昨夜わたしがセックスした相手は…?
「3Pでもなんでもやりますよ」という放言の責任をヤリマンの矜恃としてやり抜くため、赤ワインを煽り続けたわたし。やる気はあるけど勇気がない意気地なしのため、酒の力を借りるしかないと思ったのです。
目が覚めると朝でした。木漏れ日が窓から入ってきて清々しい。素っ裸で、真っ白なシーツの上に大の字になっています。わたしは二日酔いのない体質で、酔っぱらった気持ちの良い浮遊感が午後まで続く感じが、飲みすぎた次の日の唯一の症状で、そんな酩酊脳みそでフルスロットル。
この事後の感じのベッドの上、そして完全に誰かとヤった感ありまくりの、口周りからデコルテにかけてのパリパリ感。わたしは誰とヤったの? もとい……、ん? てか、ここ、うちだわ。
疑いようのない形跡の数々
どんなに酔っぱらっても帰巣本能だけは強いので、どこで転んで血みどろになろうが、手ぶらだろうが、とりあえず帰宅して寝ている、というのがわたしのクソみたいな自慢なのですが、帰宅してヤったっぽいということは分かりました。
まさかひろしがいるのに男ふたり連れ込んだ!? キッチンでは朝ごはんを作っているような音がしています。混乱する頭を抱えながら、キッチンに向かうと満面の笑みで「起きたか」と言いながら、ほうれん草のオムレツを作る男。
朝ごはんを作る、機嫌の良い男
それは、ひろし@浮気バレ済・未話し合い、です。
「お前、ベロベロで帰ってきやがって、大層な女やな。人が心配してどんだけ電話したと思っとんや。メールもしたし、お前のせいで睡眠不足で死にそうや。人殺し」
「えーと……」
と言うと、安堵と怒りが込み上げてきて号泣したわたし。もとはといえば、こいつが浮気したせいでわたしは家を飛び出して、SMバーまで行ってきたわけです。
そして3Pの決意を固くし、部活後の球児のように赤ワインをガブ飲みして、気付いたらイマココ状態なわけです。
「早く服着てこい。軽井沢行くで」
は?
まずわたしがひろしのスマホを盗み見て、浮気女(以降「Y」)と勝手にLINEしたことは明らかなのに、ここに言及しない、そしてわたしが飲んで帰ってくることが大嫌いな人間が、一切詳細を聞かず、軽井沢?
「いや順番……。てかYって女と浮気したことは、もう知ってんだよ。信じられない!!!!!!!!!!!! よくそんな簡単に裏切られるよね!!!!!!!! どうにか言いなよ!!!!!! 嘘つき!!!!! もう出て行く!!!!!!! 二度と会わない。死ね!!!!!!!!!!!!!」
「どしたんや、いきなり興奮して。なんの話や」
「は? 昨日そのYが、赤坂のマンションでひろしとセックスしたって言ってんのよ!!!!!!!!!!!」
「Yって誰や」
とことん知らん存ぜぬを貫き通すひろし。わたしは脱兎の如くキッチンを飛び出して、ひろしの携帯をつかむとLINEを開けて
「この女よ!!!!!!!!!!!!!!」
「なんや、全然知らんで、この女」
「いい加減にして!!!!!!!!!!!!!! もう大嫌い、触らないで!!!!!!!」
なだめようとわたしを抱きしめようとしたひろしを振り払うと、その女にLINE電話しました。すると土曜日の朝というのにすぐに出るY。
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