木村文乃「愛の、がっこう。」絶妙なバランスを保つ真夏の学園ドラマ
更新日:2025-08-13 17:03
投稿日:2025-08-13 17:00
【碓井広義 テレビ 見るべきものは!!】
夏場の恋愛ドラマは難しい。暑苦しいのは勘弁だし、爽やかばかりじゃ物足りない。木村文乃主演「愛の、がっこう。」(フジテレビ系)は絶妙なバランスを保っている。
小川愛実(木村)は高校の現国教師。生真面目だが職場では浮いている。また恋愛には奥手で交際相手(中島歩)とも距離がある。公私共に「迷える子羊」状態だ。
そんな愛実が人気ホストのカヲル(ラウール)と出会った。しかも読み書きが苦手な彼に「文字」を教えることになる。秘密の個人授業は恋愛感情抜きのはずだったが……。
教育者と夜の世界に生きるホスト。その立場の隔たりが物語を駆動させていく。当初は「教える喜び」で動いていた愛実。一人の男性としてカヲルを意識し始めるが、必死で自制している。
カヲルもまた、客ではない一人の女性としての愛実にひかれるが、ホストの自分が彼女の足かせになることを恐れている。優しさゆえに交錯する「もどかしさ」こそが、このドラマの身上だ。
木村は年齢相応とされる「分別」と、純粋な「本心」との間で揺れる30代後半女性を繊細に演じている。またラウールはその容貌もフルに生かしながら、背負った現実と向き合う青年を好演。このキャスティングの妙が効果を生んでいる。
脚本は「昼顔」(フジ系)などのベテラン、井上由美子。ついクセになる真夏の恋愛ドラマだ。
(碓井広義/メディア文化評論家)
エンタメ 新着一覧
反町隆史主演「GTO」が26年ぶりに帰ってきます。反町演じる元ヤン教師・鬼塚英吉がさまざまな問題を解決する学園モノで、...
昭和31年、大みそか。第7回オールスター男女歌合戦当日。スズ子(趣里)は、楽しみに会場へと向かう。スズ子が楽屋で支度を...
愛子(このか)は、翌日の体育の時間に足の早い転校生と競争することになっていた。しかし、勝てる見込みがなく、愛子は学校を...
東京ブギウギのヒットから9年、ブギブームも下火になってきつつある中、スズ子(趣里)や羽鳥善一(草彅剛)のブギは古いとい...
NHK大河ドラマ「光る君へ」は、平安中期の貴族社会を舞台に、吉高由里子演じる主人公のまひろ(紫式部)の生涯を描くもので...
2月25日、沢尻エリカの女優復帰作となった主演舞台『欲望という名の電車』が千秋楽を迎えました。
「『残念プロフ...
誘拐犯が捕まってから、愛子(このか)は3日間も学校を休んでいた。スズ子(趣里)は、学校に行くようにと言うが、愛子は友達...
大野(木野花)が受けた電話は、3万円払わなければ、愛子(このか)を誘拐するという脅しの電話だった。そして、警察には伝え...
羽鳥善一(草彅剛)作曲二千曲記念ビッグパーティーの日が近づいてくる。羽鳥はスズ子(趣里)たちに、パーティーで余興をして...
この投稿をInstagramで見る 【公式】「ユーミンストーリーズ」オムニバス夜ド...
ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』(2007年/フジテレビ系)や『最高の離婚』(2013年/同)などでの演技が好...
梅吉(柳葉敏郎)が亡くなった。葬儀では松吉(木内義一)が号泣しながら、遺影の自慢をする。
そんな中、スズ子(趣...
久しぶりに香川に戻ったスズ子(趣里)は、梅吉(柳葉敏郎)が写真館を切り盛りし、繁盛していた話を聞く。梅吉が大切にしてい...
アメリカ行きを決めたスズ子(趣里)だったが、愛子(小野美音)は置いていかれることにすねてしまう。
旅立ちの直前...
2月29日16時42分のことでした。NHKで衆院政治倫理審査会(政倫審)の中継を見ていたら、<大リーグ・大谷翔平選手 ...
日本からのアクセスも良く、週末や連休を利用して旅行が楽しめる海外として人気の「台湾」。台湾グルメを満喫したり、観光スポ...
2024-03-07 18:24 エンタメ