「ばけばけ」ラスト3分が最高の演出だった。想いが一つになった2人、次回がなんと待ち遠しい!

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-12-27 08:00
投稿日:2025-12-27 08:00

第13週「サンポ、シマショウカ。」#65

 月照寺での帰り、トキ(髙石あかり)は銀二郎(寛一郎)から、やりなおしたいと告げられる。一方、ヘブン(トミー・バストウ)はイライザ(シャーロット・ケイト・フォックス)を自宅に招く。

 トキに怪談を語ってもらう様子をイライザに再現して見せるヘブン。そんなヘブンにイライザは、日本を離れ2人で一緒に海外で滞在記を書かないかと誘う。

【こちらもどうぞ】銀二郎の「ばけばけ」ぶりに惚れてしまうやろ~!Wデートで鉢合わせ、まるでトレンディドラマ?

【本日のツボ】

イライザ、まさかの弾丸ツアー?

 ※※以下、ネタバレあります※※

 銀二郎から「おトキちゃんとやり直したい。やり直そう。東京で一緒に暮らそう」と言われたおトキですが、複雑な表情を見せます。

 一方のヘブンも、イライザに「もうここを離れるのよね? どこかあたたかい土地へ行かない? そして、そこの『滞在記』を書くの、今度は二人で」と誘われますが、その表情も複雑で……。

 イライザは、ヘブンの家のあちこちに見られるおトキの痕跡に何か感じるものがあったのかもしれません。そんな2組が、また花田旅館で鉢合わせします。銀二郎もイライザもここに泊まっていて、おトキとヘブンは見送りに来たのでした。

「マタ ドシテ?」

「銀二郎さん…泊まる…2階」

 いつものように英語と日本語で会話する2人の様子は、私たち視聴者にとっては、すっかりおなじみの光景ですが、銀二郎とイライザの目には、自分といるときよりも楽しそうだ、と映ったのではないでしょうか。

 橋のたもとで別れるおトキとヘブンですが、互いに振り返って、見つめ合い、「フフフ」と笑い合うなど、どう見ても、ラブラブカップルです。橋の上からヘブンが去るのをずっと見ているおトキ。

 笑っていたかと思うと、自然と涙がこぼれました。笑いながら着物の袂で溢れる涙を抑えるおトキ。ヘブンへの想いにはっきりと気づいた瞬間と見ました。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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