更新日:2025-08-15 11:45
投稿日:2025-08-15 11:45
“いい女かどうか”がすべてなの?
ユウジの言う“理想の女性像”に寄せるたびに、サエコは自分がどんどん小さくなっていく気がした。服の好み、髪型、話し方、メイクーーすべてが“評価される対象”になり、デートのたびに「また何か言われるかも」と緊張するようになっていた。
ある日、サエコが仕事の愚痴をこぼすと、ユウジはこう返してきた。
「そういうの、聞いてる方も疲れるんだよね。もっとポジティブにならないと、いい女になれないよ」
まるで、人間としての価値を“いい女かどうか”だけで測られているような気がした。その夜、涙が止まらなかったという。
決定打になった新品のワンピース
決定的だったのは、サエコが新しく買ったワンピースを着て行った日。
「うーん、それ、ちょっと安っぽく見える。俺の彼女には、もっと大人っぽいのを着てほしいな」
悪気がないふうに、まるで“気づきを与えてやっている”かのような顔で言われた瞬間、サエコの中で何かが切れた。
「ねぇ、私ってあなたの人形なの? なんでそんなに直せ直せって言うの? 私のこと、好きなんじゃなかったの?」
問い詰めると、ユウジは困ったような顔でこう言った。
「だって、お前のためを思って言ってるんだよ。俺の言葉を素直に受け取れないって、性格に問題あるんじゃない?」
その瞬間、彼が“アドバイス”という言葉を盾に、ずっとマウントを取ってきていたことにようやく気がついた。
アドバイスではない。それはただのコントロールだった。
関連記事
- イケオジが豹変!暴走する“勘違いおじさん”のリアル。「今日もキレイだね」大量に届くメッセージに戦慄…
- 浮気男に制裁! 街中で壮絶な修羅場…からのプロポーズにえっ? 怒涛の急展開に妊婦が下した決断
- 「特等席を予約したから」50代女性が20代イケメンと花火デートに興じた夜。大人の余裕で落とした作戦
- 「母も一緒に」ってなんで!? 松坂桃李似との初デートは“ママしか勝たん”の連続に衝撃。地雷ワードを無視した女の後悔
- 中村倫也似の彼、初の“おうちデート”で事件が勃発! 帰宅した女の前で彼が放った一言に愕然
- LDH系の塩顔男子、初デートで「米しか食べない」宣言→レタスをパクパク…って何!?【私の恋愛 失敗談】
ラブ 新着一覧
夫に不倫されてしまった「サレ妻」の女性は、毎日悲しくて涙に暮れる日々を送っているかもしれません…。でも、中には、男性た...
平成中盤までは、「若者が出会いを求めて使うもの」という印象だったマッチングアプリですが、令和の今では、大人の世代もマッ...
彼の恋愛温度が低くて、「自分だけが好きなんじゃないか」と不満や不安を抱いていませんか? そんな場合でも彼が悪いのではな...
婚活をしている女性なら、1度はセクハラのような言動を受けた経験があるのではないでしょうか? 結婚を視野に入れた出会いだ...
ある日突然、旦那が家出したらどうしますか? 大喧嘩をしたなど、家出したきっかけが明確であれば別ですが、それ以外であれば...
「冷酷と激情のあいだvol.208〜女性編〜」では、夫婦関係が冷え切って7年が経過し、仮面夫婦の関係に満足していると話す...
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
年下男子キラーと言われるアラフォー女性がいます。彼女はごく普通の、それほど派手ではない女性ですが、20代や30代の男性...
20代の頃は、彼氏ができたらすぐに同棲も珍しくなく、勢いに任せて行動できたもの。でも私たちアラフォーともなると、彼氏が...
1人で仕事をしながら子育てしているシンママ。そんな頑張る女性に惹かれる男性は少なくありません。
シンママにも恋愛の...
最近あちこちで取り上げられているセックスレス問題。結婚して1年ちょっとの筆者は、まだまだラブラブ♡、レスだなんて…「そ...
2024-08-13 06:00 ラブ
「結婚したいけど恋愛スイッチが入らない…」と悩んでいるそこのあなた。もしかしたらあなたには、スイッチがオンにならない問題...
セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。
夏休みも...
気になる男性との距離を縮めようと、自分から連絡したり追いLINEしたりする女性もいるでしょう。でもちょっと待って…! ...
パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。48歳まで処女だった私ですが、これまでコラムでも綴ってき...

「冷酷と激情のあいだvol.207〜女性編〜」では、60代のトシオさん(仮名)からの熱烈なアプローチによって、交際を始め...