見た目のインパクトがすごい!「フウセントウワタ」の魅力

斑目茂美 開運花師
更新日:2021-11-17 06:02
投稿日:2021-11-17 06:00

「フウセントウワタ」って何ですか?

 フウセントウワタ(風船唐綿)とは、アフリカの道ばたや草原に自生しているキョウチクトウ科(ガガイモ科)の常緑性低木のことでございます。

「花」というよりも「実」が特徴的なフウセントウワタは、見た目のユニークさから世界各地で栽培されており、日本でも生け花やアレンジメント、最近ではドライフラワーとしても人気の商材でございます。

 耐寒性ほぼゼロなので、日本では一年草の扱いで栽培をされておりますが、霜にあたらなければ、まあまあ越冬可能。ですが、そんな心配をしなくても種の収穫もできますし、暖かくなった4月中旬から下旬に日当たりと水はけの良い肥沃な土壌に種を蒔いていただければ、割と放任に育てることができるのでございます。

 カントリー風情たっぷりな我が花屋の近隣では、自生しているフウセントウワタをよく見かけます。

 配達途中の車窓からでも簡単に見つけることができるのは、フウセントウワタの背丈が結構な大きさになるから。低くても1m程、高いと2mくらいのものが群衆でワッサーと風に揺れているさまは、やわらかな色合いなのにとても目立ち、「おー!」と思わず声をあげてしまうのでござんすよ~。

 そして、さらに“ギョッ!”とするのが、あの独特な果実……。形、配列もさることながら、なんとなく毛みたいな柔らかいトゲトゲが果実全体を覆っております。見るからに似ている、あの物体。

 初めて会ったその日から、ワタクシ、この植物を「ニャンタマ袋」と呼んでおります。

 実は、ワタクシの花屋とお客様との間では"フウセントウワタ”と呼ばずに、愛情を持って"ニャンタマ袋”と俗名で呼びながらの売買でございますのよ。

晩秋には不思議なショーが

 フウセントウワタのベストシーズンは、夏から秋にかけて。

 夏の頃であれば、切り花として一本の枝に「花」「葉」「実」と三つの要素がついた素敵なフウセントウワタを、そして、晩秋の今、緑と完熟して茶色に染まった二種類の果実がついたフウセントウワタの枝を入手することが可能でございます。

 特出すべきは、その完熟した実の不思議な”天然解体ショー”でございます。

 平たくいえば「風船のような果実が弾けて、中から種が出てくる」ということなのではございますが、なんと申し上げれば良いのか……なんだか不思議と淫らに見えて、ワタクシ何度も触ってしまうのでございます。

 どうしてこんな見た目なんでしょうか?

 風船のような実が、ある日突然パカっと縦に割れて、中からきれいに固まった黒い種と黄金色に輝くツヤツヤな物体が現れたかと思うと、一晩で黄金色の物体は綿毛へと変貌を遂げ、縮んで裂けた外皮の周りにまるで霞が漂うように綿毛のついた種が付着いたします。

 そして、風が吹けばタンポポの種のように飛んでゆく……と、見た目のイヤらしさの割に、最後はなんともメルヘンな終わり方なのでございます。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


飛機場はペチャパイって…中国語のスラングが直接的すぎて涙が出てくる!
 全世界で約14億人の人々が話すという中国語。日本人である私たちの言語も「漢字」を使用することから、英語などのアルファベ...
2024-02-26 19:03 ライフスタイル
都会の真ん中の運河、聞こえてきたのは… 2023.7.31(月)
 都会の真ん中の運河、力強い生命力を振りまく。 「つつましやかになんてな、こっちの世界じゃ通用しないんだよ」 ...
ガラステーブル買っちゃう?  “たまたま”の夏を満喫できるよ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
落ち込んでる人への「ひと言」に悩んだら…心に染みたLINE3選を参考に
 目の前に落ち込んでる人がいると、どんな言葉をかけていいか迷ってしまう時がありますよね。もしも迷ったら、自分が過去にかけ...
「いま一番欲しいもの」を即答できる? 2023.7.30(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
動物&飼い主のほっこり癒し漫画/第54回「真夏のシンジツ」
 ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、その生きものたちをこよな...
「売れ残り」って心が折れた…思春期の甥&姪からの切ないLINE3選
 甥や姪が可愛くて仕方ない人は多いでしょう。兄弟姉妹の子供って、特別ですよね。小さい時から見ている人も多く、中にはかなり...
「偽善者か?」歌舞伎町の野良猫に2年間、毎日ご飯をあげ続けた男性の話
「かわいくないんですよ~(笑)。『なんだよ』って文句しか言っていない。好き嫌いは多いし、忙しいときに限って、ご飯を食べて...
小汚いサンダルをやめた女性の成功話!メイクや髪形より「キレイな靴」
 みなさんは“人の足元”って気にして見るほうですか? 私は靴が好きなのもあって、よく見ているほうだと思います。ただし、自...
真夏を彩る花 2023.7.28(金)
 こうも暑いとゲンナリするけど、むしろ過酷な状況を楽しむかのように咲く。  逆境でがんばる花のたくましさに驚く。 ...
皆が皆、社交的ではないよね…懇親会が苦手な人が“極力疲れない”対処法
 会社員だと避けて通れないものの一つが「懇親会」。参加人数が多かったり、他部署と交流をしないといけなかったりと、「正直疲...
対応ミスると悲惨! お盆の義実家トラブル5つの地雷&回避術
 お盆も間近! 義実家への帰省が憂うつという奥様は、あなただけではありません。気を使っているつもりでも、義両親を怒らせて...
華やか! チャトラ軍団のウキウキ上機嫌“たまたま”が大集合
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
手芸初心者が挑戦!思い出の子供服をくるみボタンに 2023.7.27(木)
 子供の思い出の服を手もとに置いておきたいけど、かさばる物は増やしたくない。子育て中のママやパパには地味に悩ましい問題。...
マジで使える! 夏に強い切り花と長持ちさせる秘訣を“開運花屋”が解説
 今夏の暑さは「暑い」より「痛い」の方がしっくりくる感じがいたします。更年期ど真ん中のワタクシ、本当にシビれますわ。 ...
費用0円!「いま暇?」LINEに付き合ってくれる“神友”との暇つぶし3選
 暇で退屈な時に、暇つぶしに付き合ってくれそうな気の知れた友達に「いま暇?」とLINEを送ってしまうこと、ありますよね(...