なぜ二択?
「家でできる仕事を見つけるとか、週に何日かは近所にパートに出るとか、そういう話なら、まだ聞く気になれますけどね。
働き続けるか仕事を完全に辞めるかの二択を、一方的に突きつけてきても困りますよ。
そもそも夏菜子は、“超”がつくほどの浪費家。家には使っていないブランド品やジュエリーがゴロゴロ転がっています。
そういうお金の使い方も、俺はずっと我慢してきたので、夏菜子のために俺が頑張ろうとはなれないんですよね」
正直なことを言えば「結婚する相手を間違えたかもしれない」とも、少しだけ考えていると打ち明けるセイタさん。
今すぐの離婚はなくても、将来的には別々の人生を歩んだほうが良いのではないかとも感じているそうです。
将来的には離婚も
「夏菜子の浪費が治らないなら、一緒にいても俺が苦労するだけかなって。
これまでは夏菜子が自分の稼ぎで浪費していたから、俺がとやかく言う筋合いはないと思って黙っていましたけど、今回の件で俺としても張り詰めていた糸が切れちゃったというか…。
そもそも貯金もしないであんなに買い物ばかりして、老後はどうするつもりだったのかな? って不思議ですよね。
まさか俺の貯金を老後の資金としてアテにしていたのか!? と思ったら、不愉快極まりなくて。
“夫婦で頑張っていこう”っていう雰囲気が、夏菜子からは全く感じられないんです。だから俺は、利用されているだけなんでしょうね。
そう考えると、まぁ将来的には離婚という結論が出ても当然じゃないですか?」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
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