日々忙殺され、何も考えない、無になる時間なんて夢のまた夢。邪念で頭がパンク寸前な40代女にも通用するのか? というか、無になるってなんですか?
ブリヂストンの技術による“無目的”サロン
サロンの名称は、「無目的室Morph inn(モーフイン)」。ブリヂストンの社内ベンチャーと、クリエーター集団「Konel(コネル)」が共同運営するサロンで「ひたすら目的から解放される」感覚を味わえるという触れ込みです。
ブリヂストンは、注目度が高まるウェルビーイングに注力をし始めたのだとか。ウェルビーイングとは、心身の健康を保ち、働きがいや幸せを感じるモノやコトや考え方を指します。ウェルビーイング市場、疲れている現代人に向け、たっぷりと商機がありそうな感じです(大手企業だけにさすが!)。
ブリヂストンといえば、タイヤ。同社の技術を生かした「ゴム性の人工筋肉」で動くやわらかいロボット「Morph(モーフ)」に身をゆだね、自然界のモーションを収録・再生するテクノロジーとの掛け合わせで「ひたすら目的から解放される」感覚を味わえる…って、ほんまでっか?
エステ感覚(普段行かないくせに・苦笑)で、ホットペッパービューティーでポチっと予約。12月はじめの週末に行ってきました。
薄暗い室内、怪しげなBGM
期間限定サロンの場所は、下北沢駅前の商業施設「ミカン下北」のE街区2F。謎めいた扉を開けて入店すると、薄暗い室内にドーンドーン、ボヨーンボヨーンなどと低音が鳴り響く不思議なBGMが流れていました。
「Morph」って何ですか?
スタッフの方から簡単な説明を受け、問診票を記入したのち、早速、「Morph(モーフ)」の上に寝転がります。体の上にも掛け布団ならぬ“掛けゴム”をのせ、身も心もゆだねます。
あっという間に所定の10分が経ち、はい、終了。
無になれたかって?
う~~~~~ん。本音をいえば、なれませんでした。
BGMの正体は、人間のお腹の中をイメージしたオリジナル音楽だといいますが、胎児だった時の記憶がないので、やっぱり、う~~~~~ん。
「Morph(モーフ)」は体の動きや重みを感知し、静かに波打つように動くのですが、それは心地よく。ただし、無になれるかどうかといえば、う~~~~~ん。
もちろん、個人差はあるでしょう。雑念まみれの著者は1回目だからか、はたまた人生の修業が足りないのか、無の境地には至りませんでした。
この日は30分間1,500円(税込み・以下同)の体験コース(同プランは終了)を受けました。筆者が訪れた際には、先客にアラフォーの男女カップル、またアラサーのカップルが予約なしで訪れるなど、“無になる時間”への関心度の高さを感じました。
下北沢はそもそも期間限定で、今月16日までは「バーチャル森林浴30分」のコース(3,980円)などがありますが、なかなか勇気のいる金額です(苦笑)。
「Morph(モーフ)」1台あたりの制作費は数百円万円ともなれば、決して高くはない料金設定かもしれませんが、年末年始は何かと物入りです。筆者のように、暖かい部屋でグラコロ食べながらごろごろとネトフリ廃人になりたい方には不向きかもしれません。
ただし、財布のひもと頭が固いなりにも、気付きはありました。無の境地に近づくために「ニューロミュージック」を試してみてもいいかも。昨今、“脳がととのう”サウンドとして注目されているニューロミュージック。サロンのスタッフさんいわく、ニューロミュージックも“無になる時間”の助長につながるとか。
邪念まみれで無になれなかった40代女ですが、つい先日、月500円のアプリ(アプリ内一部無料あり)をダウンロードしました。
さーて、どうなるか。
(編集O)
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