もはやキチガイ(禁止用語)、向かった先は…?
正常な判断が出来なくなっていたわたしは、呼子に行くための佐賀行きの飛行機を2人分取ったのですが、ひろしがその浮気相手の福岡女に送っていたまったく同じニューヨーク便も取ってしまいました。これですね。
5月1日JL6 10時50分成田発⇒10時55分J.F.ケネディ空港着
呼子のフライトはひろしにドタキャンされることは確実だと思ったので、行きの飛行機だけ、しかも一番安かった夕方の便。
浮気相手の顔写真はノコノコ(悪意)とひろしのLINEに送ってきていたパスポートの写メで確認済みです。万が一、2人に会っても、惨めな気持ちにならないように、そして、ひろしに逃がした魚は大きかったと思われるように、前日は美容院に行きトゥルントゥルンの髪に、ラウンジドレスの新作V字オールインワンパンツを着用しました。
全方位抜かりなし、365度自信が持てる格好で成田空港に、いざ出発。家を出る時のわたしは、本当に出陣の法螺貝を吹くんじゃないかというくらい、切羽詰まった顔をしていたと思います。
だって、その日の朝、ひろしは何事もないような顔で、いつも通りの顔で、なんなら朝もちゃんとヤリまくって、普通の顔で「ゴルフ行ってくる」と、5時に家を出発したのですから。
「14時には迎えに帰ってきてやる」
ゴルフバッグの中に旅行グッズを隠し持っているのではと疑心暗鬼になりながら、最大限のご奉仕と最高の朝ごはんを用意して見送ったわたし。
ちゃんとお前のスケジュールは把握しておいてやってるで、優しいやろみたいな顔で「14時には迎えに帰ってきてやる。16時の佐賀行きの飛行機で呼子やな。夜は、またお前の大好きなイカを突っ込んでやるけんの。次の日、博多に移動してから奄美に飛んでもええな」と言いながら、お見送りに玄関で抱きついたわたしのクリトリスをピンポイントでつまんで意気揚々と出て行ったひろし。
扉が閉まった瞬間、「うそつき」と呟いて、また涙が出そうに……。感傷に浸る暇はないので、すべて片付けて、メイクもして、あらかじめ用意してあったスーツケースをつかんで、わたしは成田空港に向かったのです。
次回に続きます。
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