生田緑地ばら苑で「ベルばら」を思う 2021.5.15(土)

コクハク編集部
更新日:2021-05-15 06:01
投稿日:2021-05-15 06:00
 生田緑地ばら苑に行ってきました。雑木林を抜けると春のバラが豪華絢爛に咲き乱れていました。まさに秘密の花園。マスク越しにでも甘い香りがわかります。800種類、約3300株のバラが植えられているのだそう。
 春と秋、年2回のバラのシーズンに合わせて開苑するこちらは、なんと入場料無料。こんな楽園がタダだなんて……!

市民の声で残ったばら苑

 生田緑地ばら苑は1927年から2002年まで営業していた遊園地「向ケ丘遊園」内に整備されていたばら苑を、川崎市が引き継いだもの。「向ケ丘遊園」の閉園の際、ばら苑の存続を求める市民の声が多くあがったそうです。

 確かにこんな美しい場所がなくなるなんてもったいない!

 開苑自体は1958年にさかのぼり、当時は「東洋一のばら苑」と称されていたそうです。

 現在はバラの育成管理の多くを市民ボランティアが支えているのだとか。

感染症対策もバッチリ

 コロナ禍の影響で春は2年ぶりの開園とのことで、園内は多くの人でにぎわっていましたが、屋外施設とはいえ、油断は禁物。マスク着用の上、入苑時には検温と手指の消毒を行っていました。

個性豊かなバラの名前

 バラの花の美しさに酔うのもいいのですが、名前に注目するとまた楽しいです。

 このバラの名前は「聖火」。1964年の東京五輪にちなんで作られた日本産のバラ。国際コンクールで最高点を受賞した最初のバラでもあるそうです。

 ていうかさ、2021年の東京五輪はどうなるのかな?やるの?やらないの? いつ決まるの? なんて人々の疑問や不安を知ってか知らずか、凛と咲いておりました。

プリンセスミチコ」というバラもありました。

 友好のしるしとして英国室から皇太子妃だった上皇后美智子さまに献呈されたバラなのだそう。朱色が鮮やか!

 だれか私の名前を付けたバラを贈ってくれないもんだろうか……。

今日の本命!

 そしてどうしても私が見たかったのはこのバラ!

 この花を一目見るために、わざわざ足を運んだといっても過言ではありません。

 淡い上品な紫色にゴージャスに重なり合った花びら。このバラの名前は……。

 「フェルゼン伯爵」 

 そうです!言わずと知れた池田理代子先生の不朽の名作「ベルサイユのばら」の登場人物「ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン」、その人の名前なのです!

 たまたまネットでこの花が生田緑地ばら苑にあると知って、今か今かと開苑を待ちわびていたのですよ。

名作「ベルサイユのばら」から生まれたバラ

 この「フェルゼン伯爵」は2012年に、フランスの育種業者メイアン社が「ベルサイユのばら」に敬意を表し、開発した新種のバラ。

 写真の「フェルゼン伯爵」以外にも「オスカル フランソワ」、「王妃アントワネット」、「アンドレ グランディエ」、「ロザリー ラ モリエール」、「ベルサイユのばら」の品種があるそうです。

 残念ながら見つけられなかったけど。

おわりに

 生田緑地ばら苑の今年の春の開苑は5月23日まで。

 前述したとおり入場無料ですが、ばら苑募金箱にて「ばら苑募金」を受け付けています。

 美しいバラの世界を楽しんでみてはいかがですか?

(編集K)

 address:川崎市多摩区長尾2丁目8番1号ほか(旧 向ヶ丘遊園内)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


この景色は宝物だ いつかまた理由もなく思い出すんだろう
 ふと、なんの脈略もなく浮かぶ景色がある。  小学校への通学路、家族旅行の思い出、好きな子にフラれた帰り道。どうせ...
Amazon1位の白湯用マグカップは“以外”でも大丈夫? 販売元に聞く
「Amazonベストセラー1位」のオレンジ色のワッペンよ、なぜこうもわたしの購入意欲をかきたてるのか…。「知らんがな!」...
ありがたい幸運お年玉! 激レア縞三毛猫の“たまたま”に合掌
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
絶対買い!運気満タンなシンピジュームは手軽価格&ランなのに寒さに強い
 年末のお歳暮商品として人気の高い「シンピジューム」の花鉢ですが、実は切り花としてもスゴイんだとか。華やかで可憐な見た目...
【開運&金運UP】日本三大金運神社・安房神社のお参りで、ご利益が!
 日本三大金運神社とは、山梨県富士吉田市・新屋山神社(あらややまじんじゃ)本宮・奥宮、石川県白山市・金劔宮(きんけんぐう...
便利家電を使いこなすお婆ちゃんが教えてくれたこと
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
〆ラー卒業のアラフォーに!「かに鍋&水炊き」缶のススメ
 お酒を飲んだ後、人はなぜラーメンが食べたくなるのでしょうか? アルコールに浸った体が脂と塩分を欲しているのか…。  ...
虫歯1本に治療費100000円!? ベラボーな額を請求される米国の高額治療費
「アメリカに住んでます!」 と聞くと、日本にはないキラキラした素敵な生活を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。 ...
2024-02-26 19:02 ライフスタイル
子どもの友達に「ばあば」と間違えられたショック! 高齢出産の後悔4つ
 世間では、高齢出産する人がとても増えていますよね。晩婚化が進んだ背景や、不妊治療が保険診療になった変化も大きいでしょう...
親バカ上等!いうて夫よりマシかも?子どもの可愛すぎるお手伝い失敗談
 子どもはいつだって、ママを助けたい、褒められたい、役に立ちたいと思っていますよね。だから、小さい子どもはママを喜ばせよ...
おんにゃの子の匂いに夢中!“たまたま”君の恋が実るといいな
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
日本海から吹きつける風の中、黙々と歩く少年たちが愛おしい
 早朝にも夕方にも見える空の色、学生服の少年少女、ミラーに映る電車。  どこか非現実的な景色は、まるで中村宏の絵画...
ほっこり癒し漫画/第65回「パカラパカ、春のひとみにタツノオトシゴ」
【連載第65回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
惚れてまうやろー!彼氏より気が利くChatGPTに「好き」について聞いた
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
恐怖の親知らず抜歯!30女が超ビビりながら人生初抜歯した話
 皆さんは親知らずがまだ生えていますか? 筆者は30代になってもすべての親知らずが生えたままです。  歯は大切にしてい...
世帯年収1500万円でも越えられない壁。耐え難い屈辱を喰らった女の選択
 御茶ノ水駅が最寄りの持ち家で2歳年上の夫・孝憲と4歳の娘・香那と3人家族で余裕ある生活を送る彼女は、ママ友と共に充実し...