中古マンション“5つのメリット” 自分好みにリノベーションも

日下部理絵 マンショントレンド評論家
更新日:2020-03-20 06:00
投稿日:2020-03-20 06:00

中古マンションの魅力はたくさん

 マンションを買おうと決心したものの、新築がいいのか中古がいいのか、やっぱり借り続けた方がいいのかな、と悩む人も少なくないでしょう。

 そんな悩めるオトナ女子に、私が一番におすすめしたいのは価値ある中古マンションです。価値あるというのは、端的に言えば値下がりしにくいマンションという意味です。

 新築ではなく中古に目を向けることで、資産価値に影響する立地や部屋の広さなどの選択肢が、ぐっと広がります。

「マンションは管理を買え!」とはよく聞く言葉ですが、管理状況を見てから判断できるのも、中古マンションの大きな魅力です。

 他にも中古マンションの魅力はたくさんあります。一つ一つ見ていきましょう。

メリット1:価格が安い

 中古マンションは築年数にもよりますが、同程度の立地の場合、新築より1~5割程度価格が安いといわれています。たとえば、首都圏では新築と比べて平均成約価格で2,000万円以上の差が出ています。

 将来的に転売するなどの可能性も踏まえて資産価値を重視するなら、「利便性が良く、値下がり率の低い都心の中古マンション」を買うのは賢い選択です。しかし、少しでも価格を抑えたいなら「都心から離れた郊外の中古マンション」がおすすめです。

メリット2:住宅ローンの負担が軽くなる

 価格が安い中古マンションなら住宅ローンの負債リスクを減らすことができます。初期費用や住宅ローンの返済にゆとりができ、その分、趣味や旅行、習い事などに資金をまわすことができます。

 また、価格が安ければ、30代後半や40代で住宅ローンを組んでも定年前までに完済できる可能性も高く、それも大きなメリットといえます。長期間にわたって安定的な収入が得られるとは限らないご時世なので、リストラや転職などのリスクを考えても、余裕資金は確保しておきたいものですよね。

メリット3:実物を自分の目で確かめて判断できる

 実物やそこで暮らす人たちを確認してから購入できるのは、中古マンションの大きなメリットです。

 日当たりや眺望、風通しや臭い、騒音、リフォームの必要性まで、中古なら実際に確認することができます。間取り図だけではイメージがわきにくい天井の高さや梁も確認できるので、実際に住んだ際のイメージもつかみやすいでしょう。

キッチンやお風呂、収納の大きさなどは、内覧時に生活動線をイメージしながら確認すると購入後の「こんなはずではなかった」という失敗を防ぐこともできます。

 さらに、現地に行くことで、建物の外壁の汚れやタイルのひび割れ、エントランスの清掃状況も確認することができます。

 管理状況が良いということは、管理組合がきちんと機能して建物の維持管理が適正に行われているということの証です。結果としてマンションの資産価値が長く維持されることにつながります。

 売主(所有者)から住み心地の感想が聞けたり、近隣の雰囲気や住民の年齢層がわかったうえで判断することもできるので、トラブルの未然防止にもつながりますよ。

メリット4:希望エリアの選択肢が広がる

 人がエリアにこだわる理由はさまざまです。「職場への通勤がしやすいこの駅を離れたくない」「子育てを親に手伝ってもらいたいから、親の住む実家近くの街に住みたい」「親が高齢になって心配だから、同じ沿線に住みたい」という方もいます。もちろん「人気でオシャレな街に住みたい!」というのも、理由の一つです。

 このように住むエリアにこだわる場合、新築だけだと供給が十分でない場合があります。その点、中古であれば選択肢がぐっと広がります。

メリット5:リフォームやリノベーションで自分好みにできる

 中古マンションなら、安く購入できて余った資金でキッチンやお風呂などの水回りや壁紙など自分好みに変えることができます。

 また、結婚など家族構成の変化に応じて、躯体に影響のない範囲内で間取りを変更することも可能です。大きなリフォームがしやすいことも魅力の一つです。

人生で一番高い買い物だからこそ

 中古マンション5つのメリットはいかがでしたか。

 中古マンションに限らず住宅の購入は、ほとんどの方にとって人生で一番高い買い物です。あなたのライフスタイルにあうタイミングで購入してくださいね。

 あなた好みの価値あるマンションに巡りあえますように。

日下部理絵
記事一覧
マンショントレンド評論家
2001年実施、第1回マンション管理士試験に合格。維持管理の側面から既存マンションの実態に精通する。テレビ・ラジオなどのメディア、講演会・セミナーでも活躍中。著書に『マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!』(ダイヤモンド社)、『負動産マンションを富動産に変えるプロ技』(小学館)など多数。
日下部理絵オフィシャルサイトhttp://office-kusakabe.com/

ライフスタイル 新着一覧


夫がイクメン=家庭円満とは限らない。妻でも母でもない“私”を取り戻すのは悪いこと?
「おしゃれは自分のため」と言いつつも、パートナーから「きれいだね」なんて一言があれば、それだけで1日中気分がよくなるもの...
「大阪万博」開幕から2カ月、どうなった? 変化した5つの常識。インパク、わんぱく…ファン専門用語も解説
 4月13日に大阪・夢洲で開幕し、連日にぎわいを見せている大阪・関西万博。累計入場者数も900万人を突破し(6月23日現...
美猫が勢ぞろい! 天才モデルに令和の王者まで♡ 癒しの“にゃんたま”の9連発
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 2025年6月にご紹介したもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかし...
記憶から消えていく…加工アプリを使わずに撮った、本当の顔
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
にゃんたま族はヒモが好き。誘惑に吸い寄せられて…この通り!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第99回「気分転換も必要ニャン」
【連載第99回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「スメハラ」ですよ! 香水に“マナー”があるの知ってる? ビジネス、プライベート別の付け方をおさらい
 上手く使えば人の心を鷲掴みにできるアイテム、香水。香りは人の記憶に強く残るので、相手に自分の印象を残したいときに役立ち...
イタタ…妻が困る「非常識」夫のトンデモLINE3選。「挨拶するわけないやろw」ってどの口が?
 恋は盲目。“彼氏”のときは見えなかったけど、“夫”になったら気になりまくる非常識なパートナーに頭を抱えている女性もいる...
【女偏の漢字クイズ】「妻、委、要、妾、姿」の中の仲間外れはどれだ?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
ドラマ『ひとりでしにたい』未婚・子なしは悪なのか? 独女が“人生の選択肢”を考えた結果、決めたこと
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。50代になり、「老後」や「終活」といった言葉が、少しずつ現実味を帯びてきまし...
そこまでやる!? 節約ガチ勢の爆笑テクニック「焼肉の匂いはご馳走です」夫の節約はどう操縦する?
 少しでも生活を楽にしようと節約に挑戦している人はたくさんいるはず。独特な節約方法を編み出した強者もいるようです。 ...
夜職の沼…ホステスが“出戻る”ふたつの理由。まずはお金、もうひとつは?
 スナックというものに関わりはじめて十数年。働く側としてもお客さん側としても、いろんなことを知り、経験してきて、やっぱり...
も~鬱陶しいなあ! なぜか“鼻につく”人の8つの特徴。否定から入られると不快なんです
 あなたが「鬱陶しいわ」「なんかイライラする」と鼻につくのはどんな人ですか? きっとさまざまな意見が飛び交うでしょう。 ...
優しさのつもりが…「ホワイトハラスメント」に要注意! 部下のやる気と成長機会を奪っているかも
 セクハラ、モラハラ、カスハラ、マタハラ…。ハラスメントに厳しい昨今、次々と「これはハラスメントだ」といわれることが増え...
令和の王者・にゃん太郎の“たまたま”、この雄姿を見れるのは今だけ! 去勢避妊手術が始まる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
本当のルッキズムってなんだ? Z世代が支持するグループ「HANA」が社会に“No”を突き付けた影響
 社会に深く根付き、日々私たちを苦しめる「ルッキズム」。そんなルッキズムが支配する社会に対し、Noを突きつけるアイコニッ...