笑顔がこわい!「ばけばけ」トキ(髙石あかり)の“顔芸”が完璧だった。見どころの一つだと確信した回

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-10-06 17:13
投稿日:2025-10-06 17:10

第2週「ムコ、モラウ、ムズカシ。」#6

 貧乏脱出のため結婚を目指す、トキ(髙石あかり)。しかし、チヨ(倉沢杏菜)とせん(安達木乃)と行った恋占いの結果は一人だけ悲惨で…落ち込むトキを励ますため、司之介(岡部たかし)とフミ(池脇千鶴)は、お見合い相手探しに奔走する。

 一方、工場では恋占いの結果通りに、せんの結婚が決まりチヨと雨清水家の三男・三之丞(板垣李光人)が祝福をしていた。それを知ったトキは占いの結果通りの結婚に焦りを覚える。

【こちらもどうぞ】「ばけばけ」は“聖地巡礼”したくなる朝ドラの予感。実際にある島根県・八重垣神社の“恋占い”してみたい!

【本日のツボ】

おトキの顔芸

 ※※以下、ネタバレあります※※

 週をまたいで、まだまだ八重垣神社の恋占いをやるとは思いませんでした。逆に土、日を挟んだことで、沈むまでどれほど長い時間がかかったのか、ということを視聴者も体感。おトキのいたたまれなさを共有しました。

 大好きなしじみ汁も手につかないほど、呆然とするトキ。

 そんなトキを「そげな占い信じるな。信じるのは自分だけ。そうすれば、ワシのように堂々と生きていけるけん」と励ます父でしたが、「父上のようには生きたくないの」とトキにきっぱり言われ、「ひ~ひひ、厳しいなおトキは」と笑ってごまかす司之介。情けない父親っぷりが板についています。

「当たるも八卦当たらぬも八卦。占いなんてそう当たらんもんだけん」と母フミが慰めるところに、「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を」と祖父。

「『古事記』に載る日本最古の和歌じゃ。この和歌は、おじょが占いをした八重垣神社で歌われちょる。八重垣様はこの和歌に因んだ由緒正しき縁結びの地。つまり、酷な話だが、占いは当たるじゃろ」と。空気の読めない祖父の言葉に、泣き出すトキ。

 その後、お見合い相手の話になり、相手に対する望みを訊かれたトキは、「よく働き、よく稼いでくれる人だが」と。

 さらに、好みを訊かれて、「叶うなら、怪談がお好きな方が」とトキ。「河童とか天狗とか小豆洗いとか」。トキがいずれ、理想にぴったりの人に出会えることを知っているだけに、そんな松野家のやりとりにニンマリしてしまいます。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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