杉田かおるの窮地を陰から支えていた舘ひろしの男気

更新日:2025-09-27 17:03
投稿日:2025-09-27 17:00

【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】

 前回、前々回と女優の杉田かおる(60)について書かせてもらった。

 彼女がまだ中学生の時の「金八先生」を皮切りに、継続的に取材してきた。後にバラエティー番組でブレークし毒舌をウリにしてきたが、その話術が「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」の菅賢治プロデューサーの指南のおかげだという裏話を伝えた。

 そして僕が彼女を最も取材したのが、20年ほど前の結婚と離婚の時だった。2005年に日本有数の自動車メーカーを含む財閥創業者の孫と結婚したものの、すぐに離婚話が出てきた。正式離婚までコメントを出さず、仕事の現場で待ち構えるマスコミをかわしていた。僕は昔からの付き合いがあり、携帯電話で連絡をとり、半分は相談に答える形ながら、彼女に許可をもらって経緯を自分の番組で紹介した。ワイドショーの中では僕だけのスクープだったのでありがたかった。

 そんな時に突然、登場してきたのが俳優の舘ひろし(75)だった。

 実は、当時の杉田は「積木くずし真相」というドラマで舘と共演していた。舘の所属する石原プロから僕に電話があり、舘本人が電話口に出た。

「城下くん、杉田かおるの相談に乗ってるそうだね」

 聞けば、杉田がマスコミに追われてたいへんそうなので、気の毒に思った舘は離婚問題に限ってマスコミ対応を石原プロにやらせようかと彼女に伝えたのだそうだ。石原プロはマスコミ対応が得意だし、記者会見の準備や仕切りもできる。個人事務所の杉田の面倒を全面的に見てもいいと提案したという。

 その時、杉田は「マスコミにも少ないけど味方はいます。城下というリポーターです」と返答したそうだ。舘は「彼なら僕も知っている。じゃあ、困ったら言ってきて」と話を切り、少し考えてから僕に連絡してきたそうだ。

 いわく、「相談に乗ってくれることはありがたい。ただ、本当に難しい状況になったら、君の立場が困るようなことにならないよう注意したほうがいい」というアドバイスだった。

 聞けば、故・渡哲也さんに近すぎた女性リポーターが番組と渡さんのことでトラブルになり、彼女の番組出演が難しくなったことがあったという。舘はそうならないようわざわざ電話をくれたのだった。

 僕が「杉田にもいろいろ教えますが、僕だけに対応してもらっているので番組にはプラスになっています」と答えると、「安心したよ」と言って電話を切った。

 舘にとっては単なる共演者で、そこまで面倒を見る義理はない。しかし、舘はそういう細かな配慮ができる人だ。

 杉田はこのことを知っているのだろうか。今、再婚してマイペースで女優生活を続けている。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」健ちゃん=高橋文哉が“変な髪型”だった謎が解けた。ヤムおんちゃんの過去も気になる…
 ある日、嵩(北村匠海)は銀座のパン屋で草吉(阿部サダヲ)らしき人が写る写真を見つける。朝田家では、豪(細田佳央太)の壮...
桧山珠美 2025-05-07 17:00 エンタメ
「アンパンマン」から山ちゃん降臨! あの挨拶が聞けたのは“子どもの日”のサプライズですか?
 東京高等芸術学校に入学した嵩(北村匠海)は、受験の際に出会った健太郎(高橋文哉)と再会する。担任の座間(山寺宏一)から...
桧山珠美 2025-05-05 12:06 エンタメ
「あんぱん」一瞬のヤムおんちゃんに嵩は気づいたか? 寛の名言が“友蔵の俳句”並みに楽しみな件
 東京高等芸術学校合格発表の日。嵩(北村匠海)は結果を見る勇気が出ず、ひとり座っていた。そこに寛(竹野内豊)が現れる。嵩...
桧山珠美 2025-05-03 16:00 エンタメ
田中圭の不倫疑惑にちょっと待った!「令和の価値観」で永野芽郁との騒動を見てみると…
「週刊文春」のスクープで永野芽郁との不倫疑惑が報じられた妻子持ちの田中圭。  恋愛コラムニストであり、恋愛カウンセ...
堺屋大地 2025-07-03 12:04 エンタメ
永野芽郁が「清純派」って誰が言った? 批判するのはお門違いなワケ。江頭2:50への“涙”も大正解!
 日曜劇場『キャスター』(TBS系)で共演中の韓国人俳優であるキム・ムジュンを自宅に連れ込みお泊りし、なんとその翌日に妻...
堺屋大地 2025-05-02 06:00 エンタメ
「あんぱん」蘭子と豪の秘めたる恋に“過去の名作”を思い出す。河合優実は百恵ちゃんによく似ている
 縁談の返事をしに出掛けた蘭子(河合優実)を連れ戻したのぶ(今田美桜)に、蘭子は本心を明かす。季節は巡って秋になり、うさ...
桧山珠美 2025-05-01 19:16 エンタメ
なにわ男子・道枝駿佑は“肉食女子”から守られたのか?「キャスター」男性俳優陣が気になるよ
 芸能界広しといえども清純派と呼べるのは芦田愛菜だけ。長年、そう訴えてきましたが、今回の一件が図らずともそれを証明したの...
共亜事件は「虎に翼」のオマージュか。あんぱん、ブギウギの3人が同時代を生きている
 昭和11年、家族や嵩(北村匠海)に見送られ、のぶ(今田美桜)は女子師範学校の寮に入る。軍国主義の担任・黒井雪子(瀧内公...
桧山珠美 2025-04-28 18:40 エンタメ
「あんぱん」最後まで毒親だった登美子(松嶋菜々子)。去っていく彼女に問うてみたいこと
 受験したのぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の明暗が分かれる。静まり返った柳井家で、寛(竹野内豊)たちに頭を下げる嵩。そこ...
桧山珠美 2025-04-26 12:50 エンタメ
春ドラマの評判を調査!『最後から二番目の恋』は令和の鬼渡?『あんぱん』『対岸の家事』の感想は
 2025年4月期も話題のドラマが続々スタート! 多すぎてどれを見るのか迷ってしまう…。そんな人のために忖度なしでドラマ...
「あんぱん」千尋(中沢元紀)は本当に良い子…史実どおりの展開なのか。しょくぱんまんのようなイケメンだ
 けんかした嵩(北村匠海)と千尋(中沢元紀)に、寛(竹野内豊)は改めて後継ぎはいらないと告げる。そして、何をしながら生き...
桧山珠美 2025-04-23 17:51 エンタメ
こうでなくちゃ! 志尊淳の正解を「恋は闇」で見た。いい人よりも“妖しい姿”に妄想が駆り立てられる
 新ドラマ「恋は闇」(日本テレビ系)の志尊淳が良きです。  前クールの「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった...
「あんぱん」なんて贅沢!今が旬、河合優実の“目で語る”表現力と色気に驚く。俳優・ソニンのEE JUMP感を消した演技も見事
 なりたい夢を見つけたのぶ(今田美桜)は、女子師範学校合格に向けて猛勉強をし始めるが、成績が思わしくなく頭を抱える。同じ...
桧山珠美 2025-04-21 14:23 エンタメ
怪演・市原隼人に「ヤバい超大物」2人が熱烈ラブコール。迫真すぎる“ガンギマリ”の演技がモテる理由か
 大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK)にて、盲目の大富豪にしてゾクッとする異様な雰囲気を放つ鳥山検校を怪演...
堺屋大地 2025-04-21 06:00 エンタメ
ラランド・サーヤは「名誉男性」なのか? お笑い界の“女すぎる”という悪口に思うこと
 ラランド・サーヤが参加するバンド「礼賛」が大阪で行ったライブで、痴漢行為が発生。被害女性がSNSで被害を訴えたことで発...
帽子田 2025-04-20 06:00 エンタメ