テレビ中継映像に「支持率を下げてやる」の音声が入り時事通信社が謝罪…なぜあんな発言をするの?

更新日:2025-10-11 17:03
投稿日:2025-10-11 17:00

【テレビ局に代わり勝手に「情報開示」】

 まったくアホですよね。ありえない。報道関係者の風上にも置けないダメダメ発言ですね。日本テレビは災難でしたね。「日テレ関係者ではないか」とか「揉み消したのでは」などとあらぬ疑いをかけられました。結局は時事通信のカメラマンだったわけですが、私ははじめからテレビ関係者ではないと思っていました。なにせ「支持率が下がるような写真しか出さねーぞ」と言っていますよね。テレビ関係者は映像のことを「写真」とは普通は言いません。日テレ関係者のわけはないわけです。まあ本気で「支持率を下げてやる」と思って言ったとは思いませんが…またメディアの信頼性を大きく損なってくれるクソ発言ですね。

 ただ、テレビの報道関係者にも結構いるんですよね、現場で余計な発言をするひと。そもそもテレビ報道関係者は口が悪い。しかもなんだか「上から目線で失礼なことを言うのがカッコいい」くらいに思っている傲慢な勘違い野郎も多い気がします。

 で、現場なんかで「待ち」の状態が長かったりすると、「暇つぶし」くらいの感覚で、他社とバカ話をします。でもねえ、報道取材の現場でバカな発言をすると、それがいろんな形でいろんな人に聞かれるし、今回のように「全国に生中継される」なんてことも十分あり得るわけですからね。

■「生中継でやらかした人」は結構いる?

 僕は以前記者をしていたので、よく現場から生中継でリポートする機会が多かったのですが、厳しい先輩に教育されたのは、「カメラの周辺では絶対に余計なことは言うな」ということと「カメラの前に立ったら、たとえ中継されていない時でも絶対に笑顔にならずに、しかめっ面をしていろ!」ということでした。僕は社会部でしたから、現場中継するということは誰か被害者の方がいる可能性が高いわけです。記者の笑顔が放送されたら、どう考えても不謹慎ですよね。だから、いつ間違えて映ってもいいように「ずっとしかめっ面でいろ」ということなのです。

 実際、けっこう周辺にも「生中継でやらかした人」というのはたくさんいました。死者がたくさん出た事故現場の中継準備をしていて大爆笑した笑い声が、オンエアされてしまったとか。スタジオからの音声が聞こえないというのをカメラマンに伝えようとして、耳が不自由な人に関する差別用語を叫んだ記者の声がそのまま放送されてしまったとか…ホント、洒落にならない深刻な事態を招くわけですから。やれやれ。

(鎮目博道/テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人)

  ◇  ◇  ◇

 タイの特派員が一番活躍している? 関連記事【こちらも読む】現地特派員が配置されていない国で世界規模の事件が起きたらどうするのですか?…世界を取材する記者の事情を著者が解説しています。

エンタメ 新着一覧


【芸能クイズ】松本人志が福山雅治と「HEY!HEY!HEY!」で作った“オリジナル料理”の名前は?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
「あんぱん」羽多子らの“あの言葉”にあんぐり…のぶも感動してる場合か。落語家の年齢も気になる
 嵩(北村匠海)は「まんが教室」という番組に出演してほしいという健太郎(高橋文哉)の頼みをしぶしぶ承諾する。そして第1回...
桧山珠美 2025-08-28 15:06 エンタメ
「あんぱん」のぶ、議員のコネ入社なのに“クビ”の謎。急成長したアキラ君と老けないオトナ達に酔いそう…
 嵩(北村匠海)が書いた詞にたくや(大森元貴)がメロディーをつけて生まれた「手のひらを太陽に」は、「みんなのうた」でも紹...
桧山珠美 2025-08-28 15:06 エンタメ
スキャンダル続出の花田優一、美女にモテまくるのは何故? 不誠実男に学ぶ「悪名は無名に勝る」メリット
 元横綱・貴乃花光司と元フジテレビアナ・花田景子を両親に持つ“親の十四光り”の花田優一。  現在、元テレビ東京アナ...
堺屋大地 2025-08-17 11:45 エンタメ
「あんぱん」八木(妻夫木聡)と蘭子(河合優実)、“何か”が始まっちゃう? 嵩は作詞能力をいつ見抜かれたのか
 舞台公演は成功裏に幕を閉じる。数日後、なぜかぼんやりした様子の嵩(北村匠海)。そこに、また一緒に楽しい仕事をしようとた...
桧山珠美 2025-09-04 12:26 エンタメ
カズレーザー、山里亮太…芸人はなぜモテる? 業界人が分析する「メロい」現象が起こりやすい納得の理由
 カズレーザーさんと女優の二階堂ふみさんが結婚した。週刊誌にも撮られなかったどころか、噂すらなかったので世間はびっくり&...
帽子田 2025-08-15 11:45 エンタメ
島崎遥香31歳、40代を迎えても「幸せの更新」方法は変わらない。カテゴライズせず“ぱるる”として生きていく
 昨年、初めての著書『ぱるるのおひとりさま論』(大和書房)を出版するなど、このところ「ひとりが好き」「結婚願望はナシ」と...
望月ふみ 2025-08-14 11:45 エンタメ
ドラマ『しあわせな結婚』の奇妙な違和感。松たか子らの“ちぐはぐさ”は計算どおりなのか?
『光る君へ』『ふたりっ子』『大恋愛』などで知られるベテラン脚本家・大石静さんの完全オリジナル作品として、夏ドラマの中でも...
「あんぱん」六原永輔=永六輔の“言葉”に違和感が…。いせたくや(大森元貴)らの記憶力も凄すぎる
 のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)は互いに隠していたことを打ち明け、新たに前を向く。それから7年の歳月が流れ――、未だ漫...
桧山珠美 2025-08-13 18:06 エンタメ
【芸能クイズ】ヒントは有名コンビ!「佐藤嘉彦・粋子」が本名な芸人は誰でしょう?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
空前のオカルトブーム! 大人も楽しめる「夏のホラーアニメ」3選。平成の“トラウマ級”作品が令和にリメイク
 近年、小説や映画を中心に巻き起こっているホラーブーム。Web記事から単行本化された小説を原作とし大ヒット映画となった「...
ヒカキンは本当に“聖人”だったのか? 炎上騒動で見えたトップYouTuberの人間くささ
 日本を代表するYouTuber・HIKAKIN(以下、ヒカキン)が、パクリ動画を公開したことで炎上しました。  ...
堺屋大地 2025-08-14 10:37 エンタメ
「あんぱん」のぶの不器用設定はどこへ? ボツ原稿を持ち歩く嵩…まだまだあるクエスチョン
 独立した嵩(北村匠海)は独創漫画派という集団に所属し、そこで割り振られた仕事をこなしていた。だが、決して順調とは言えな...
桧山珠美 2025-08-11 17:03 エンタメ
キンプリ岩橋玄樹、A.B.C-Z戸塚祥太ら夏の深夜ドラマ、極上イケメン4選。“フェミ男”の二世息子も俳優デビュー
 常夏の国、ジャパン 日本列島沸騰中です! 連日、熱中症警戒アラートが発令し、無駄な外出はしないようにと呼びかけます。コ...
1位の道枝駿佑を抜いた!2025年上半期「国宝級イケメン」を検索数でランキング。最も調べられた日の出来事は
 7月15日、「ViVi国宝級イケメンランキング 2025年上半期」(以下、「ViViランキング」)が発表されました。N...
こじらぶ 2025-08-10 11:45 エンタメ
「あんぱん」手嶌治虫(眞栄田郷敦)と運命の出会い…だけど。“靴紐”シーンは何かの伏線なの?
 嵩(北村匠海)はカフェで打ち合わせをしていた手嶌治虫(眞栄田郷敦)に声をかけられる。いたたまれない気持ちで会社に戻った...
桧山珠美 2025-08-09 10:38 エンタメ