更新日:2025-12-24 11:45
投稿日:2025-12-24 11:45
戻りたいわけじゃないけれど
それでも、会社帰りにふと見えたイルミネーションや、ラジオから流れてきた昔のクリスマスソングに、胸の奥がきゅっとする瞬間があるという。
「別に戻りたいわけじゃないんだけどね」
そう言いながら、恵は少しだけ寂しそうに笑った。
きっと、あの頃を恋しく思うのは、クリスマスそのものじゃなくて、“何者かになれる気がしていた自分”なのだと思う。
若い頃は、恋愛も仕事も、全部これからだった。クリスマスは、その未来への期待を象徴する日だった。
誰かに選ばれたら、誰かに愛されたら、人生がうまくいく気がしていた。
でも今は違う。仕事の現実も、人間関係の難しさも、人生がそんなに単純じゃないことも知ってしまった。
だからこそ、クリスマスを過度に盛り上げることができなくなったのかもしれない。
手に入れた強さ
「昔の私なら、今の私を見てガッカリするかな」
恵はそんなことも言っていた。でも、私は思う。たぶん、今の恵のほうがずっと強い。
恋愛イベントに振り回されなくなって、“誰かといない自分”を否定しなくなって、静かな夜を自分で選べるようになった。
それは、諦めじゃなくて成熟だ。クリスマスがただの平日になったのは、夢を失ったからじゃない。
現実をちゃんと生きるようになったからだ。それでも、胸がきゅっとする瞬間があるのは、あの頃の自分を、まだどこかで大切にしている証拠。
ラブ 新着一覧
世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
いまや恋活・婚活の主流となったマッチングアプリ。手軽に理想の相手と出会える一方で、合コンや友達の紹介などとの出会いとで...
長く交際していたり、ケンカが絶えなくなったりして、相手のことが好きかどうか分からなくなるときもあるはず。そんなときは別...
会話を楽しみ、小旅行気分も味わえる「ドライブデート」。でも実は、ちょっとしたミスで失敗に繋がりやすいデートでもあるんで...
【『できても、できなくても』あらすじ】
「桃生翠さん…残念ですがあなたは不妊症です」――ブライダルチェックで発覚した...
離婚を経験した男女に、離婚直前に飛び交っていたワードをうかがいました。ご夫婦の間で、これらのワードが口癖のようになって...
【『できても、できなくても』あらすじ】
「桃生翠さん…残念ですがあなたは不妊症です」――ブライダルチェックで発覚した...
「冷酷と激情のあいだvol.267〜女性編〜」では、仕事への活力が下がり、退職して専業主婦になりたい夏菜子さん(仮名)の...
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
【『できても、できなくても』あらすじ】
「桃生翠さん…残念ですがあなたは不妊症です」――ブライダルチェックで発覚した...
世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
ドラマやネットなどで「女性用風俗」が取り上げられることが増え、一般の女性たちにもその名が浸透してきました。
ア...
「最近のJ-POPは、前奏が短すぎて歌いにくい」カラオケでそう感じたことはありませんか?
我々、40代が青春時代...
「彼からの告白はないけど私たちって付き合ってるのかな?」と、曖昧な関係性に不安を抱えている女性もいるでしょう。
...
マッチングアプリ内でやり取りを重ねていても、いざ初デートの日程が決まると「会話で失敗したくない」「話が弾まなかったらど...
ひとりの大人として生きていれば「他人には知られたくない秘密」が出てくるのは自然なこと。「自分のすべてをさらけ出せる」な...
















