"守りのフジ"は菅田将暉、"攻めの日テレ"は若手で勝負 水曜ドラマ対決「第3ラウンド」で逆転の可能性

更新日:2025-09-17 17:03
投稿日:2025-09-17 17:00

 日本テレビとフジテレビが連ドラ対決している水曜夜10時。日テレの方は昨春、いったん廃枠にした水10ドラマ枠を1年で復活。前期から再対決となり、夏ドラマはその第2ラウンドだった。

「テレビをリアタイ視聴する人が減っている中で、どっちが勝ちとかの意味合いは薄れていますが、ただ、今期は題材が“競技かるた”と“事件モノ”であることを考えれば、リアタイ視聴者層には後者のほうが見やすかったのかもしれません」(テレビ誌ライター)

 世帯視聴率では、9月10日にフィニッシュした當真あみ(18)主演の日テレ「ちはやふる-めぐり-」が全話平均で4%に届かず。17日に最終回を迎える藤木直人(53)主演のフジ「最後の鑑定人」はほぼ5%台をキープと、わずかながら上回った。テレビコラムニストの亀井徳明氏は「両方TVerで見ていましたが、個人的には『ちはやふる』派かな」と、こう続ける。

「『ちはやふる』は原作の漫画やアニメの人気が高く、ヒットした映画版のキャストも登場するとあって注目されましたが、地上波の視聴者層にはあまり届かなかった。でも、ネット上では『鑑定人』よりも盛り上がっていた印象があります。SNSでは《原作愛は感じる》《完結した世界の後日譚としてよくできていた》なんて声もありましたし。ちょっと強引すぎるかなと思う部分もあったにせよ、楽しく見られましたね」

 ちなみにレビューサービスFilmarksでの評価は、「ちはやふる」が5点満点で4.2(9月16日現在)とかなりの高評価で、「鑑定人」の2.8を大きく上回っている。春ドラマでは日テレ「恋は闇」とフジ「Dr.アシュラ」でも、視聴率ではフジ、ネットの評価は日テレが優勢だった。

「前クールは“考察を誘うラブサスペンス”と“超個性的な主人公の医療もの”。ざっくり言っちゃうと、水曜10時のドラマとしては“冒険的な日テレ”と“安定志向のフジ”という傾向が視聴率に表れたともいえます。今期もそういうことになるのかな」(前出の亀井徳明氏)

 さて、第3ラウンドの秋ドラマは、フジが10月1日スタート「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」、日テレが1週遅れて8日スタートの「ESCAPE それは誘拐のはずだった」。

「フジは三谷幸喜さん脚本の80年代の青春群像劇。主演の菅田将暉さん(写真)をはじめ、宮崎あおいさん、二階堂ふみさん、神木隆之介さん、浜辺美波さんと豪華な顔ぶれで、前評判は秋ドラマの中でもトップクラス。片や日テレは桜田ひよりさんと佐野勇斗さんというフレッシュな主演で挑む。お得意の“考察誘う系”がハマるかどうかです」(前出のテレビ誌ライター)

 対決という見方に大きな意味はないのかもしれないが、両局の狙いや方向性がはっきりする“第3ラウンド”にはなりそうだ。

  ◇  ◇  ◇

 菅田将暉(32)と弟こっちのけんと(29)の関係が、どうにも微妙だという。関連記事【もっと読む】「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ…では、2人の関係について深掘りしている。

エンタメ 新着一覧


「光る君へ」主人公バージン喪失!大石静氏が描く平安エロ&バイオレンス
 NHK大河ドラマ「光る君へ」は、平安中期の貴族社会を舞台に、吉高由里子演じる主人公のまひろ(紫式部)の生涯を描くもので...
沢尻エリカ不死鳥の如く女優復帰!大衆は真似できぬ人生転落リアルショー
 2月25日、沢尻エリカの女優復帰作となった主演舞台『欲望という名の電車』が千秋楽を迎えました。  「『残念プロフ...
堺屋大地 2024-03-16 06:00 エンタメ
NHK大阪が誘拐未遂事件をぶち込んだのなぁぜなぁぜ? かつ丼コント?
 誘拐犯が捕まってから、愛子(このか)は3日間も学校を休んでいた。スズ子(趣里)は、学校に行くようにと言うが、愛子は友達...
桧山珠美 2024-03-15 14:30 エンタメ
“テレ朝ドラマ”常連・ホンモノの刑事よりも刑事な内藤剛志、降臨!
 大野(木野花)が受けた電話は、3万円払わなければ、愛子(このか)を誘拐するという脅しの電話だった。そして、警察には伝え...
桧山珠美 2024-03-13 14:30 エンタメ
りつ子スパークのラインダンス必見!ワクワクズキズキと笑顔が溢れる回
 羽鳥善一(草彅剛)作曲二千曲記念ビッグパーティーの日が近づいてくる。羽鳥はスズ子(趣里)たちに、パーティーで余興をして...
桧山珠美 2024-03-11 15:30 エンタメ
“ユーミンドラマ”で見せたクソ女の夏帆、そして金子大地と中島歩に注目!
この投稿をInstagramで見る 【公式】「ユーミンストーリーズ」オムニバス夜ド...
真木よう子“まっけんセクハラ発言”はわざと?昭和の価値観をエンタメ化説
 ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』(2007年/フジテレビ系)や『最高の離婚』(2013年/同)などでの演技が好...
堺屋大地 2024-03-09 06:00 エンタメ
第111回ブギウギの“三大なぁぜなぁぜ”…畑仕事する農家の手じゃない!
 梅吉(柳葉敏郎)が亡くなった。葬儀では松吉(木内義一)が号泣しながら、遺影の自慢をする。  そんな中、スズ子(趣...
桧山珠美 2024-03-08 15:50 エンタメ
死の間際までユーモア忘れず、父娘で歌った「父ちゃんブギ」
 久しぶりに香川に戻ったスズ子(趣里)は、梅吉(柳葉敏郎)が写真館を切り盛りし、繁盛していた話を聞く。梅吉が大切にしてい...
桧山珠美 2024-03-07 15:40 エンタメ
NHKさん、経費削減のあおりですか?スズ子の米公演シーンは写真だけ
 アメリカ行きを決めたスズ子(趣里)だったが、愛子(小野美音)は置いていかれることにすねてしまう。  旅立ちの直前...
桧山珠美 2024-03-05 15:35 エンタメ
“電撃婚”大谷翔平の心を射止めた妻はプロ中のプロ彼女。目標はダル夫婦?
 2月29日16時42分のことでした。NHKで衆院政治倫理審査会(政倫審)の中継を見ていたら、<大リーグ・大谷翔平選手 ...
【台湾ルポ】台湾人の祈り方「拜拜」が酔狂的でエキセントリックすぎる!
 日本からのアクセスも良く、週末や連休を利用して旅行が楽しめる海外として人気の「台湾」。台湾グルメを満喫したり、観光スポ...
2024-03-07 18:24 エンタメ
「買い物ブギ」圧巻のステージ!“キングカズ長男”覚醒、スズ子の虜に
 ワンマンショーに向けて稽古や衣装合わせが続く中、スズ子(趣里)は新しいマネージャーのタケシ(三浦獠太)の様子を見て不安...
桧山珠美 2024-03-01 14:30 エンタメ
タナケン「業界」発言に違和感 喜劇界でも演劇界でもないワードチョイス
 タナケン(生瀬勝久)が入院したと聞き、山下(近藤芳正)とスズ子(趣里)は、タナケンの見舞いに行くことにする。  ...
桧山珠美 2024-02-27 15:05 エンタメ
NHKさん、スーパー家政婦・大野さんのレシピ本出版のご予定は?
 大野(木野花)が家政婦としてスズ子(趣里)の家に来て半年、愛子(小野美音)はニンジンを食べられずにスズ子を困らせていた...
桧山珠美 2024-02-26 16:00 エンタメ
芦田愛菜が少し嫌いになりそう…「さよならマエストロ」本筋以外が楽しみ
 イケメンの息子はやっぱりイケメンです。TBS日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」を見ながら、確信...