更新日:2026-01-18 11:45
投稿日:2026-01-18 11:45
嫌いじゃないけれど
「でもね」と健太は続けた。「小さい頃から、なんとなくわかってたんだ。いとこにはよく話しかけるのに、僕には用事がある時だけ、みたいな感じ」
里穂はハッとした。子どもは、思っている以上に大人の態度を見ている。
「運動会もさ、僕の競技はあんまり見てなかったのに、いとこの時はずっとカメラ構えてたでしょ。あれ、今でも覚えてる」
責める口調ではなかった。むしろ淡々と、事実を並べているだけだった。
「おばあちゃんのこと嫌いじゃないよ。でも、“ああ、僕は特別じゃないんだな”って、子どもながらに思ってた」
その言葉に、里穂は何も言えなくなった。
理由はわかっても寂しさは消えない
差別された“記憶”は、怒りとして残るとは限らない。健太の中に残っていたのは、静かな諦めだった。
「大人になってからわかったんだよ。血がどうとか、距離が近いとか、そういう理由なんだろうなって。でもさ、理由が分かっても、感じた寂しさが消えるわけじゃないんだよね」
里穂は、あの頃もっと声を上げるべきだったのではないかと、自分を責めた。
「平和を壊したくない」「角を立てたくない」そうやって飲み込んだ違和感が、結果的に子どもの心に影を落としていた。
ライフスタイル 新着一覧
忙しい日々の業務中、無駄な会議やミーティングが差し込まれると「それ、私が出る必要あります?」とイラつくことも正直ある。...
男から見て「みっともないな」と感じるような女性の特徴、みなさんご存じですか? 男性って意外と女性のことをシビアにチェッ...
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
特にJK界隈がソワソワする卒業式シーズンに突入です。自分がもらう側の卒業生であっても、彼氏に、彼女に、そして仲良しのお...
女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
令和の今、昭和の価値観を引きずった「昭和おじさん」に違和感を抱く人は少なくありません。特に仕事の場面では、上司である昭...
不注意でどこか抜けているうっかりさんは、周囲に迷惑をかけてしまう人が多いですよね。でも、本来なら被害を被って怒りたいと...
先日、愛猫のもんさまが亡くなりました。苦しむことなく、穏やかで立派な最期でした。
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ママ友の世界には、周囲に取り巻きのママ友を引き連れて威圧感を与える「ボスママ」が存在します。みんなに慕われるリーダー的...
【連載第90回】
ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場!
「しっぽのお...
知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
友達や同僚、彼氏など、身近な人から重い話をされたとき、大抵は「力になってあげたい」と思うはず。
でも時間がなかった...
横浜に暮らす経営者の妻の愛子。小学生の長女・美愛と横浜山手御三家と呼ばれる女子校に狙いを定めて、中学受験に臨んでいる。...
横浜に暮らす経営者の妻の愛子。長女の美愛はまだまだ甘えん坊の小学生。横浜山手御三家と呼ばれるお嬢様女子校に狙いを定めて...
















