デキる女は知っている…今こそ磨いておきたい”鈍感力”の話

おくげちゃん 漫画家・イラストレーター
更新日:2021-03-26 06:00
投稿日:2021-03-26 06:00
「仕事で大切な力」と聞いて、真っ先に思いつくものはなんですか? コミュ力、体力、プレゼン力……色々あるとは思いますが、”鈍感力”を思い浮かべる人は少ないかもしれません。「え? 鈍感ってなんか悪い意味なのでは?」と思われるかもしれません。ですが、私が見てきた仕事のデキるお姉さんたちにはみんな備わっていた力です。

鈍感力=スルー力!ほどよい抜け感が人気につながる

水商売は気づかいが命」なんて言われることもあります。お客さんの飲み物をタイミングよく作ったり、常に灰皿を新しいものに換えるなど確かに気づかいは大事です。

 会話も同じで、話が膨らみそうなジャンルを察知していくためには、言葉の端々にいつも気をつかっておかなければいけません。じゃあ、繊細であれば繊細であるほど水商売で人気が出るのかというと、私の経験上そういうわけではありませんでした。

 むしろそういう人ほど疲弊して辞めてしまっていた印象ですし、あまり人気があったとは言えない気がします。となれば、人気が出るために必要なものはなんでしょうか。

 私は「鈍感力」だと思います。ここでいう鈍感とは、さっき言ったような水商売の基本のキができていないということではありません。「スルー力」と言い換えられるかもしれない、程よい「抜け感」のことです。

 例えばお客さんがちょっと悪口にも取れることを言ったとします。私はそれをずっと覚えていたり、「どういう意味なんだろ……」と考えてモヤモヤし、結局仕事がおぼつかないことがありました。

 しかし隣で聞いていたお姉さんは「え? そんなことあった?」とキョトン顔。かと思えば、ミリ単位で核心を突く一言を放ったりして、大事なところは落とさない。

 できるお姉さんたちはお客さんのお酒の入り具合や話の内容によって、その力加減を変えていたように思います。その力加減のうまさは、お客さんもお姉さん自身も疲れさせないので終始いい空気感でした。

 最近そのお姉さんたちにも会えていませんが、次に会った時に「成長したね」と言われるように、私ももう少し鈍感力を磨いていきたいです。少しピリついたムードが流れる今こそ、疲れ気味の人はぜひもっと鈍感になってみてほしいと思います。

登場人物紹介

モジョ子
自信がほしい主人公。気を使わねば!という思いが先行しすぎて力が入りすぎ、最近疲れ気味。明日からは少し肩の力を抜いてみようと思っている。

ママ
どろんぱのママ。必要な時は矢面に立つが、普段はのんびり店のすみで映画を見ていたりする。鈍感力の話は自身もホステス時代に先輩から教えてもらった。

おくげちゃん
記事一覧
漫画家・イラストレーター
酒呑みまんが家。ふしぎで妖しい話を描いています。就活が嫌すぎて3年間ドイツに逃亡するなど放浪癖あり。京都市出身、東京在住。水商売歴10年。XInstagramでは毎日漫画を更新中。実績などはこちら

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


母親は夢を諦めなきゃダメですか?夫を「支えてあげて」の言葉が悔しい
 かつて漫画家を目指していた夫婦の絵里奈と拓郎。双子の子供ができたことを機に、夢を諦め堅気の生活をしている。  夜...
浮気より酷い夫の裏切り SNSには私の知らない「もう1人の彼」がいた
 かつて漫画家を目指していた夫婦の絵里奈と拓郎。双子の子供ができたことを機に、夢を諦め堅気の生活を暮らしている。 ...
妊娠妻の電話に出ない…いまだ夢見る漫画家志望の夫とワンオペ妻の軋轢
 初夏の印象が霞むほどの汗ばむ陽気の午前中。  林絵里奈は井の頭公園の池のほとりのベンチに腰を掛け、在りし日のデー...
「晩ごはん何?」焼肉、すき焼き却下でもやし炒め! 家族間攻防LINE3戦
 仕事で疲れて帰宅した時、一番楽しみなのは晩ごはんですよね! とはいえ、主婦としては毎日の晩ごはんのメニューを考えるのも...
【ファミマ】コンビニ衣類正直レビュー、ショーパンゆる履きはOKだけど
 ファミリーマートとファセッタズム(FACETASM)のデザイナー落合宏理氏が共同開発した衣類「コンビニエンスウェア」。...
【独自】すいかばか初の“夕方専用すいか”、気になる出来栄えは?
 すいか生産量全国47位、ごくごくレアな山梨県ですいか作りに情熱を注ぐ「寿風土(こどぶきふうど)ファーム」代表の小林栄一...
インフルエンサー退職願望のアラフォー、“発信=スキル”なる大きな勘違い
 普通の会社員を続けることに不安を感じる女性が増えています。周囲に自分の才能を活かして稼いでいるがいると、「自分も何か発...
職場やママ友“ケチな人”との付き合い方5選 1円単位で文句ブーブーは勘弁
「この飲み会、私はあまり飲んでないから、あなたたちが多めに払ってくれるよね?」「ここの料理、5,000円もするの? え〜...
背徳感がたまらにゃい♡ ガラステーブルの下から見る涼し気“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
夏場の観葉植物、様子が変!間違った育て方、救済法、最新便利グッズまで
 危険な暑さが続く夏。猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は古い平屋の建屋のため、エアコンをフル活用しても、毎日が熱中...
きっと、夫も気付いていた…40女が長年の“腐れ縁”にケリをつける日
 実は筆者には、結婚前から長く続いている“腐れ縁”があります。その相手を仮にP氏とします。
くねくねコロンは信頼の証♡ 無防備な“たまたま”をガン見しちゃおう
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
目的地は決めてない 見知らぬ町を深夜にふらつく解放感
 終電が終わって、深夜の踏切はしばしの休憩。また朝から大忙しだからね。  こちらは明日は予定もないから、見知らぬ町...
【難解女ことば】「婆」の部首はさんずいではない。正解は?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
母と夫がまさか…流行りの性格診断で腰抜かす『16Personalities』が怖い
 SNSのプロフィールに診断結果のアルファベットを入れたり、それぞれの性格をコンテンツにまとめたりと、若者を中心に流行し...
2024-07-06 06:00 ライフスタイル
玄関でモワ~ン、子供の足が臭い! 家庭で簡単にできる3つのニオイ対策
 子供が成長するにつれて気になってくるのが「子供の足の臭い」です。特にスポーツをやっている子供や、汗をかきやすい夏などは...