SMAPファンも“中居ヅラ”の粘りに困惑…“報道被害”を問う署名数4500の威力はいかほどか?
ファン心理はわからなくもないが、過剰な擁護は社会から理解を得られないのではないか。今年1月、元フジテレビ社員の女性とのトラブルが原因で芸能界を引退した中居正広氏(53)。3月には第三者委員会が調査報告書を公表し、中居氏の行為を「業務の延長線上における性暴力」とした。これについて、ファンである“中居ヅラ”の一部が立ち上がっている。
7月31日には、署名サイト「Change.org」で「不透明な第三者委員会報告書の利用方法とその価値を問う--中居正広さんに関する正しい報道のあり方と報道被害について」という署名活動が始まり、10月1日現在で4500人に迫る賛同者が集まっている。
「かなりの人数のように思えますが、SMAPは一度のツアーで過去に115万人を動員しています。これは述べ人数であり、23年も前のことですから、そのまま数字を比べるわけにはいきませんが、10分の1の11.5万人のファンが現在いると仮定しても、今回の賛同者4500人はその約25分の1に過ぎません。SMAPファンの中で、中居氏に全く非がないと考えている人は少数派になるのではないでしょうか。ですから、SMAPファンも擁護派の中居ヅラに困惑していると考えられます」(芸能記者=以下同)
署名サイトには《中居正広さんは長年にわたり、多くの人々に元気や夢を与え、芸能界を牽引して来ました。また、大地震の時は被災地へ赴き、直接励ましの言葉を被災者にかけて心のケアを図り、救援物資の運搬や長期にわたる継続的寄付など、大きな信頼も寄せられた人でもあります》と功績が綴られている。
「彼は2021年に紺綬褒章を受章していますし、今までの慈善活動は評価されるべきです。女性トラブルによって、それを否定される謂れもありません。しかし、過去に素晴らしい活動をしていたからと言って、それが女性トラブルを否定する根拠にはなりません」
署名サイトは《そんな「人のために動いてきた人物」に対し、一部の報道では、その名誉や信頼を損なうような情報が真偽不明のまま拡散され、視聴者に誤った印象を与え、拡散された可能性があります。その後、フジテレビは「第三者委員会」を設置しましたが、その構成や調査方法や内容、結果の公表が不透明であり、検証機関としての信頼性が問われています》と続けている。
「報道や第三者委員会の報告書が誤っているのであれば、中居氏が自ら引退する必要もなかったし、記者会見を開いて説明すればいい。でも、その動きはない。突っ込まれたくないことがあるからでしょう。擁護派はその点について、説明できるのでしょうか」
■「いいね」100人は日本人口の120万分の1
どうして擁護派は中居氏を信じ続けられるのか。
「SNSの怖い所だと思います。1つの発信に『いいね』が3桁つくと、『みんなに賛同されている』と思い込んでしまう。普段、食事会で話しても数人でしょうから、100人を超えるとものすごく多くの人が自分の意見を認めてくれていると錯覚してしまう。でも、日本には1億2000万人が住んでいる。120万分の1人ですよ。『みんな』では全くない。SNSは同じ考えの人が集う場所です。わざわざ反論してくる人は、数にすれば少ない。そのため、発信者は自分の主張に自信を持ってしまう。これが厄介なんです。SNSの特徴を理解して使わないと、落とし穴から抜け出せなくなります。中居氏に人生を捧げてきたファンが、信じたい気持ちはわかります。でも、ここは冷静になって、なぜ会見を開かないのかを考えてみてほしい」
時間は前にしか進まない。中居氏に代わる“推し活”対象を見つけた方がいいかもしれない。
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