竹内涼真“勝男”がバズり、日曜劇場が最強だったが…26年ドラマ界も「考察」「共感」の二極化が進むのか

更新日:2025-12-31 17:03
投稿日:2025-12-31 17:00

 2025年のGP帯のドラマを総括すると、結局「TBS日曜劇場」が強かった。

「1月期の『御上先生』、4月期の『キャスター』、7月期の『19番目のカルテ』、10月期の『ザ・ロイヤルファミリー』は、各クールで視聴率トップ。他の連ドラ全体を見渡しても、ほぼ5~7%台とダンゴ状態だった中、唯一の2ケタでした」(テレビ誌ライター)

 とはいえ、4月期では「続・続・最後から二番目の恋」(フジテレビ)が最終回8.2%(関東地区=ビデオリサーチ調べ、以下同)、10月期は「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(TBS)が8.7%と視聴率でも健闘し、ネット上では日曜劇場をしのぐほど話題になった。

「特に直近の秋ドラマでは、竹内涼真さん(写真)が演じた昭和気質の残念なハイスぺ男子“勝男”がバズった『じゃあつく』が、若年層も取り込んで視聴率も尻上がりに。“考察”がネット上で盛んだった『良いこと悪いこと』(日本テレビ)も、爪痕を残しました」(前出のテレビ誌ライター)

 テレビコラムニストの亀井徳明氏は「視聴習慣のある日曜劇場が視聴率で勝ち続けるのは当然。実験的な作品より王道寄りになっているのも、ニーズに応えているからです」と、さらにこう続ける。

「ドラマをネット配信で見る視聴者が増えてきた今、TBSの日曜劇場と火曜ドラマ、テレビ朝日の水曜9時枠以外は、フジの月9ですらも、ほとんど“枠”という概念が薄れてしまっている。だから、5~7%ぐらいでのダンゴ状態になるのも理解できるし、それぐらいの数字でもインパクトを残すことはできます」

 特に重要視されているのが、ネットで話題になる仕掛けだろう。

「配信オリジナルのサブストーリーやネット先行配信などはすでに多くのドラマがやっています。中でも日テレが得意とする“考察モノ”は、視聴→考察→再視聴の循環が起きやすい。“考察班”が何度も見ては深掘りし、その投稿を見た視聴者がモヤモヤを解消するために配信で見直す。再生数が上がればネット記事が増え、それがまた新しい視聴者を呼び込む。ハマれば効果は絶大なので、一般の考察班を喜ばせていかに味方につけるか、そういう仕掛けを重視しているようにも見えますね」(亀井徳明氏)

 こうしたネットを意識したドラマ作りの動きがある一方で、考察ものとは対極になるようなドラマを支持する動きもある。

「24年放送のNHKの『団地のふたり』だったり、フジの『続・続・最後から二番目の恋』だったり、直近ではフジの『小さい頃は、神様がいて』や、日テレの『ぼくたちん家』がそれ。一般の生活者目線のドラマはハラハラ・ドキドキはなくても共感を呼び、どこかほっこりする人間関係を描いたものは、“考察”に乗れない中高年世代の心を捉えています」(亀井徳明氏)

 2026年以降、“王者”日曜劇場とテレ朝の刑事ドラマ以外の枠からは、そうしたタイプのドラマが増えていく傾向にあるのか。

  ◇  ◇  ◇

 竹内涼真もその1人だが、「共演者キラー」の異名を持つ芸能人・俳優については、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」“柳井嵩子”事件、ドロドロ展開を期待してごめん。黒井先生の凛とした姿は見事でした
 卒業が近づいてきたある日、のぶ(今田美桜)は黒井(瀧内公美)から手紙の差出人『柳井嵩子』が偽名なのではと指摘される。関...
桧山珠美 2025-05-17 06:00 エンタメ
恋は「狩られる前に、狩れ!」ファーストサマーウイカ、トキめいた芸能人と“推し活”も告白
 作家・朱川湊人さんの直木賞受賞作から生まれた物語を映像化した、ヒューマンドラマ映画『花まんま』が公開中です。 鈴...
望月ふみ 2025-05-21 16:14 エンタメ
嵐、解散の衝撃。大野くんの“ワイルド系”への変貌に「アイドルへは戻らない」という決意を見た
 ゴールデンウィーク最終日、嵐が来年の5月いっぱいで活動を終了するというニュースが舞い込み、日本中に激震が走りました。 ...
【5万いいね】瀬戸康史、“あのキャラ”との3ショットが話題「カワイイが大渋滞」「本当に36歳?」
 俳優として活躍する瀬戸康史さん。瀬戸さんやスタッフの公式SNSアカウントでは瀬戸さんとちいかわ・ハチワレの3ショットが...
リアル王子じゃん! 6代目バチェラー発表にザワめく。過去出演者も反応「ガチのハイスペイケメン」「自分と対比し天井を見つめる」
 皆さん、朗報です。待望の、『バチェラー・ジャパン』シーズン6が、 6月5日(木)20時よりPrime Videoにて独...
中村未来 2025-05-14 12:51 エンタメ
注目俳優・樋口幸平はプーさんのシールで“恋”を知った。告白したい風景はどこ?【NEXTブレイクイケメン】
 乃木坂46の五百城茉央さん主演で放送中のドラマ『MADDER その事件、ワタシが犯人です』(関西テレビ)。東大進学率N...
望月ふみ 2025-05-14 08:07 エンタメ
「あんぱん」メイコたちの“椰子の実”をどこかで聞いた…ヒロインの妹は歌う法則があるのか?
 のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)を仲直りさせようと、健太郎(高橋文哉)とメイコ(原菜乃華)は千尋(中沢元紀)と共に2人...
桧山珠美 2025-05-13 16:11 エンタメ
吉本退所でも…令和ロマンくるまの謝罪は“最適解”だった。批判される「松本人志の復帰」との対比で見えたもの
 令和ロマン・高比良くるま(30)が吉本興業との契約終了を発表した。オンラインカジノ疑惑が持ち上がった際にくるまが事前に...
帽子田 2025-05-13 12:00 エンタメ
「あんぱん」蘭子らの一夜を想像して興奮が…のぶと嵩の恋はいつ始まる?
 のぶ(今田美桜)の発案で、女子師範学校の生徒たちは慰問袋を作ることに。休日には献金を呼びかけるなど、意欲的に取り組む生...
桧山珠美 2025-05-10 06:00 エンタメ
万博記念! 岡田准一、ツダケン…大阪出身の“キラリと輝く”イケメンたちを見よ
「大阪・関西万博」が始まって早や3週間。最初はさほどでもなかったのですが、ニュースなどで盛り上がっているのを見ていると、...
「あんぱん」健ちゃん=高橋文哉が“変な髪型”だった謎が解けた。ヤムおんちゃんの過去も気になる…
 ある日、嵩(北村匠海)は銀座のパン屋で草吉(阿部サダヲ)らしき人が写る写真を見つける。朝田家では、豪(細田佳央太)の壮...
桧山珠美 2025-05-07 17:00 エンタメ
「アンパンマン」から山ちゃん降臨! あの挨拶が聞けたのは“子どもの日”のサプライズですか?
 東京高等芸術学校に入学した嵩(北村匠海)は、受験の際に出会った健太郎(高橋文哉)と再会する。担任の座間(山寺宏一)から...
桧山珠美 2025-05-05 12:06 エンタメ
「あんぱん」一瞬のヤムおんちゃんに嵩は気づいたか? 寛の名言が“友蔵の俳句”並みに楽しみな件
 東京高等芸術学校合格発表の日。嵩(北村匠海)は結果を見る勇気が出ず、ひとり座っていた。そこに寛(竹野内豊)が現れる。嵩...
桧山珠美 2025-05-03 16:00 エンタメ
田中圭の不倫疑惑にちょっと待った!「令和の価値観」で永野芽郁との騒動を見てみると…
「週刊文春」のスクープで永野芽郁との不倫疑惑が報じられた妻子持ちの田中圭。  恋愛コラムニストであり、恋愛カウンセ...
堺屋大地 2025-07-03 12:04 エンタメ
永野芽郁が「清純派」って誰が言った? 批判するのはお門違いなワケ。江頭2:50への“涙”も大正解!
 日曜劇場『キャスター』(TBS系)で共演中の韓国人俳優であるキム・ムジュンを自宅に連れ込みお泊りし、なんとその翌日に妻...
堺屋大地 2025-05-02 06:00 エンタメ
「あんぱん」蘭子と豪の秘めたる恋に“過去の名作”を思い出す。河合優実は百恵ちゃんによく似ている
 縁談の返事をしに出掛けた蘭子(河合優実)を連れ戻したのぶ(今田美桜)に、蘭子は本心を明かす。季節は巡って秋になり、うさ...
桧山珠美 2025-05-01 19:16 エンタメ