M-1王者・たくろうが「面白くない」人に伝えたい。現役芸人が圧倒された“凄まじさと名人芸”

帽子田 芸人、ライター
更新日:2025-12-27 11:45
投稿日:2025-12-27 11:45

「M-1グランプリ2025」王者はたくろう

 漫才師の頂点を決める「M-1グランプリ」(朝日放送テレビ)が12月21日に開催。結成9年目のたくろうが優勝を掴んだが、SNSでは賛否が渦巻いている。

 かつて年間100本以上のライブに出演し、自身もライブ主催者の経験もあるという現役の芸人・帽子田は「たくろうの優勝は順当」と語る。そこで今回は「たくろうのネタの凄さ」について解説する。

【関連記事】審査員・粗品とM-1審査員の決定的な違いは? 忖度しない芸人ゆえの「ブレない目線」と「ムカつかれる覚悟」

芸人界隈では「いつか優勝する」と囁かれていた

 今年のM-1も面白かった。ヤーレンズ、エバース、ママタルト、ヨネダ2000、真空ジェシカなどの決勝経験者、めぞん、豪快キャプテン、ドンデコルテなどの初進出者が出場。そんな実力者たちを抑えて、初出場のたくろうがM-1王者に輝いた。

 全体的な感想としては、チャンピオンのたくろうはもちろん、最下位のめぞんまで大いにウケたレベルの高い大会だったと思う。実は芸人界では、準決勝のレベルも高かったせいか、今年のM-1進出者について異議を唱える人も多かった。

 だが蓋を開ければ、正真正銘、歴代最高レベルに盛り上がった大会だっただろう。僕はエバースの1本目で彼らの優勝を確信したが、たくろうが2本目のネタでひっくり返したのを見てM-1の楽しさを再確認させられた。

 たくろうは今年こそダークホース扱いだったが、芸人の世界では「いつかは絶対優勝する」と囁かれていたし、中川家の剛さんも「たくろうが面白い」と昔からかなり買っていたのだ。個人的には優勝に「文句なし!」である。

 しかし、SNSを見ると「たくろうは面白くなかった。なぜ優勝した?」という意見が結構多かった。

 世論が今までの王者に反対意見を述べる場合は、「普通に面白かったけど、別に1位じゃない」という論調だったが、たくろうに関しては「本当に面白くない」という声がちらほら見て取れた。

 ということで今回は、現役芸人の立場から「たくろうの凄まじさ」について解説しようと思う。

帽子田
記事一覧
芸人、ライター
別名義では芸人として活動。一時期は年100本以上のライブに出演、ライブ主催の経験もアリ。一応現役の芸人ではあるが、ただのお笑い、バラエティ番組ファンでもあります。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


平野紫耀らNumber_iに疑問噴出…「アイドル性」は必要なのか? 3人の“本気”がファンに問う覚悟
 平野紫耀(28)、神宮寺勇太(27)、岸優太(30)からなる3人組ボーイズグループ・Number_i の全国ツアー「N...
こじらぶ 2025-10-28 14:02 エンタメ
「ばけばけ」髙石あかり、恐るべし。“微妙な表情”の変化に気付いた? 「半分弱」に寺尾聡の元妻を思い出す…
 下宿では教員試験を終えた錦織(吉沢亮)の慰労会が行われ、トキ(髙石あかり)はお祝いの出し物を披露することになり、大好き...
桧山珠美 2025-10-25 11:08 エンタメ
『ラブ トランジット』3が修羅場で面白すぎ!平和主義男子と爆発女子が激突。イケてる男女って展開早いの?【1話~3話レビュー】
 ついに『ラブ トランジット』シーズン3(Prime Video)がスタートしました! ラブ トランジット(以下ラブトラ...
中村未来 2025-11-05 11:10 エンタメ
「ばけばけ」傳ロスからの“国宝”級イケメンが登場! 吉沢亮、怒りを孕んだ表情の美しいこと…
 出奔した銀二郎(寛一郎)を探し、東京を訪れたトキ(髙石あかり)。銀二郎が住む下宿でトキは、松江随一の秀才・錦織友一(吉...
桧山珠美 2025-10-21 18:50 エンタメ
横浜流星、『国宝』はここから? “圧巻の演技”を見せた出演作4選。吉沢亮とは2012年に共演、肉体美の披露も
 公開からすでに4カ月以上が経過しながらも、いまだ連日超満員の映画『国宝』。このままの勢いで、歴代邦画実写史上1位の興行...
zash 2025-10-21 11:45 エンタメ
「ばけばけ」銀次郎、逃げて~! あさイチ・博多大吉の言葉に同意してしまった
 傳(堤真一)の死から数日、機織り工場は閉鎖が決まり、トキ(髙石あかり)は仕事を失ってしまう。借金取り・森山(岩谷健司)...
桧山珠美 2025-10-20 17:40 エンタメ
菊川怜「今も台風の真っただ中にいる」3人の子育てと仕事の両立という選択。忙しくても“譲れないこと”とは
 1998年にモデル活動からスタートし、現在ではシングルマザーとして、6歳、4歳、3歳のお子さんを育てている菊川怜さん(...
望月ふみ 2025-10-19 11:45 エンタメ
「ばけばけ」“闇落ち”三之丞(板垣李光人)が切ない…トキ(髙石あかり)の言葉は優しいウソなのか
 トキ(髙石あかり)の献身もあり、傳(堤真一)の体調に回復の兆しが。トキは代理社長の三之丞(板垣李光人)に回復の報告をす...
桧山珠美 2025-10-18 11:38 エンタメ
「ばけばけ」トキ(髙石あかり)と“もうひとつの親子”の姿にうるっ…。三之丞(板垣李光人)の行動が意味深?
 トキ(髙石あかり)が傳(堤真一)の看病をはじめて3週間。傳の具合は回復しない。工場では傳が戻るまでに経営状況を回復させ...
桧山珠美 2025-10-16 16:58 エンタメ
「ばけばけ」岡部たかしの“芸達者ぶり”に感心…。そして北川景子の夫・DAIGOの登場に期待したいわけ
 病に倒れた雨清水傳(堤真一)。トキ(髙石あかり)は日頃、お世話を焼いてくれる傳への恩返しのため、看病を買って出る。日中...
桧山珠美 2025-10-15 16:30 エンタメ
Snow Manが“客寄せパンダ”と物議も…無視できない多大なメリット。異様に高い“再生数”で海外の注目を集めるか
 韓国の人気音楽番組「ミュージックバンク」(KBS)が主催する12月の「2025 MUSIC BANK GLOBAL F...
こじらぶ 2025-10-14 11:45 エンタメ
【芸能クイズ】再始動のダウンタウンに期待の声。では「笑ってはいけない」第1回の“ペナルティー”は何だった?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
“超豊作”の秋ドラマがアツい! 大泉洋×野木亜紀子に期待爆発、三谷幸喜の“クセ強ドラマ”はジワ伸びの予感?
 夏の暑さが落ち着き、心地よい夜風が吹くこの季節。ドラマの秋がやってきました!  2025年の秋ドラマは、まさに「...
「ばけばけ」お見合い相手は“べらぼう”の29歳俳優じゃないか!過去“朝ドラ”女優も登場で今後が楽しみ
 両家の親同士も良好な雰囲気で、トキ(髙石あかり)と銀二郎(寛一郎)のお見合いはうまくいきそうな空気に。このままいけば結...
桧山珠美 2025-10-11 12:30 エンタメ
フワちゃんを許すことが“大人”なのか? 非常識な人にブチギレるのは当たり前ではないのか
 Xで芸人・やす子に対して、《おまえは偉くないので、死んでくださーい 予選敗退でーす》と揶揄する投稿をしたことをきっかけ...
堺屋大地 2025-10-10 13:06 エンタメ
永野芽郁、「お兄ちゃん」呼びの“癖”を暴露されて可哀想。“妹アピ”に騙される単純な男が多すぎる件
 今年4月、田中圭との不倫疑惑スキャンダルで世間を騒がせた永野芽郁が、3年ほど前の交際相手・坂口健太郎から二股をかけられ...
堺屋大地 2025-10-09 11:45 エンタメ