平手友梨奈の"相棒"長濱ねる 欅坂46卒業の真相を再考する

こじらぶ ライター
更新日:2020-02-29 06:00
投稿日:2020-02-29 06:00

「まだ“響”でいたい」

 デビューから17年末の紅白までで、平手は欅坂46センターとして重圧を抱えながら、壮絶なネット叩きや握手会での説教、襲撃事件、ファンのつきまとい行為に遭い、その中でも命を削る曲「不協和音」の“僕”の世界も生きた。

 ここまでの2年で、14歳から16歳になったその少女はグループをいつ卒業してもおかしくないほどの重荷を背負わされていたといえる。

 映画で主人公・鮎喰響として生きることができた平手。映画公式サイトの月川翔監督のコメントには、平手がクランクアップの別れ際に「……まだ響でいたい」とこぼしたとの記述がある。ただ、欅坂46に恩返しをするために戻ると決めた。

18年上半期の写真集女王に君臨した長濱

 平手がそのような18年上半期を過ごしている間に、長濱にも大きな変化が起きていた。元来より持ち前の可愛らしさと愛嬌、そして知性で人気を得ていた彼女だが、17年12月に発売された彼女の1st写真集「ここから」が18年上半期までで、17.5万部(オリコン調べ)を売り上げ、同年の“上半期写真集女王”と呼ばれるまでになり、さらなる大ブレイクを果たした。

 平手が前述した様々な困難に遭い、不安定さを露呈する中で、ファンからは「安定感の長濱」とも評された。いつもニコニコ、しっかり者で優等生、ソロ仕事が増え、たとえグループの活動と重なっても体調不良などで欠席することもほぼなく、「鉄人長濱」とも呼ばれた。

 しかし、そんな彼女もまた大きな重圧と闘っていた。同年3月にAKB48の51stシングルのカップリング曲でユニット“坂道AKB”の「国境のない時代」のセンターに大抜擢されたのだ。

 坂道AKBとは、当時AKB48系グループと、乃木坂46、欅坂46から若手のエース級メンバーで選抜されたユニット。この時の坂道AKBには初代センターの平手が欅坂46でも不在の期間で参加していない。

 そこに変わって長濱がセンターに入る形になったが、同曲は“クールでカッコいい”欅坂46の楽曲に近く、どちらかというと48系グループや一部の乃木坂46楽曲のような“可愛らしく愛嬌いっぱい”のイメージがある長濱は表現に苦しんだ。

 ここでの長濱の葛藤には2つ、理由がある。1つ目は彼女は実際の自分と、世間やファンが思い描く“可愛らしく愛嬌いっぱい”のイメージとの隔たりが大きくかけ離れて行ったこと。2つ目には、かといって自分が体得したい“クールでカッコいい”楽曲のセンターもどうこなしていけば良いか分からなかった。その旨は、振付師TAKAHIRO氏にも相談していた。

 デビュー当初より長濱は、自分は平手と同じようにチヤホヤされたくてアイドルになったわけではなく、早く地元を離れたいという思いで欅坂46に受かり上京したこと、そして平手と「可愛いとか嫌なんだよね」と話したこと、可愛いではなく「すごいグループ」と言われたいことを明かしていた(「BUBUKA」16年8月号より抜粋)。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


目玉は「102回目のプロポーズ」くらい…フジテレビ秋の番組改編イマイチ、復活への遠い道のり
 フジテレビが先週8日、東京・台場の同局にて「フジテレビコンテンツラインナップ発表会」を開催。今秋の改編について発表した...
2025-09-16 17:03 エンタメ
NHK大河ドラマ「べらぼう」に芸人がこぞって出演するワケ 有吉弘行、鉄拳に続き野性爆弾くっきー!、ひょうろくも
 横浜流星(28)が主演を務める、NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」にお笑いコンビ「野性爆弾」のくっきー!(...
2025-09-16 17:03 エンタメ
「時代に挑んだ男」加納典明(43)500人斬り伝説「いざ…という時に相手マネジャー乱入、窓から飛び降り逃走した」
【増田俊也 口述クロニクル】#43  作家・増田俊也氏による新連載スタート。各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡...
2025-09-16 17:03 エンタメ
サンミュージック岡博之社長 肉の代わりに鮭缶を使った「鮭じゃが」
【私のおふくろメシ】  岡博之さん  (サンミュージック社長/ブッチャーブラザーズ)  今週67歳になったブッチャー...
2025-09-16 15:08 エンタメ
『あんぱん』担当編集者の“セリフ”にモヤッ…。そしてメイコはまた歌うのだろうか
 ようやく世に出た絵本『あんぱんまん』は売れないままだった。それでものぶ(今田美桜)は、子どもたちに読み聞かせを続ける。...
桧山珠美 2025-09-16 11:03 エンタメ
永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避
 永野芽郁(25)と坂口健太郎(34)のスキャンダルが、発売中の「週刊文春」で報じられて波紋が広がっている。  永野は...
2025-09-16 10:58 エンタメ
歌手・秋元順子さん「トークショーがメインのミニライブをやっていきたい」
【死ぬまでにやりたいこれだけのこと】  秋元順子さん(歌手/78歳)   ◇  ◇  ◇  58歳でメジャーデビュ...
2025-09-15 17:03 エンタメ
世界陸上《やっぱ織田裕二!》とファン歓喜も…TBSの「二度と切れない」ジレンマに不安の声
 織田裕二(57=写真)が《キター!》と大盛り上がりだった。9月13日、世界陸上の東京大会が国立競技場で開幕。TBSの中...
2025-09-15 17:03 エンタメ
世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性
 9月13日に開幕、TBSが中継する「東京2025 世界陸上」に熱視線が集まっている。注目されているのは、アンバサダーと...
2025-09-15 17:03 エンタメ
Snow Manの1人勝ちに歯止めをかけるか?timeleszとSixTONES、激化する“2番手争い”の行方
 嵐の活動休止以降、長らくSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所/以下SE社)は様々な指標でSno...
こじらぶ 2025-09-15 11:45 エンタメ
芦田愛菜から上白石萌音、ヒコロヒー…好感度抜群の「本好き」タレントはこんなに
【桧山珠美 あれもこれも言わせて】  先日、昔、住んでいた街に行ったら駅前にあった書店がドーナツ屋に変わっていた。今や...
2025-09-14 17:03 エンタメ
三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束
 週刊文春が報じた、坂口健太郎(34)と一般女性との同棲生活。その陰で、田中圭(41)とキム・ムジュン(27)との二股不...
2025-09-14 17:03 エンタメ
悠仁さんには秋篠宮家への世間の風向きを変える力がある
【週刊誌からみた「ニッポンの後退」】 「殿下、ズボンが太すぎます」  これは週刊新潮の昭和35(1960)年9月5日...
2025-09-14 17:03 エンタメ
横浜流星が“レア動画”に降臨!でも…あれっ? 大河ドラマで「国民的俳優」となった代償か
 今年の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』に主演し、興行収入120億円を突破して歴代実写邦画2位となった映画『国宝...
堺屋大地 2025-09-14 11:45 エンタメ
有吉弘行の“体形イジリ”&時代錯誤の演出に限界説も浮上…「夏休み」特番に《老害化?》の声
《芸能人の夏休み自慢って需要ある?》《芸能人の豪遊見たくない》  番組が放送される前からそんな声がネット上に目立ってい...
2025-09-13 17:03 エンタメ
アインシュタイン稲田直樹が“男前マインド”キャラ確立…容姿いじりがコンプラアウトの中で際立つ人間力
 お笑いコンビ「アインシュタイン」の稲田直樹(40)の好感度が、爆上がりしている。  昨年7月、稲田名義のインスタグラ...
2025-09-13 17:03 エンタメ