大学進学で破局した「初めての男」と再会、結婚相手があの子なんて…#1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2023-07-21 10:43
投稿日:2023-07-14 06:00

奇跡の再会! 元カレが子供と一緒に…

初めて同士…忘れられるはずがない(写真:iStock)
初めて同士…忘れられるはずがない (写真:iStock)

「そんな時でした。元カレと再会したのは――。娘が1歳を過ぎた頃かな。2歳くらいの女の子を連れた男性が『近所に引っ越してきて、リトミック教室の看板を見たもので』と、訪ねてきたんです。

 男性の顔を見て、息を飲みました。高校時代の恋人によく似ていたんです。やや肉づきは良くなっていましたが、長身の体、切れ長の瞳は月日が経っても変わらなくて――。

――もしかして……ユウキ?

 私は恐るおそる聞きました。驚きを隠せない私に、彼も目をしばたたかせたんです。

――ア、アミ……なのか?

 しばしの沈黙の後、彼と一緒にいた女の子が『パパ……?』と言ったので、2人とも我に返りました。私は柔らかな笑みを見せ、

――久しぶりね。リトミック教室を探しているなら、ちょうど1枠があるの。うちはワンレッスン4名限定と少人数制だからおすすめよ。

 そうアピールしていました。実は彼、私にとっては『初めての人』だったんです。いや、正確に言えば、『初めて同士で結ばれた相手』と言ったほうがいいですね。忘れられるはずがありません」

人気者だった彼に自らアタック

女子から大人気のサッカー少年だった(写真:iStock)
女子から大人気のサッカー少年だった (写真:iStock)

――すごい偶然で運命を感じてしまいますね。続けてください。

「はい、本当に運命を感じてしまいました。高校時代、同級生だったユウキはサッカーに明け暮れるスポーツ青年で、周囲の女の子からも大人気でした。そんな彼に私のほうからアタックしたんです。

 当時から肉食女子だったんですね(笑)。スポーツマンで男女問わず人気だったユウキの彼女になった時、皆に羨ましがられましたよ」

 アミさんにとって忘れられない男性のユウキさん(仮名・31歳スポーツジム勤務/既婚)との再会。アミさんは青春時代の甘い思いに包まれたが、同時に苦い気持ちもこみ上げてきた。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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