資生堂は今期520億円の大赤字! 評判イマイチ古川琴音「マキアージュ」CMと業績不振の関係は?
資生堂は11月10日、2025年12月期の連結純損益予想(国際会計基準)を520億円の赤字に下方修正し、前期の108億円から赤字幅が拡大したことが話題となっている。
2期連続の今期の赤字は、会計基準や決算期の変更を考慮せず比較すると過去最大の数字となる。最大の要因としては傘下の米国発スキンケアブランド「ドランク エレファント」の不振により米国事業の収益性が低下していることだが、今回の下方修正に合わせて約200人の希望退職者を追加募集するなど、本社にも影響を与える結果となった。
今回の赤字拡大に対し、藤原健太郎社長兼CEOは、「ブランドのポジショニングが曖昧になり、ターゲット顧客に価値を十分に伝えることができていなかった」と分析。これは米州事業だけでなく、国内の資生堂ブランドの広告展開に対しても同じ指摘が上がっている。
特に資生堂のコスメブランド「マキアージュ」の広告に、2025年2月から俳優の古川琴音(29)を起用したことに対し、ユーザーからは反発意見も多く上がっており、物議を醸していた。
それに加え、今回の資生堂の赤字拡大に対し《マキアージュの店頭広告見て、ないわ~と思ってたら資生堂の大赤字》《マキアージュの古川琴音のポスター初めて見た時愕然としたもんなぁ 広告に男を使い始めてんのも意味わかんないし》と、広告展開そのもののセンスがないことも赤字転落の要因と見る声も散見されている。
■コンサバ系メークで古川の持ち味を台無しに
「同ブランドの広告には過去、全盛期の伊藤美咲さん、蛯原友里さん、白石麻衣さんなど、女性がなりたい顔の女優やアーティストを起用し、なりたい顔になるためにこのコスメを買うという広告として正常に機能していました。ですが、現在のミューズである古川さんは元々ナチュラル系のイメージも強く、無理やり広告ビジュアルでコンサバ系のメークをしているので、正直、古川さんの良さも消えている印象です。消費者側も購買意欲につながらない、起用される古川さんにとってもマイナスイメージにしかならない広告センスと言わざるを得ません」(広告代理店関係者)
一方で、大谷翔平選手(31)と2023年からグローバル契約を結んだコーセーは、「雪肌精」や「コスメデコルテ」のプロモーションを大谷選手の広告で行い、美容液「リポソーム アドバンスト リペアセラム」は、男性新規顧客が前年同期比約7.5倍に伸びてはいるようだが……。
「コロナ禍でオンライン会議が増え、自分の顔を見る機会が増えたことで、美容を意識し出した男性たちが増えました。それにより男性化粧品の市場規模は約10年前と比べほぼ倍増していますが、そういった時代の流れにコーセーはたまたまうまくハマったと見るのが妥当でしょう。ですが、もともとコーセーを支えてきたのは女性ユーザーであるため、大谷選手のコスメデコルテ起用についても《本来のターゲット層に合わない》という声も上がっており、長期的に見るとやはり女性ユーザーへの説得力を伴った広告展開も意識すべきだと思います」(前出の広告代理店関係者)
もっとも、業績が好調だったコーセーも25年1~9月期の連結決算は、買収したタイ化粧品会社ののれん代償却や物流費が響いて、純利益が前年同期比微減の93億円にとどまった。
看板ブランドのイメージキャラクターは化粧品会社の業績を大きく左右するだけに、メーカーは慎重にならざるを得なくなりそうだ。
(SALLiA/歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター)
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