菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果
「ガチガチの守りに入っている今のウチを象徴するようなドラマですよねえ」(フジテレビディレクター)なんてため息も聞こえてくる。
秋ドラマの先陣を切って10月1日に始まった「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(水曜夜10時)。脚本・三谷幸喜(64)×主演・菅田将暉(32)とあって前評判は非常に高かったが、初回の世帯視聴率は5%台だった。
「共演が二階堂ふみ(写真)、神木隆之介、浜辺美波さんと主演クラスを揃えて、まさに盤石のキャストで臨んで、さらに1984年の渋谷が舞台とリアタイ視聴が見込める中高年層の取り込みを図ったにもかかわらず、不発。それでもドラマ好きの評価が高ければ救いもあったのですが……」(元テレビ誌編集長)
レビューサービスFilmarksでの「もしがく」の評価は5点満点で2.8(6日現在)。同じ三谷脚本の2022年のNHK大河「鎌倉殿の13人」の4.4と比べたら、低すぎる。
「無料配信サービスTVerのお気に入り登録数も46.7万で、伸びがありません。低視聴率でも高評価のドラマとは言い難い状況です」(スポーツ紙デスク)
■昭和感が薄すぎる
Filmarksでは《豪華なキャストが出てるだけ》《何を見せられてるのかわからない》《せっかく昭和を舞台にしたのに“あるある”がない》などと、初回から離脱をほのめかすレビューも少なくない。そもそも「もしがく」は青春群像劇。登場人物が多すぎると、最初は人物紹介など説明調になって間延びしがちだ。
「それで前半は低評価というのは“三谷作品あるある”ですが、それより心配なのは昭和感が薄いことです。演技力うんぬん以前に、貧乏劇団の演出家役の菅田さんをはじめ、ストリッパー役の二階堂さんもきれいすぎて、猥雑な昭和のニオイがしません。地上波GP帯だから制約が多いとはいえ、ストリップ劇場もきれいでリアリティーが……昭和のノスタルジーが湧いてきません」(前出のスポーツ紙デスク)
極めつけは、主題歌だろう。YOASOBIの「劇上」。
「YOASOBIなんてバリバリの令和で、昭和感ゼロ。ドラマの世界に浸れません。B級の懐メロを採用するとか思い切って昭和に全振りできないところが、今のウチの弱みでしょう。世間の逆風を恐れて守りに入るあまり、一線級を集めて、内外から批判が出ないようにと安全策を取った結果、逆に中途半端な“異世界”の昭和ドラマになっています」(前出のフジテレビディレクター)
それじゃあリアルな昭和オヤジは取り込めないか。
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