「ばけばけ」吉沢亮、“国宝”俳優の本領発揮。錦織の“一瞬で見せる表情”が素晴らしかった

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-12-13 11:09
投稿日:2025-12-13 10:40

第11週「ガンバレ、オジョウサマ。」#55

 リヨ(北香那)の恋が終わった。翌朝、出勤するトキ(髙石あかり)の前にリヨが今までの応援のお礼に現れる。お礼のついでに発したリヨの一言に、トキは動揺する。

 一方、ヘブン(トミー・バストウ)を迎えに来た錦織(吉沢亮)の様子がどこかぎこちない。ヘブンにある質問をした錦織は、その翌朝迎えに現れなかった。

【こちらもどうぞ】「ばけばけ」」“ただの通りすがり”に落胆したのは錦織(吉沢亮)の方? 複雑な胸の内は

【本日のツボ】

拗らせ錦織

 ※※以下、ネタバレあります※※

 おトキに、ヘブンとお嬢様がうまくいったかどうかを訊き出したい松野家の3人。司之介(岡部たかし)が口火をきり、ダメになったと聞いてがっかりします。「無くなったか~頼みの綱だったのにのう~」と嘆く司之介、「綱だったわねえ~」とおフミ(池脇千鶴)も。

 ひとり勘右衛門(小日向文世)だけ、「そげか~、わしの同志が~」と思いは別のところにあるようで…。

 それにしても、「まったく~。何を呑気に破局しとるんじゃ…人の気も知らんと」と自分たちのことで頭がいっぱいの司之介。

「ひどい」とおトキに責められても「そうじゃろう。わしらの行く末が懸かっちょるいうのに…」と。身勝手にもほどがありますが、それもまた人間らしいというか、司之介らしいというか。

 家を出たところで、おリヨと鉢合わせ。おリヨはおトキにこれまでの感謝を伝え、最後におトキに「大変よ…。先生を射止めるのは」と耳打ち。「それじゃあ。グッバ~イ」と微笑んで爽やかに退場していきました。敵ながら(?)あっぱれなおリヨに幸あれ。

 ヘブンとおトキ、そしておウメの金縛りコントも最高でした。おトキが「ええなあ~」とヘブンの金縛りを羨むところも含めて。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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