魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
恋人ができないのは経済的援助を断ってきたから?
タダシさん(仮名)は、バツイチ独身の44歳。最近になって恋愛欲が高まってきていて、恋人を探しに熱心になってきたそう。しかし、出会う女性の数人から経済的援助を求められてきた過去があり困惑しているとのこと……。
「“パパ活”という言葉も流行ったくらいですから、今どきはそういう援助を申し出ることが前よりも普通になっているんですかね? 僕自身は古い価値観の人間なんで、ちょっと深い関係になっただけで、いきなりお金の話をされることに驚いてしまうのですが。
ちょうど今、真面目に付き合う感じになってきた30代前半の女性もそんな感じで……。でもこういうのをバサッと断ってしまうから、これまで僕はちゃんとした恋人ができなかったのかな? とも思うので、相手の要望を受け入れるべきなのか、迷っているんです」
「あなたのためにキレイでいたい」と言われても
「パパ活には一切の興味がない」と言い切るタダシさんは、お互いが対等な関係で向き合える恋人を望んでいます。しかし現在親しくしている七香さん(仮名)からは「欲しいコスメや洋服を買いたいから、月に何万円かお小遣いをちょうだい? あなたのためにキレイで居たいから」と言われているのだとか……。
「七香ちゃんは、それが当たり前みたいな口ぶりなんですよね。僕のまわりの同世代は既婚者が多いので、こういう話をしてもピンとこないらしく『お前が払ってもいいと思うなら、数万円を渡してあげればいいじゃん』って軽く言うのですが、僕は金銭的なつながりによる男女の関係を望んでいないから、そう簡単な話じゃない気がして。
ちなみに、少し前に深い仲になった女性も同じような感じで、体を一度重ねたあとには『今月生活がピンチだから、家賃を助けて欲しい』とか『ハイブランドの新作バッグが欲しい』とか言われて、うんざりして距離を置きました」
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