人気はヒット作のスペシャル版? 正月特別ドラマおすすめはこの3本
正月の特別ドラマといったら、「忠臣蔵」や「大奥」のような長時間の大型時代劇という頃もあったが、テレビ局にもうそんな予算はないし、視聴者もせっかくの正月休みに、何時間もテレビを見ているなんてもったいないと考えるようになった。今はヒットドラマのスペシャル版に人気がある。本コラムおすすめは3作だ。
まず、「ふてほど」の「新年早々 不適切にもほどがある!~真面目な話、しちゃダメですか?~」(1月4日午後9時TBS系)。タイムトンネルで自由に時間を行き来できるようになった昭和のおやじ・小川市郎(阿部サダヲ)は、阪神・淡路大震災で犠牲になった娘・純子(河合優実)を救うため1995年に飛び、テレビ局の報道記者になっている孫・渚(仲里依紗)を応援しようと、2026年にも現れる。相変わらずのコンプラ無視の暴走に、留飲を下げたりホロリとしたり……。
「宮藤官九郎の脚本は皮肉と洒落が効いていて、テレビ番組で政治問題に触れにくい最近の風潮を揶揄したり、天災は実は人災じゃないかという告発があったりで、まさに今の時代のドラマといった感じです。このタイミングで、江口のりこが『初の女性首相誕生か?』と登場するのも笑えます」(テレビ情報誌編集デスク)
ムロツヨシの演技が冴える
「うちの弁護士はまたしても手がかかる」(1月4日午後9時フジテレビ系)は、2023年の「うちの弁護士は手がかかる」の続きという設定である。口八丁手八丁の法律事務職員(パラリーガル)蔵前勉(ムロツヨシ)は、今度はテレビで人気のタレント弁護士・樋口新(木南晴夏)と組むことに。
樋口は番組出演中は穏やかで親しみやすいキャラだが、実はわがまま放題で要求もきつい。てこずる蔵前。2人の丁々発止が見どころで、蔵前を軽くいなす樋口が痛快。「ふてほど」と放送時間がかぶっていて、さてどっちを見ようか。
「119エマージェンシーコール 2026 YOKOHAMA BLACKOUT」(1月3日午後9時30分フジテレビ系)は、2025年大みそかに神奈川・横浜で大規模停電が発生、街は大混乱に陥る。横浜市消防局の通信指令センターにも119番通報が殺到し、粕原雪(清野菜名)ら指令管制員らは、通話の声と音を頼りに救急車や消防車を次々と現場に向かわせる。今回も横浜市が全面協力。
横浜港では除夜の鐘ならぬ「除夜の汽笛」を、停泊中の船が年越しに一斉に鳴らす。ドラマのエンディングはそんなシーンだとすてきだな。
(コラムニスト・海原かみな)
エンタメ 新着一覧
















