梅宮辰夫の友思い…酒浸りの山城新伍に手作り弁当を

更新日:2025-10-04 17:03
投稿日:2025-10-04 17:00

【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】

 先日、知人から連絡があり、直腸検査を受けてポリープを切除したという話を聞いた。悪いものではなかったようだが、数日間、おかゆ中心で消化のよいものを食べるように言われたそうだ。

 その話で思い出したのが、故・梅宮辰夫さん(2019年.81歳没)のことだ。一時期、娘の梅宮アンナの羽賀研二との交際のこともあって何度も取材した。ある時、カメラチームを連れて東京・渋谷の自宅へ行くと、ちょうど梅宮さんが家を出てきたところで、すぐに声をかけてみた。手にはなんとカップ麺を持っていて、割り箸を割ってすすり始めた。

「食べ終わるのを待ちましょうか」と言うと、「いやあ、かまわないよ。今日、検査を受けてポリープを取ってきたんだ」と話し、「ゆうべから何も食べてなくて、腹が減っちゃって……」と続けた。聞けば、毎年、検査のたびにポリープを切除していて、もう慣れっこで食事に神経を使う必要もないそうだ。

 梅宮さんといえば、食通で料理がうまいことで知られていた。それなのに庶民派のカップ麺なので笑ってしまったが、頓着がない様子だった。

 彼は映画やドラマで活躍したほか、テレビで海外の「秘境で魚を釣る」番組にも定期的に出演していた。本人はたいへんだったが、同行するディレクターやカメラチームは本当にロケを楽しみにしていた。というのも、現場近くにレストランがなくても、梅宮さんが3食すべて完璧に作ってくれたのだという。日本から持っていける材料や調味料、包丁などの器具も持参し、現地の市場に出かけて新鮮な食材を買い出し調理したものをみんなにふるまった。

 そんな梅宮さんは、離婚した故・山城新伍さんが1人暮らしで体調を崩しているというのに酒ばかり飲んでいると聞くと、たびたび手作りの豪華な弁当を持っていき食べさせていたという。ふたりでどんな話をしていたのだろうか。

 実は、その梅宮さん自身も30代半ばにがんを患っている。以来、あれほど遊んだ銀座通いをふっつりとやめた。酒浸りの上に女性でも名をはせたものだが、病気と闘い始めてからはそんな生活から手を引き、料理を楽しみにしてきたのだ。

 有名な話だが、自分でぬか漬けを作っていて、毎日、ぬか床をかき混ぜる必要があるので、別荘に行くときも車のトランクにぬか床を入れて運んでいたという。

 そんな食通の梅宮さんがカップ麺というのでおもしろかったが、本当の意味で自然体の人だった。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

エンタメ 新着一覧


『あんぱん』のど自慢といえば「ひよっこ」有村架純を思い出す。メイコが歌うのはどの歌なのか?
 夕刊の話がなくなり、時間を持て余すのぶ(今田美桜)だったが、夕刊の代わりに月刊誌を出せることに。岩清水(倉悠貴)と歓喜...
桧山珠美 2025-07-03 18:11 エンタメ
TOKIO 国分太一騒動で危うい“料理イケメン”たち「男子ごはん」での気になる発言
 またひとり、旧ジャニーズのタレントが消えてしまいました。今度はTOKIOの国分太一(50)です。今月20日、無期限の活...
東海林(津田健次郎)はエラいのかポンコツなのか? ともあれ“ツダケン”の魅力的な演技に惚れ惚れ
 高知新報が夕刊発行の申請をし、のぶ(今田美桜)は編集長を任された東海林(津田健次郎)と先輩記者の岩清水(倉悠貴)と共に...
桧山珠美 2025-07-01 18:19 エンタメ
【再募集】2025春ドラマどうだった?面白かった&ガッカリを教えて!『あんぱん』『最後から二番目の恋』『対岸の家事』etc
 引き続き、2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。続々と最終回を迎えた4月よりスタートの春ドラマ、あなた...
「あんぱん」竹野内豊らが退場→津田健次郎と倉悠貴が新たに補充。イケメン好きにも優しい朝ドラに感謝したい
 闇市で渡された東海林(津田健次郎)の名刺を頼りに、高知新報にやってきたのぶ(今田美桜)。しかし、東海林は全く記憶にない...
桧山珠美 2025-07-01 17:39 エンタメ
さや香、バッテリィズ…意外と多い「不仲コンビ」にグッとくる理由。仲良し芸人だけが正解なのか?
 千鳥MC『相席食堂』(ABC/テレビ朝日系)の6月3日放送回にて、「カウンセリング相席」と称した、お笑いコンビ・流れ星...
『あんぱん』嵩(北村匠海)に“たっすいがー”の面影はない。のぶへの言葉が胸を打つ「正しい戦争なんか、あるわけがないんだ」
 空襲の焼け野原でひとり佇むのぶ(今田美桜)の前に、嵩(北村匠海)が現れて再会を果たす。釜次(吉田鋼太郎)から事情を聞い...
桧山珠美 2025-07-01 17:39 エンタメ
国分太一活動休止で消えた「TOKIO再集結」の光…木村拓哉に見せていた別の顔
 6月20日、複数のコンプライアンス違反があったとして、TOKIOの国分太一(50)が無期限の芸能活動休止を表明した。出...
こじらぶ 2025-06-25 07:50 エンタメ
大泉洋こそ“真のモテ男”じゃないか?「かくかくしかじか」の圧倒的な存在感に新たな一面を見た
  先日、いろんな意味で話題の映画「かくかくしかじか」を鑑賞してまいりました。「東京タラレバ娘」や「海月姫」などのヒット...
「あんぱん」のぶ、“落とし前”の付け方はそれでいいのか。次郎役の中島歩はあまりにも素晴らしかった
 終戦から5か月が経ち、国民学校ではGHQの指導のもと軍国主義教育からの転換が図られる。のぶ(今田美桜)は病気が一向に回...
桧山珠美 2025-07-01 17:39 エンタメ
『バチェラー6』第8話(最終話)を正直レビュー! ラスト予想、当たった人いるの? 制作サイドにまんまと騙されました
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第8話。本編最終回です。小田...
中村未来 2025-07-25 15:23 エンタメ
曽田陵介、FANTASTICS佐藤大樹と“縁”に驚き「青春時代の人が隣にいた!」甘酸っぱい中学生の頃
 2019年に俳優デビューをきっかけにドラマ、映画、舞台とさまざまな作品に出演。そして先ごろ放送を終了した『いつか、ヒー...
望月ふみ 2025-06-23 07:00 エンタメ
【募集】2025春ドラマの感想は? 面白かった&ガッカリを教えて!『対岸の家事』『最後から二番目の恋』etc
 コクハクでは2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。4月よりスタートした春ドラマ、「面白かった」作品や「...
72歳、ザ・ぼんち里見まさとに“若い女子”が熱狂。イケジジブームが来るか? 老害にならずモテる大人の魅力
 去る5月17日フジテレビ系で放送された結成16年以上の漫才師による大会『THE SECOND~漫才トーナメント~・グラ...
「あんぱん」ここがヘンだよ、戦争パート。のぶが夫に駆け寄らないのはなぜだ?
 次郎(中島歩)からの便りに顔を輝かせるのぶ(今田美桜)だったが、それは海軍病院からだった。のぶが不安な気持ちで病室に入...
桧山珠美 2025-06-21 12:55 エンタメ
『バチェラー6』第7話を正直レビュー!石森さんの“事実発覚”に全視聴者が驚いた…。辻󠄀本さんの高度な会話テクにも注目
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。第7話は、クアラルンプールへ久次米...
中村未来 2025-06-21 06:00 エンタメ