冷え切った関係なのに…夫に離婚を認めてもらえない妻の悲嘆

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-06-12 06:09
投稿日:2021-06-12 06:00

離婚に応じようとしない夫

 同居期間は2年ちょっと。Sさんが自宅を出る形で、別居をスタートさせて半年あまり。別居まではすんなり了承してくれた夫でしたが、離婚の話をしようとすると「今は忙しい」「離婚はしない」の一点張りで、まったく話し合いに応じてくれないと悩んでいます。

「もはや修復できるレベルの関係ではないので、早く結論を出して別々の道を歩んだほうがお互いのためだと思っているのに、夫はまったく相手にしてくれません。

 このままでは時間ばかりが過ぎてしまうと思い、弁護士を入れて話そうとしたこともあったのですが、弁護士からの手紙や電話もスルーされました。

 話し合いに応じてくれない以上、あとは調停や裁判で離婚するしかないと弁護士から言われてしまいましたが、あまり大ごとにせずに離婚したいので、できれば話し合いに応じてもらいたいと思っているんです」

 夫とは結婚直後からセックスレスで、家事も一切せず、生活費も「収入が君より少ないから」を理由に月に10万円しか渡さない……などの事情から「これでは結婚をしている意味がない」と感じているSさん。

 精神的な支えになってもらいたいときも「大変だねぇ」と言うだけで、悩みの解決策を一緒に考えてくれるわけでもなく、ヘラヘラとするだけで頼りにできないと思っていたそうです。

相手の気持ちを考えない夫にウンザリ

「しかも、失言って言うんですかね。夫が口を開くとイラつく言葉ばかり吐くので、本当にストレスで……。普通、そんなこと言う?って反論したくなるようなことを、相手の気持ちをまったく考えずに口にするんですよね。

 交際中は無口な人だったから気づかなかったけれど、結婚後は話すたびに、そういう本性を出し始めてウンザリなんです。

 夫がそんな調子なので、家庭内はあっという間に冷え切っていきましたし、私から話しかけることもなく、結婚生活も“ただ同じ空間にいるだけ”って感じで、夫婦で何かを協力し合うわけでもなければ、同じ夢に向かうわけでもなく。

 そんな関係なのに、なぜ離婚から逃げるのかワケがわかりません」

 Sさんは離婚条件にこだわりはなく、ただ夫であるUさんと籍を抜ければいいと考えているそう。では、冷え切った関係にもかかわらず離婚に応じないUさんの心境とは?

 次回に続きます。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「子供はいない。自分ファースト妻との仮面夫婦、価値あります?」気持ちがプッツンした40代男性
「冷酷と激情のあいだvol.208〜女性編〜」では、夫婦関係が冷え切って7年が経過し、仮面夫婦の関係に満足していると話す...
並木まき 2024-08-17 08:46 ラブ
「離婚? 既婚者のステイタスを手放すほど私はバカじゃない」仮面夫婦の継続を望む40代女性
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-08-17 06:00 ラブ
アラフォー女性が年下男性を沼らせる「相談に乗る」という秘技。若人キラーが実践する“7つの手”を公開
 年下男子キラーと言われるアラフォー女性がいます。彼女はごく普通の、それほど派手ではない女性ですが、20代や30代の男性...
内藤みか 2024-08-15 06:00 ラブ
アラフォーの「結婚前同棲」メリット&デメリット 若い頃とは違うからきちんと考えたい
 20代の頃は、彼氏ができたらすぐに同棲も珍しくなく、勢いに任せて行動できたもの。でも私たちアラフォーともなると、彼氏が...
恋バナ調査隊 2024-08-15 06:00 ラブ
恋愛したいシンママ、シンママと恋愛したい男性。嬉しい!これは嫌!本音LINE3選
 1人で仕事をしながら子育てしているシンママ。そんな頑張る女性に惹かれる男性は少なくありません。  シンママにも恋愛の...
恋バナ調査隊 2024-08-14 06:00 ラブ
入籍直後からセックスレス気味。我が家も“鉄板”レス解消法「同じ寝室で寝具別々」を試した結果は…
 最近あちこちで取り上げられているセックスレス問題。結婚して1年ちょっとの筆者は、まだまだラブラブ♡、レスだなんて…「そ...
2024-08-13 06:00 ラブ
結婚したいのに恋愛スイッチが入らない!隠れた呪縛4つと自由になる方法
「結婚したいけど恋愛スイッチが入らない…」と悩んでいるそこのあなた。もしかしたらあなたには、スイッチがオンにならない問題...
恋バナ調査隊 2024-08-13 06:00 ラブ
夏休みのイライラはセルフプレジャーで解消!母親業こそ「ご自愛」が大事
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  夏休みも...
豆木メイ 2024-08-13 06:00 ラブ
追いLINEは危険すぎ!「待てない女はモテない」理由4つと待つメリット
 気になる男性との距離を縮めようと、自分から連絡したり追いLINEしたりする女性もいるでしょう。でもちょっと待って…! ...
恋バナ調査隊 2024-08-12 06:00 ラブ
小学生から知識だけは豊富。アラフィフ処女が48歳で“女風”を初予約する
 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。48歳まで処女だった私ですが、これまでコラムでも綴ってき...
mirae.(みれ) 2024-10-08 11:45 ラブ
「買い物でも夜の生活でも満足させたい」恋人のために“プロ練習”もいとわない60代男性
「冷酷と激情のあいだvol.207〜女性編〜」では、60代のトシオさん(仮名)からの熱烈なアプローチによって、交際を始め...
並木まき 2024-08-17 08:48 ラブ
60代男性とマチアプで出会い交際中。旅行に誘われ“隠れた性欲”に怯える40代女「気持ちが悪い」
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-08-10 06:00 ラブ
婚活中のシンパパは宝! “孫が欲しい”アラフォー・アラフィフ女性にもおすすめできる
 業界平均15%と言われる成婚率において約80%の高い成婚率(※)を誇る結婚相談所「マリーミー」代表の植草美幸氏。そんな...
植草美幸 2024-10-24 16:10 ラブ
人生初の女風を予約。肝心のデートで“ドタキャン”食らったアラフォー女性のモヤッ
 寂しくて、恋人をレンタルしようとする女性がいます。女性用風俗サイトなどでは、デートコースを設け、そうした女性のニーズに...
内藤みか 2024-08-08 06:00 ラブ
「魔性の女」を自称する者よ、自信はどこから? 赤っ恥エピとその頭ん中
 自称 “魔性の女” を名乗る女性に限って、痛いエピソードはつきものだったりします。「恋愛相談なら私に任せて!」「男たち...
恋バナ調査隊 2024-08-08 06:00 ラブ
若さ至上主義にうんざり!レス夫の「この人老けたね」の一言が嫌いなワケ
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  夫がテレビに...
豆木メイ 2024-08-06 06:00 ラブ