続けている女性もいるのではないでしょうか? 彼から「妻とは別れる」と言われたら、...
「男性経験は豊富なほうが、大人の女性としてモテるはず♡」と思っていませんか? 意外なことに男性は、夜の経験が少ない女性...
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
「冷酷と激情のあいだvol.115〜女性編〜」では、40歳で夫婦間レスが4年以上続いていることに悩む久美さん(仮名)の切...
生涯のパートナーである夫には、家族を最優先してもらいたいものですよね。しかし「いつも夫が友達を優先して困る」と、悩ん...
かなり年齢が下の男性を好きになった時に「年が離れているので、どんなことを話せばいいのかわからない!」と悩む女性がいます...
恋の駆け引きといえば、女性から男性にするイメージがありますが、男性の中にも恋の駆け引きをしてくる人は多いようです。今回...
好きな人とのデートは嬉しいですが、「沈黙が続いて、話すことがない……」と困る時ってありますよね。
付き合う前や、交...
夫から「イライラする」と言われたら、危機感を持つべきかもしれません。特に普段多くを語らない夫が言い出したら、要注意です...
「結婚したからには」「子どもたちのために」そう思いながら、離婚せずに耐えている女性もいるでしょう。ただ、我慢の限界は突然...
















