東京では憧れの「私立」地方では“滑り止め”扱い。認識のズレはなぜ起こる? 高校受験のリアル

しろいしろ
更新日:2026-01-22 11:16
投稿日:2026-01-22 11:16

憧れの帰国子女、Yさんは私立を選んだ

 しかしながら、そんな私の地元でも、頭がすごくいいのにあえて私立高校に行った子がひとりいることを思い出した。Yさんという女の子だ。

 彼女は、地元産まれ、地元育ちの子だったが、親の仕事の都合で小学校の高学年で一時的にイギリスに行ってしまった。しかし、親の仕事の任期が終わって3年後に帰国。同じ地域の公立中学に戻ってきた。彼女の親の仕事はよくわからないが、多分海外に支社があるいい会社に勤めている人なんだろう。

「お母さんとアニーを見に東京へ行ったの」と、さも当たり前のように話す。所作や会話の端々に育ちの良さや裕福さが見え隠れしていた。美人で性格もよく、友達というより、憧れの女の子だった。

 帰国子女ということ、その上成績もよかったので、てっきりYちゃんは地元のトップ公立高校を目指すものだと思っていた。しかし、私立高校を専願で選んだ。その学校は、少人数制の学校で、わりと新しめ。一方で、東大合格者を近年毎年輩出していた。

 彼女に「なんであの学校に?」と尋ねると「学校が綺麗だから」と言っていた。(本心は定かではない)その選択を聞いた時、私は「余裕でトップ高に行けるのに、私立なんて勿体ない。人に自慢できないどころか、受験に失敗した負け組と思われるじゃないか」と信じられなかった。

 憧れの子だったけど、どこか見損なってしまった自分がいた。

今ならその理由が理解できる

 今、私立優位の首都圏に住んでいる身となっては、当時のYちゃんの選択は理解できる。私立は個々の学校を見てみると、それぞれ特色があって、公立よりもカリキュラムや制度、設備が整っていることが多い。

「私立だから」とひとくくりにして見下さず、彼女は彼女なりの選択をしただけだったのだ。地方の凝り固まった閉鎖的な価値観に捉われていない。「地元で胸を張れる」とか、「頭のいい先輩はみんなそうしている」からという、浅はかな基準で学校を選んでなかった。

 そんな判断ができたのは、やっぱり親の外国転勤で一回地元を出たことが大きいんだろうな。

しろいしろ
記事一覧
地方出身。公立中→高校受験でN大付属校から内部進学でそのままN大へ。現在フリーライター。神奈川・湘南地区在住。現在公立小一年生のひとり娘・ミオリの中学受験を検討中。夫も地方出身で、公立高校→私立工業系大学卒のサラリーマン。

ライフスタイル 新着一覧


親の介護、孤独死のニュースで実感…私が40代で「終活」を始めたリアルなきっかけ
「終活」というキーワードを聞いて、何歳から始めるものだと思いますか? 実は近年、特に健康に問題がなかったり、若年層であっ...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第104回「夢でもいいからアエルトイイナ」
【連載第104回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽの...
【漢字探し】「梛(ナギ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
誕生日にめちゃ嬉しい♡ 斬新な“たんおめLINE”3選。「宝探し開始!」お茶目な姉の仕込みにキュン
 大切な親友や気になっている人など、あなたにとって特別な相手へ“誕生日おめでとう=たんおめLINE”を送るときは一工夫す...
スマホ社会にゾゾッ…。65歳童貞、アナログ人間に世間は厳しい? 僕が“鉛筆”にこだわる壮大な理由
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(65)。多忙な現役時代を経て、56歳...
「息子の結婚相手はこんな人がいい!」8人の姑が“理想の嫁像”とリアルな本音をガチ告白
「息子の結婚相手はこんな人がいい」という理想の女性像を、姑の立場になる方たちに語ってもらいました。結婚を決めるのは本人た...
義母vs実母の“初孫”バトル勃発! マウント合戦に巻き込まれた新妻の叫び「私たちは代理戦争の駒じゃない」
 幸せなはずの新婚生活に影を落とす、姑との問題。令和の時代でも根強く残る嫁姑トラブルに直面したケースをご紹介します。
おやつにワクワク♡ 猫の尻尾がピン♪ “にゃんたま”の勝利ポーズが尊すぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
子どもを思うほど胸が痛い…ひとり親家庭が抱える“見えない苦労”。差別や偏見とどう向き合う?
 2024年に離婚した夫婦の数はなんと18万組にのぼるのだそう。なかには「ひとり親家庭」となる人もいるでしょう。子どもと...
コンクリ貫通の生命力!「タカラジェンヌ」が由来の高貴なお花、寒さに弱いはずが“3度の冬”を越えたわけ
 今年の夏も暑かった!、我がお花屋の店先では、暑さにめっぽう強い見上げるほど大きく育った「南国生まれの貴婦人」が見ごろを...
効いてくれよ、スタバ1杯分! 更年期女がすがる心のお守り。すべてはプラシーボ効果と気づいても
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
この夏もやらかした! 女たちの“反省エピ”7選。「自分史上最も夏を無駄にした」「大出費でクレカを直視できない」
 毎年のことながら、終わってから「もっとこうしておけば…」と思うのが夏休み。今年も例に漏れず、反省を抱えたまま日常に戻っ...
「逃げたら干されるぞ」若手芸人が踏み込んだ“後戻りできない”選択。大金と引き換えに失ったキャリア
 世間を揺るがす芸能界のさまざまな噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。  現在は清浄化...
「我が子を可愛いと思えない」産後に心が壊れかけた経験談。私は母親失格だ…なんて思わないで
 出産してから「なんだか最近自分が自分じゃないみたい」などと異変を感じている人は、先輩方の声を参考にしてみるとよいかもし...
義母「うちの子そっくり」にザラつく…。“孫フィーバー”の裏、無視され続けた嫁の叫び。私は透明人間じゃない!
 私の友人サエ(32歳・銀行員)が第一子を出産したのは昨年の冬。待望の赤ちゃんが誕生し、夫婦で新しい生活を始めた矢先、彼...
芸術の秋!美少年“にゃんたま”の曲線美と薔薇にうっとり♡ まるで絵画みたいじゃない?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...