BLドラマで再起図る手越祐也 「ぼくたちん家」異色のキャスト×新人脚本家で挑む日テレ攻めの一手

更新日:2025-10-11 17:03
投稿日:2025-10-11 17:00

 思い切ったキャスティングが功を奏するか。10月12日にスタートする連ドラ「ぼくたちん家」(日本テレビ系=日曜夜10時半)の話。主演は及川光博(55)で、及川の相手役を務めるのは元NEWSの手越祐也(37=写真)だ。

 動物飼育員の波多野玄一(及川)は恋愛対象が男性の、いわゆるゲイの心優しい50歳。そんな波多野が中学校教師の作田索(手越)、トーヨコに入り浸る中学3年生の楠ほたる(白鳥玉季=15)に出会い……「笑って、泣いて、笑っちゃう 奇妙なホーム&ラブコメディ」というのが「ぼくたちん家」のあらすじ。

「男性と男性の恋愛を描いたいわゆるBLもの。ドラマ制作発表時には、手越さんを及川さんの相手役に抜擢したという思い切ったキャスティングが業界内でも話題になりました。手越さんに俳優のイメージを持つ視聴者はそう多くないですからね。30代、ほかに多くの手だれ俳優がいる中、手越さんをあえて起用したのは吉と出るか凶と出るか」(エンタメ誌編集者)

 手越は2005年公開の映画「疾走」では主演を務め、《意外に演技うまくて驚いた》という口コミも。その後もいくつかのドラマに出演し、主演作もあるのだが、どうしてもアイドルとか“チャラ男”のイメージが強く、俳優としての認知度はそう高くはない。何より2020年に旧ジャニーズ事務所から独立し、長らく地上波から遠ざかっていた。再起に向けたプレッシャーものしかかる。

「だからこそ『ぼくたちん家』を新鮮な思いで見ることができる人が多いかも、とは思います。さらに、BLものといえば夏のテレ東深夜ドラマ『40までにしたい10のこと』が良作で、多くの視聴者の心を掴んだばかり。ひと昔前なら《BLは苦手》という人もいたでしょうが、ハードルは下がり、『40までに』のヒットでむしろ追い風が吹いている状態。なので、タイミングもいい」と話すのはドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏だ。

 また、ある脚本家からはこんな声も。

「原作なしのオリジナル、というだけで脚本家としては期待値が上がる。しかも今回の脚本家の松本優紀さんは日テレシナリオライターコンテストで審査員特別賞を受賞した新人作家。外したくない一心で実績ある大物脚本家を起用する流れが完全に変わったとは言いません。が、この数年は少しずつ新人脚本家のオリジナル作品で勝負、という意欲作が増えてきている」

 日テレ系日曜ドラマ枠といえば、2018年には賀来賢人(36)主演「今日から俺は!!」、2019年には原田知世(57)、田中圭(41)主演の「あなたの番です」、2023年には安藤サクラ(39)主演「ブラッシュアップライフ」など多くの人気ドラマを輩出している。

「作品によって当たり外れが多い、なんて声も聞こえてくる枠ではありますが、この枠のドラマを楽しみにしている固定ファンは少なくない」(前出の山下真夏氏)

 日テレにとっては攻めの一手になりそうな「ぼくたちん家」のTVerのお気に入り登録数は、10日現在で18.7万とジワジワ上昇中。「40までに」のように口コミで驚異的な伸びを見せるドラマとなるか。

  ◇  ◇  ◇

 7年ぶりのドラマ出演となった手越祐也。関連記事【もっと読む】7年ぶりドラマ出演の手越祐也が地上波続々復活 YouTube苦戦もテレビでは「チャラ男キャラ」に需要アリ…では、本人の“復活ぶり”について伝えている。

エンタメ 新着一覧


「DOWNTOWN+」月額1100円に「高い!」と不満広がる…松本人志はネットで活動再開できても地上波復帰は遠い
 11月1日からの運用開始が告知されていた「ダウンタウン」の独自プラットフォーム名が「DOWNTOWN+」(ダウンタウン...
2025-10-04 17:03 エンタメ
「ばけばけ」は“聖地巡礼”したくなる朝ドラの予感。実際にある島根県・八重垣神社の“恋占い”してみたい!
 明治19年。トキ(髙石あかり)は、借金を返すために親戚の雨清水傳(堤真一)が経営する機織り工場で働いていた。しかし、膨...
桧山珠美 2025-10-04 10:42 エンタメ
「あんぱん」アンパンマンは粒あんか、こしあんか…“お遊び”が楽しかった特別編。蘭子の“その後”はモヤモヤだけど
「あんぱん」が終了したと思ったら、早くも翌週の9月29日(月)~10月2日(木)の四夜連続で、スピンオフが放送されました...
桧山珠美 2025-10-04 08:00 エンタメ
カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学
【続・あの有名人の意外な学歴 】#1  カズレーザー&二階堂ふみ   ◇  ◇  ◇ 「現在、芸能界の高学歴カップ...
2025-10-03 17:03 エンタメ
現地特派員が配置されていない国で世界規模の事件が起きたらどうするのですか?
【テレビ局に代わり勝手に「情報開示」】  そうなんです。じつは最近ずっとそんな状況が続いています。いま大きな海外ニュー...
2025-10-03 17:03 エンタメ
“北川景子効果”で腕時計が高見え…腕時計CM14年目突入の背景にNO炎上と庶民感覚
 俳優の北川景子(39)が2日、都内で行われた「シチズン・クロスシー・KEIKO KITAGAWA Limited Mo...
2025-10-03 17:03 エンタメ
30キロ減の華原朋美に“マンジャロ疑惑”の災難…30周年ライブの神対応&美声に称賛の声続々も思わぬ波紋
 歌手の華原朋美(51=写真)が発信した1本の動画が、いい意味でも悪い意味でもネット上で話題になっている。華原は9月9日...
2025-10-02 17:03 エンタメ
SMAPファンも“中居ヅラ”の粘りに困惑…“報道被害”を問う署名数4500の威力はいかほどか?
 ファン心理はわからなくもないが、過剰な擁護は社会から理解を得られないのではないか。今年1月、元フジテレビ社員の女性との...
2025-10-02 17:03 エンタメ
NHK「ばけばけ」ヒロインの母・池脇千鶴“40代の飾らない姿”に共感続々…かつては体当たり役も
 9月29日から放送中のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ばけばけ』で主人公・松野トキ(高石あかり)の母であるフミを演じる...
2025-10-02 17:03 エンタメ
「ばけばけ」しめこ汁に“朝から残酷”の声もあるけど…ピーターラビットの話を思い出す
 突如、トキ(福地美晴)やフミ(池脇千鶴)、勘右衛門(小日向文世)の前から姿を消した司之介(岡部たかし)。何日経っても家...
桧山珠美 2025-10-02 15:48 エンタメ
旧ジャニ圧力をSTOPさせた公取委が「新指針」でも業界で楽観視されないワケ…ピンハネが今も横行する芸能界の暗部
 公正取引委員会と内閣官房による、芸能人の移籍や独立を妨害する行為を防ぐための指針が発表され、業界の注目を集めている。公...
2025-10-01 17:03 エンタメ
横浜流星「べらぼう」が大河史上ワースト視野もCMでは"最強"のワケ…「国宝」二枚看板・吉沢亮と明暗
 横浜流星(29)が、「スーパードライ ドライクリスタル」の新キャラクターに就任したことがアサヒビールから正式発表され、...
2025-10-01 17:03 エンタメ
小泉孝太郎は総裁選で進次郎が勝てば“総理大臣の兄”となるが…そこに潜む意外なリスク
 10月4日に行われる自民党総裁選で、「戦後史上最年少の総理大臣誕生」となる可能性が囁かれている小泉進次郎衆院議員(44...
2025-10-01 17:03 エンタメ
「激レアさんを連れてきた。」は“他人と違ってたっていいじゃん”というメッセージを笑いと共に発信し続けた
【碓井広義 テレビ 見るべきものは!!】  9月29日に最終回を迎えた「激レアさんを連れてきた。」(テレビ朝日系)。と...
2025-10-01 15:08 エンタメ
小泉進次郎氏はステマ発覚もおとがめなし…“やらかし芸能人”から大ブーイングも納得の「業界格差」
 フジテレビの佐々木恭子アナ(52)は9月29日、朝の情報番組「サン!シャイン」の新レギュラーキャスターとして出演した生...
2025-09-30 17:03 エンタメ
朝ドラ「ばけばけ」開幕! ヒロイン高石あかりの幼少期演じる子役・福地美晴は“スピード出世”の逸材
 2025年度後期のNHK朝ドラ「ばけばけ」が29日にスタート。主演の高石あかり(22=写真)が演じるヒロインのトキは、...
2025-09-30 17:03 エンタメ