「いいオンナ捕まえたしなぁ」
さらには同日放送された「ホンマでっか!?TV」(フジ系)で、「どうしても捨てられないもの」として、22歳当時、アメリカの牧場でカウボーイからもらったというカウボーイハットと投げ縄の現物を披露した。別れ際、「日本に帰ってこの投げ縄でいいオンナ捕まえろ」と言われたとも明かし、MCの明石家さんま(66)から「いいオンナ捕まえたしなぁ」と妻・工藤を連想させるようなコメントを投げられた。木村は自慢げに頷きながら、投げ縄を掲げ、音声は聞こえなかったが口元は「はい」と応えていた。
役者・木村拓哉の決意
この家族ネタ解禁からは、娘の芸能活動のアシストという意味合い以上に、ファンの恋愛対象である“アイドル”を卒業し、1人の役者として確固たる地位を築いている木村の、ありのままの自分をさらけ出していこうとする意図があるように思う。
キムタクのアップデートのもうひとつには、大ベテランになっても忘れないサービス精神だ。前述の「ホンマでっか!?TV」の後半では共演の芸人たちと共に、印象評論家から「ヤンキー座り」の座り方の指導を受け、その格好が海外でモテると説明されると、率先して芸人たちに「ちょっと、もう一回(やろう)」と声をかけ、全員で「便所座り」ともいえるそのポーズを再度、実践してみせた。
ニューヨークのマイナーキャラまで“完コピ”
また16日放送の「櫻井・有吉THE夜会」(TBS系)では共演した長澤まさみが大好きだという芸人・ニューヨークが登場し、彼らのマイナーキャラ「ぺち」の「ん~ぺちぺちー!」と両手人差し指を突き出す持ちギャグを見せられると、木村は「最初に、こう?」と自らポーズを覚えるため確認。
そしてニューヨークが次の仕事へと移動しなければならなくなった時、木村は「あ~残念だったなー、そういう時はぁ~?」と長澤や有吉弘行(47)、櫻井翔(39)も巻き込んで「ん~ぺちぺちー!」と誰より本意気でやって見せ、ニューヨークを感嘆させた。
芸歴34年の“大御所”でも全力でバラエティ
これが「バラエティも全力で頑張るSMAP」時代なら分かるが、木村はもう芝居1本でやっていける、芸歴34年の大御所とも呼ばれるアラフィフだ。それでも番組を盛り上げるために、自ら体を使って笑いを取りに行く。
「なにをやってもキムタク」と揶揄されてもきたが、最近は「高倉健はずっと高倉健だし、田村正和はずっと田村正和だった。スターってそういうものかも」と稀代の名優と比して語られるようにもなった。
そこに所帯じみた話もするし、笑いにも貪欲となれば、キムタクパイセンは新たな名優像を開拓しているといえるのではないだろうか。
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