3-3.過剰摂取のリスク
食事から鉄分を摂取する場合、過剰摂取になるリスクはほぼありません。ただし、鉄分不足を恐れてサプリメントなどを併用する場合、過剰摂取につながるケースがあるので注意してください。
成人女性の鉄分の推奨摂取量は、月経のある成人女性で10.5~12.5mg(日本人の食事摂取基準(2025年版))です。
鉄分は副作用として吐き気や腹痛、便秘などの胃腸障害がある他、長期間過剰に摂取し続けると、肝臓などに鉄がたまって機能障害を起こす鉄沈着症などの症状が引き起こされるリスクがあります。
サプリメントを飲む場合は、医師や薬剤師に相談してから飲むようにしてくださいね。
4. 疲れが気になる人は、食生活を見直しから
「いろいろと教えてくれて、ありがとうございます。私、最近ダイエットをしてお肉やお魚を前よりも控えていて…。もしかしたら、疲れの原因は鉄分不足だったのかもしれません。
これからは鉄分を意識して摂りますし、そのときはビタミンCとかタンパク質も一緒に摂るように意識します!」
「その調子よ。女性は、とくに鉄分不足に陥りやすいから、疲れがたまっているときは、自分自身の食生活を見直してみるといいかもしれないわね。
もちろん鉄不足以外で疲れがとれないこともあるから、意識的に鉄分を摂っても疲労が回復しない場合は、気軽に相談に来てちょうだい」
「ありがとうございます。疲れって、気になっても周りも疲れてるから…と考えると相談しにくく感じることもあるので、今日いろいろと教えてもらえて気持ちが楽になりました。いつもありがとうございます!」
「いいのよ。また何かあったら、ここで待っているわ」
明るい表情でサロンを去っていくサユさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。
★サロン「コクハク」のオーナー えりの
顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。
(漫画/腹肉ツヤ子)
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<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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