オダギリジョー「納得した仕事しか受けない」というこだわり。芸術家から犬の役まで!? “個性爆発”する作品5選

zash
更新日:2025-11-04 11:45
投稿日:2025-11-04 11:45

カメオ出演でも強烈『ミスターGO!』(2013)

 オダギリさんと言えば、日本だけにとどまらず海外の映画へも積極的に出演し、名だたる名匠たちをその演技の虜にしてきたことでも有名です。ともあれ、海外の前衛的な才能とぶつかり合った時のオダギリさんは、より一層の個性を発揮することになります。

 2013年公開の韓国映画『ミスターGO!』の主人公は、なんと!ゴリラのプロ野球選手。弱小プロ野球チームに助っ人として加入したゴリラのミスターGOが一世を風靡していく様を描き出しています。

 本作でオダギリさんは、中日ドラゴンズの球団オーナーであるイトウ役に扮しています。おかっぱに黒縁メガネという何とも異質なフォルムで現れ、コミカルな演技を披露してくれるのです。

 カメオ出演というクレジットのため、決して出番は多くありませんが、その強烈な佇まいは大きな印象を残し、主人公のゴリラよりも脳裏に焼き付いてしまうこと請け合いです。

自然体から“魅せる”演技へ『FOUJITA』(2015)

 第一次世界大戦より以前、フランスのパリで活動した画家・藤田嗣治の半生を描き出した映画『FOUJITA』。この作品でオダギリさんは、ほとんどのセリフをフランス語で話す圧巻の演技を魅せ、役柄になり切って見せました。

 独特な個性を携えたオダギリさんだからこそ、当時としても個性の強かった芸術家になりきることが出来たのではないかと思わせるほどのハマり役。

 オダギリさんと言えば、リアルな演技を追求し、自然体な姿でスクリーンの中に現れることが多いのですが、本作ではどちらかというと‘‘魅せる演技''に舵を取っている印象を受け、それまでの別作品とは異なるアプローチで役作りをしている印象を受けます。

 それも外国語での演技が大半を占めるからこその役作りだったことが伺えるのと同時に、芸術家らしい自信の表れや余裕を存分に表現したかったからなのかもしれません。

子どもの頃から培ってきた映画、海外ドラマ、特撮、アニメの知識を活かして活動中。各媒体でコラム、取材レポート、インタビュー記事を執筆する他、雑誌やマスコミ用リリースへの寄稿も行っている。

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