悠仁さんには秋篠宮家への世間の風向きを変える力がある

更新日:2025-09-14 17:03
投稿日:2025-09-14 17:00

【週刊誌からみた「ニッポンの後退」】

「殿下、ズボンが太すぎます」

 これは週刊新潮の昭和35(1960)年9月5日号に掲載されたタイトルである。

 リードでは「ご結婚後、皇太子の人気がどうもパッとしない。原因は『乳母車押すのはいいけど、なんともその恰好がネ。いつ見てもダブダブのズボンじゃ幻滅だわ』というのから、『皇太子は一体何をして暮らしているんだ。毒にも薬にもならない慈善事業のレセプションだけ』」と手厳しい。

 この皇太子は現上皇で、乳母車に乗っているのは現天皇である。この週刊誌の“暴言”に、当時の山田東宮侍従長が自ら出てきて、こう答えているのである。

──そういう格好が問題になるのも、一つには、若くハツラツと積極的になにかをおやりになる、ということがみられないからだと思うんですが。

「一つにはご性格で、おちいさい時から殿下はおとなしい方だった。ですからしょうがないんじゃないですか。(中略)外見はやさしくて弱そうなところがおありになるけど、内心はしっかりしていられると思うのです」

 服装のセンスは違うが、何やら、今の秋篠宮悠仁さんを彷彿とさせるではないか。今私が週刊誌の編集長だったら、こんなタイトルを付ける。

「秋篠宮悠仁さん、いつ親離れするのですか?」

 やさしそうだがひ弱そうで、いつも母親の紀子さんの陰に隠れている印象のある悠仁さんだが、9月6日からの「成人式」を終え、成年皇族として歩み始めた。

 今年3月に行われた成年に際しての初めての会見では、時折はにかみながらも、記者の質問にユーモアを交えて答える姿が好感を持って受け入れられた。

 愛子さん人気が沸騰し、何かと“対比”される悠仁さんだが、この日は皇位継承順位第2位という存在感を十分に示したといってもいいだろう。

■内宴には愛子さんも眞子さんも出席しなかったが…

 だが、日本中で祝福されるはずの成人式前に陰りが生じていたのである。式の当夜、帝国ホテルで開かれる親族たちとの内宴(晩餐)に、愛子さんが欠席するというのだ。愛子さんは式典に出席した後、その日の夕方、「防災推進国民大会2025」に出席するため新潟へ向かうというのである。宮内庁によれば、愛子さんの日程は1年前には決まっていたという。宮内庁はそれを知っていながら、秋篠宮からの9月6日という申し出を黙って了承したのだろうか。

 秋篠宮以来40年ぶりに行われる「成年式」はそれなりの関心を集める。そこに愛子さんがいないのでは画竜点睛を欠くことになり、今後、両家の関係がぎくしゃくしないか。

 さらに、可愛がっていた弟の晴れの式典に、姉の眞子さんが出席するかどうかも注目されていた。だが、宮内庁は招待状を出したが、小さな子供がいるため出席できないとわざわざ発表した。

 秋篠宮が昼食会や午餐会を宮殿ではなく民間の施設でやると決めたことへの批判も起きた。ホテルなどへの支払いや警備費用がかさみ、「億越えは間違いない」(女性自身9月16日号)。なぜ、費用が少なくて済む宮殿でやらないのかというのである。

 天皇皇后や愛子さんのやることは皆「善」で、秋篠宮のやることなすことに否定的な週刊誌報道にはうんざりするが、それを助長しているのが宮内庁の閉鎖的な体質にあることは間違いない。冒頭触れたように、65年前はあんなに開かれていたのに。

 悠仁さんには秋篠宮家への世間の風向きを変える力があると、私は思っている。そのためには、いつまでも母親の勢力下にいないで、親離れして自立することだ。君の父親のように、警備の目を盗んで筑波大の女子学生と“愛を育む”というのもいいかもしれない。 (文中敬称略)

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

エンタメ 新着一覧


田中圭の不倫疑惑にちょっと待った!「令和の価値観」で永野芽郁との騒動を見てみると…
「週刊文春」のスクープで永野芽郁との不倫疑惑が報じられた妻子持ちの田中圭。  恋愛コラムニストであり、恋愛カウンセ...
堺屋大地 2025-07-03 12:04 エンタメ
永野芽郁が「清純派」って誰が言った? 批判するのはお門違いなワケ。江頭2:50への“涙”も大正解!
 日曜劇場『キャスター』(TBS系)で共演中の韓国人俳優であるキム・ムジュンを自宅に連れ込みお泊りし、なんとその翌日に妻...
堺屋大地 2025-05-02 06:00 エンタメ
「あんぱん」蘭子と豪の秘めたる恋に“過去の名作”を思い出す。河合優実は百恵ちゃんによく似ている
 縁談の返事をしに出掛けた蘭子(河合優実)を連れ戻したのぶ(今田美桜)に、蘭子は本心を明かす。季節は巡って秋になり、うさ...
桧山珠美 2025-05-01 19:16 エンタメ
なにわ男子・道枝駿佑は“肉食女子”から守られたのか?「キャスター」男性俳優陣が気になるよ
 芸能界広しといえども清純派と呼べるのは芦田愛菜だけ。長年、そう訴えてきましたが、今回の一件が図らずともそれを証明したの...
共亜事件は「虎に翼」のオマージュか。あんぱん、ブギウギの3人が同時代を生きている
 昭和11年、家族や嵩(北村匠海)に見送られ、のぶ(今田美桜)は女子師範学校の寮に入る。軍国主義の担任・黒井雪子(瀧内公...
桧山珠美 2025-04-28 18:40 エンタメ
「あんぱん」最後まで毒親だった登美子(松嶋菜々子)。去っていく彼女に問うてみたいこと
 受験したのぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の明暗が分かれる。静まり返った柳井家で、寛(竹野内豊)たちに頭を下げる嵩。そこ...
桧山珠美 2025-04-26 12:50 エンタメ
春ドラマの評判を調査!『最後から二番目の恋』は令和の鬼渡?『あんぱん』『対岸の家事』の感想は
 2025年4月期も話題のドラマが続々スタート! 多すぎてどれを見るのか迷ってしまう…。そんな人のために忖度なしでドラマ...
「あんぱん」千尋(中沢元紀)は本当に良い子…史実どおりの展開なのか。しょくぱんまんのようなイケメンだ
 けんかした嵩(北村匠海)と千尋(中沢元紀)に、寛(竹野内豊)は改めて後継ぎはいらないと告げる。そして、何をしながら生き...
桧山珠美 2025-04-23 17:51 エンタメ
こうでなくちゃ! 志尊淳の正解を「恋は闇」で見た。いい人よりも“妖しい姿”に妄想が駆り立てられる
 新ドラマ「恋は闇」(日本テレビ系)の志尊淳が良きです。  前クールの「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった...
「あんぱん」なんて贅沢!今が旬、河合優実の“目で語る”表現力と色気に驚く。俳優・ソニンのEE JUMP感を消した演技も見事
 なりたい夢を見つけたのぶ(今田美桜)は、女子師範学校合格に向けて猛勉強をし始めるが、成績が思わしくなく頭を抱える。同じ...
桧山珠美 2025-04-21 14:23 エンタメ
怪演・市原隼人に「ヤバい超大物」2人が熱烈ラブコール。迫真すぎる“ガンギマリ”の演技がモテる理由か
 大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK)にて、盲目の大富豪にしてゾクッとする異様な雰囲気を放つ鳥山検校を怪演...
堺屋大地 2025-04-21 06:00 エンタメ
ラランド・サーヤは「名誉男性」なのか? お笑い界の“女すぎる”という悪口に思うこと
 ラランド・サーヤが参加するバンド「礼賛」が大阪で行ったライブで、痴漢行為が発生。被害女性がSNSで被害を訴えたことで発...
帽子田 2025-04-20 06:00 エンタメ
「あんぱん」松嶋菜々子の“毒”さえチャーミングにする厄介な美しさ。ドキンちゃんにも見えてしまった
 8年間音沙汰のなかった登美子(松嶋菜々子)が突然帰ってくる。登美子に対してわだかまりが残ってはいるものの、自分の漫画を...
桧山珠美 2025-04-19 06:00 エンタメ
「あんぱん」登美子(松嶋菜々子)の登場が不穏…色っぽいけど。貴島中尉(市川知宏)は“あのキャラ”を意識?
 新聞社に出した漫画で賞金をもらい、ご機嫌の嵩(北村匠海)。一方のぶ(今田美桜)は、パン食い競走で転びそうになったところ...
桧山珠美 2025-04-17 16:02 エンタメ
カトパンへの嫌味に物議…新井恵理那は承認欲求のカタマリか、悪役を演じる聖人か?
 昨年3月、8年間出演して総合司会も務めていたテレビ朝日系の朝の情報番組『グッド!モーニング』を降板したフリーアナウンサ...
堺屋大地 2025-04-17 06:00 エンタメ