夫婦に言葉は必要?妻のダメ出しが理解できずレスに苦しむ夫

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-04-10 05:47
投稿日:2021-03-06 05:00

言葉がなくても分かり合えると思っていた

「だから、これまでの恋愛では肉体を重ねることによってお互いのコミュニケーションを図ってきたと思っています。言葉で何かを伝えることが僕はできないけれど、男と女なら体を重ねることで、いろいろと分かり合えるじゃないですか?」

 しかし、妻から自分へのダメ出しが増えるにつれ、夜の生活も拒否されるようになり、そのうちに妻との間に大きな壁ができあがったように感じているというTさん。

「妻は『夫婦でも、言葉で言わないとわからないでしょう』って言うんですけど、僕にはその意味がわかりません。体を重ねられれば、相手の愛情を感じると思うし、考えていることもある程度は感覚で理解できると思っています。

 夫婦なのに、妻が、夜の営みを拒否する理由もわかりません」

 人間関係を構築するのがすこぶる苦手で、友人と呼べる人も皆無だというTさん。これまでも、恋人だけを心のよりどころにしてきていて、友人を作ろうと思ったこともないそうです。

結婚生活の「目標」と言われても

「妻が、向上心を持つべきってさかんに言ってくるのも、しんどいですね。人並みの生活ができるだけの給料が稼げれば、それでいいじゃんって思うのに、妻はもっと人生の目標を持つべきとか、交友関係を広げて視野を広くするべきだって言ってきます。

 そんなの余計なお世話だし、結婚生活に理想なんてあっても、その通りにいくとは限らないじゃないですか。仕事で目標を設定しろって言うならわかるけど、結婚生活に理想とか目標とか言われても、そんなのあるわけないですよ。

 結婚生活は毎日の積み重ねだから、結果として『こんな夫婦になりました』って話なんじゃないですか?

 なぜ妻が、ガツガツと理想だ目標だって言ってくるのか、本気で理解できません」

「もしかして、この結婚は失敗だったのか?」と不安がよぎることもあるものの、離婚をするつもりは今のところないと語るTさん。

 しかし妻からのダメ出しの要求には苦しんでいて、なんとか夫婦関係を以前のように改善し、レスを解消できないかと考えているそうです。

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「誕生日おめでと」をせがむ男…“察してちゃん”LINEが送られてきたら?
「こう答えてほしい」「こっちの気持ちを分かって!」という意図を感じる“察してLINE”が送られてきたら、あなたはどう対処...
恋バナ調査隊 2023-08-19 06:00 ラブ
明石家さんま&大竹しのぶはレア?離婚後も仲良しな元夫婦の特徴と副産物
 離婚後の元夫婦というと険悪なイメージがあるでしょう。もちろん、泥沼裁判まで発展した離婚なら険悪な関係で終わりそうですが...
恋バナ調査隊 2023-08-18 06:00 ラブ
ブラとパンツがバラバラのバレバレ! めちゃ恥ずかしかった下着の失敗談
 好きな男性といいムードになったときに「ヤバ! 今日の下着最悪なんだった……」と焦った経験はありませんか? 今回はそんな...
恋バナ調査隊 2023-08-18 06:00 ラブ
“カードはあるが現金はない”の気苦労 結婚に不向きな金持ち彼氏あるある
 お金持ちな男性と付き合っている女性は、うらやましいですよね。交際中は奢ってもらえたり、結婚すれば大きな安心を得られたり...
恋バナ調査隊 2023-08-18 06:00 ラブ
パパ活の逆!? ママ活狙いの彼女たちがマッチングアプリで増えているワケ
 じわじわと浸透しているかもしれないママ活。パパ活の逆で、若い男性が年上の女性とデートをして、お小遣いをいただくものです...
内藤みか 2023-08-17 06:00 ラブ
結婚していないとかわいそう? いいえ、独身生活が最高すぎる5つの理由
 一昔前までは、30代で結婚していないと「かわいそう……」なんて思われちゃう時代でした。でも今は、独身を謳歌する女性も増...
恋バナ調査隊 2023-08-17 06:00 ラブ
親切の押し売りって…世話焼き夫“うざい”あるあると迷惑な時の対処法
 多くの女性が、家事や育児に協力してくれない夫を嘆き、「家事や育児に協力的な夫になってほしい!」と願う人は多いでしょう。...
恋バナ調査隊 2023-08-17 06:00 ラブ
ベタ惚れ彼氏をゲットしてプロポーズされちゃう3ステップ
 恋愛中の方は今のパートナー、出会いを探している方は次の男性との恋は実りあるものにしたいですよね 。  できれば自...
若林杏樹 2023-08-16 06:00 ラブ
大切な子供の未来のために…離婚予備軍が大事にしたい準備期間と3つの対策
 夫婦関係を続けてはいるけれど、気持ちはもうない……。そんな離婚予備軍の女性でも、子供がいると別れるべきではないのでは?...
恋バナ調査隊 2023-08-16 06:00 ラブ
「夫、いる?」子どもが巣立った後の夫婦関係を考えるとゾッとする
 子どもが低年齢の時は、子どものお世話に手一杯で早く成長してくれないかな……と考えた経験があるのは私だけではないはずです...
豆木メイ 2023-08-15 06:00 ラブ
貴女の度数は? オスを引き寄せる「フェロモンジャッジ」に挑戦!
 素敵な女性はいい香りがする――。  そう感じるのは、肌から放たれるフェロモンの効果。フェロモンが高まると色気だけ...
太田奈月 2023-08-15 06:00 ラブ
女子会でも写真付きのLINE報告はマスト! 心配性すぎる夫の仰天エピ
 大好きな旦那さんから心配されるのは、女性にとって嬉しいことですよね。しかし、度がすぎると疲れるケースもあるようです。 ...
恋バナ調査隊 2023-08-15 06:00 ラブ
給料日に「5000円貸して」の少額無心…別れた夫のしょーもなLINE3選
 離婚大国とも言われる日本では、毎日実に多くの夫婦が愛にピリオドを打っています。でも「離婚したからもう自由!」とはいかな...
恋バナ調査隊 2023-08-15 06:00 ラブ
コクるのもデートも基本受け身!? 女性にリードされたい男性の心理
 女性をかっこよくリードしてくれる男性って素敵ですよね。でも近年では「女性にリードされたい男性」が増えているそうで……。...
恋バナ調査隊 2023-08-14 06:00 ラブ
気づかないのは当人たちだけ? どう見てもバレバレな「ご近所不倫」話
 不倫といえば、配偶者にバレないようにできるだけ遠くでデートをしているイメージがありますよね。でも実は、意外にも家のご近...
恋バナ調査隊 2023-08-14 06:00 ラブ
ズボラとナチュラルは似て非なり!男心を掴む「自然体な女性」4つの正体
 好みのタイプを聞かれて「自然体な女性」と答える男性は多いですが、その“自然体”を勘違いしてしまうと撃沈するので気をつけ...
恋バナ調査隊 2023-08-13 06:00 ラブ